社畜冒険者の異世界変態記

ぐうたら怪人Z

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第十七話 新たな仕事の始まり

① ミサキさんVSローラさん 再び

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 ついにこの日が来た。
 何かといえば、陽葵さんが私と同行せずに<次元迷宮>へ挑む日である。

 ミサキさんの指示があったため、今日のための準備に私は関われなかったのだが……
 陽葵さんはリアさんの協力の下、様々な備品の買い出しを昨日まで行っていたのだ。
 ――個人的にはまだ少し装備が物足りない気もするのだが、それは追々買い足していくだろう。

 そんなわけで、意気揚々と<次元迷宮>へ潜っていった陽葵さんを送り出すと、私は少し間を置いてから後を追跡し出す。
 言うまでもなく、脱出装置(人力)の任務を全うするためである。

 彼がピンチに陥ったら――つまり陽葵さんが魔物に犯され尽くして気を失ってしまったら――すぐに駆け付ける所存。
 そんなことを期待……もとい、そんなことにならないよう心配しながら、私は陽葵さんの動向を見守り続けた。

 ――のだが。

「……順調ですね」

 ここは岩肌で構築された、<次元迷宮>でもまだまだ浅い階層。
 先を進む陽葵さんに見つからないよう岩陰に隠れながら、ぼそっと呟く。

 陽葵さんの探索初日は順調そのものであった。
 出てくる魔物はサクっと倒し、罠は軽々と解除していく。

 まあ、まだ白色区域――別名初心者用区域とも呼ばれる場所なので、魔物も弱いし罠も軽いモノがほとんど。
 それでも、ここまで順調なのには別の理由があり。

「リアさん、凄いですね。
 こんなにお強い方だったなんて」

 救助係として一緒に来ているローラさんが、私の言葉の後に続いた。
 彼女には今回、<冒険者>登録を行ったうえで同行頂いている。
 <来訪者>は除いて、通常冒険者に登録するためには色々とパスしなければならない試験があるのだが、そこはギルド長にお願いして省かせてもらった。

 まあそれはともかく。
 この探索が山も谷も無く軽々と進んでいるのは、リアさんが陽葵さんとパーティーを組んでいることが原因なのだ。

 もう既に明らかになっているように(ローラさんにも説明済み)、彼女は魔族である。
 しかも実力的には十分上位に属するエリートと言っていい。
 以前、魔族バールが襲撃してきた時は成す術無く捕らえられてしまったリアさんだが、あれはあくまで多勢に無勢だったからである。

 しかもリアさん、迷宮へ入って早々に魔族の姿に戻り、全力で探索に臨んでいるのだ。
 そんな彼女が居ては、白色区域などで手こずるわけが無い。
 というか、魔物も罠もほとんど彼女が処理してしまっている。

「……少々リアさんがやり過ぎな気もしますが」

 陽葵さんはさっきからほとんど何もやってない。
 リアさんが撃ち漏らした雑魚に止めを刺す機会が偶にある位だ。

 「……なぁ、リア。
 もう少しオレも戦いたいんだけど――」

 「いいのいいの、ヒナタは後ろに下がってて!
 これ位の相手ならあたしが何とでもできちゃうから!」

 2人の会話が聞こえてくる。

 ……いやいや、それでは陽葵さんが成長できないのですが。
 一応、魔物を倒す際に近くに居れば、魔物から放出される魔素を浴びてレベル自体は上がるのだけれども。
 おそらく、リアさんもそれを狙っているのだろうけれども。

 それでも、実際に戦った方が強くなりやすいのは間違いないわけで。
 魔素の量という意味でも、実戦経験という意味でも、だ。
 まだ白色区域だからリアさんだけで余裕なのだが、先に進むにつれ――それこそ、赤色区域などに入れば彼女だけでは戦力として十分といえない。
 そのとき少しでも陽葵さんが戦えるようにするため、今から経験を積むのが肝要だと思うのだが。

 ――まあ、陽葵さんには『青の証』があるし『緊急脱出装置(私)』もいるので、いざ魔物が強くなってきても生命の安全だけは確保されている。
 もっともその場合、彼はそりゃもうとんでもない目に遭ってしまうのだろうけれども!
 ……それはそれで楽しみではある。

 ともかく、出だしが良いのは素直に喜んでおくべきところか。
 何か問題が発生したとしても、それは陽葵さんが成長する糧となるはず。
 当面のところ、あちらは大丈夫だろう。

 今の問題は――

「ところで気になっているんですけれど。
 ……なんでエレナさんがいらっしゃるんでしょう」

「――ローラ。
 今、私は今エレナではなくミサキ・キョウヤだ。
 迷宮へ入る前にそう説明したはずだが?
 その歳でもう耄碌したのか?」

「あれ、そうでしたっけ?
 なんだか存在感が無いので忘れていました。
 そもそもキョウヤ様、<次元迷宮>に潜る予定は無かったのでは?」

「最初位は手を貸してやろうと思ってな。
 誠一だけならそう心配は無いのだが、今回は何の役にも立たない“足手まとい”がいるわけだし」

 ――今の問題は、この2人の一触即発な雰囲気だろうか。
 先程から、私の後ろで延々と小声のやり取りをしている。
 ちょっと――いや、かなり怖い。

 ……先程本人からの説明もあった通り、今日の探索にはミサキさんもついてきてくれている。
 本来は私とローラさんの2人で迷宮に潜る予定なのだけれど。

 ローラさんとミサキさんの舌戦は続く。

「それは申し訳ありません。
 少しでも早く探索に慣れて、“クロダさんの隣に立つに相応しい女性”になりたいと思います。
 キョウヤ様は今、“何もできない”わけですからね」

「……本当にそうなることを願っているよ。
 頼むから魔物に欲情して腰を振り出したりしないでくれ。
 いくら誠一でもそんなことをすればドン引きだぞ」

 いや、それはむしろ興奮するけれど。

「そ、そんなわけないじゃないですか。
 私はクロダさんに尽くすって決めたんです!」

「ん? 今、声が震えたな?
 ひょっとして自分でも心配なのか?
 この変態女」

「ち、違います!
 いきなりそんなはしたないことを言われたから驚いただけですっ!」

「どうだか?
 だいたい、はしたないのはお前の方だろう。
 なんだ、そのふざけた格好は」

 ミサキさんがローラさんの身体を指さす。
 ご指摘の通り、彼女の格好はかなり煽情的だった。

 言ってしまえば、グレイを基調としたピッチピチのボディスーツ。
 流石にTPOを弁えてか、乳首や割れ目は出ないように工夫されているものの――身体にピッチリ密着したスーツは、ローラさんの豊満な肢体がこれでもかというほどくっきり映し出している。
 彼女のたわわに実ったおっぱいも、美しい曲線を描くお尻も、可愛らしいおへその窪みも、全てだ。
 胸や尻がローラさんの動きに合わせてプルプルと揺れる様は、見ているだけでイチモツがいきり立ってくる。

 ちなみに、基本的には陽葵さんがアンダースーツとして使っているのもとこれと同じ系統の防具である。

「これがウィンガストで買える一番高価な防具だったんです!
 性能はそこらの市販品とは比べ物になりません!――って店員さんも言ってました」

「そんな○魔忍みたいな恰好がか?」

 ミサキさん、その例え方は危ない。

「そもそも、それを言うならキョウヤ様のその格好もなんなんですか!
 こんな場所にミニスカートだなんて、非常識です!
 色々見えちゃいますよね!?」

 今度はローラさんがミサキさんの――というより、エレナさんの服装へ言及する。
 今日のミサキさんは、はいつもエレナさんが好んで着ている格好なのだ。
 ちょっとサイズ小さめなブラウスは、エレナさんの胸にフィットしてその形を強調していた。
 ミニスカートは下着が見えないギリギリを攻めており、ハイソックスとの間に見える絶対領域が眩しい。
 全体的に可愛らしい雰囲気の服装で、エレナさんのトランジスタグラマーな肢体によく映えている。

「こ、これはエレナの趣味だ。
 私が“こちら”に来た時にはもうこれに着替えていたんだよ。
 着替えなおす時間も無かったからな」

「本当ですかぁ?」

「嘘をつく理由などないだろう」

「その割には、キョウヤ様も一瞬声が震えましたよね?」

「――ぐっ。
 ふん、根本的な話としてだな、私はこんな低級のダンジョンを進む程度のことで服が乱れたりしない。
 “どっかの誰か”は無様に転げまわるかもしれないがな」

「――うぅぅ。
 そ、そうですね! 気を付けないといけませんよね!
 “クロダさんにたくさん助けて貰わないと”!!」

 …………いや、辛いです。
 背中に冷や汗が垂れて仕方ない。
 2人は何故ここまで酷く言い争っているのだろう?

 おかしい、本来は<次元迷宮>を探索しながらローラさんとエレナさんの肢体観察を楽しむという素敵イベントになるはずだったのに。

 ――気を紛らわせるために、陽葵さんとリアさんの方へ視線を移そうか。

 「えい、やっ!――と、ほらっ!」

 軽やかに舞を舞うように、魔物を屠っていくリアさん。
 手には大きなサイズを持ち、それを軽々と振るっている。
 これが彼女の得物なのだ。

 服装は、日本の着物に似た形状の格好。
 独特な衣装であるものの、魔族であるリアさんの青白い肌や銀色の髪に不思議とマッチしている。
 着物との違いは、肩やら脇やら腰やら太ももやら、妙に露出が多いことだろうか。
 よく見れば脇から少し横乳が見えたりもして――実に結構なことである。
 今度、あの姿のリアさんともヤっておこう。

 ……そういえばあの服、てっきり魔族に伝わる伝統衣装か何かかと思っていたのだが、先日現れた魔族達にアレと同じ服を着ている者はいなかった。
 リアさんの家に伝わる服なのだろうか……それとも、単に彼女の趣味?

 なお、白色区域では他の冒険者とすれ違うことも多いため、リアさんは冒険者の気配に気づくと人間の姿へと変身している。
 なかなか器用なものだ。
 ウィンガストへと潜入する際、練習していたのかもしれない。

 「だ、だからっ!
 リア、飛ばし過ぎだって!!
 オレの分も残してっ!!」

 そして、現状ただリアさんを追っかけてるだけの陽葵さん。
 リアさんの配慮が足りてないのは明らかなので、陽葵さんは責められまい。
 敢えて言うとすれば、人選ミスとでも言おうか。
 ……目的が目的なだけに、他の冒険者を誘いたくても誘えないという事情もあるのだが。

 彼の衣服は、最初に私が揃えてあげた物と変わっていない。
 私の貯金を叩いて最高級の武器防具を揃えたのだから、そうそう変える必要もないだろう。
 胸部分だけを隠すような丈の短いタンクトップに薄いジャケットを羽織った上半身。
 お尻が上半分出てしまう程のローライズっぷりを誇るホットパンツを履いた下半身。
 そしてそれらの下にはピッチリとした黒いボディスーツを纏っている。
 本人の意識としては、ボディスーツがあるから多少服の面積が少なくとも問題ないと考えているようなのだが――
 見ている分には、エロエロな姿である。
 なまじっか素肌がほとんど見えない分、より色気を醸し出しているといってもよい。

「…………ふぅ」

 たっぷりと2人を観察し、私は軽く息を吐く。
 もしここが迷宮内であるなら、隣にいる綺麗どころへ溜まりに溜まった欲情を吐き出すのだが――

「うふふふふふ――」

「くっくくくく――」

 ――迷宮だとか何だとかそれ以前のお話として、今のローラさんとミサキさんに話しかけることは、私にはできない……!



 その後も、ヒナタさん達は順調に迷宮を進んでいった。


「ここはどうも音が響くな。
 室坂陽葵に気付かれないよう<遮音サウンドインシュレイション>をかけてやろう」

「あ、『沈黙の粉』を使っておいたから平気ですよ?」

「…………」


 順調に――


「この辺りの階層は魔物が多いですね。
 魔物避けの『聖水』を――」

「<聖域サンクチュアリ>!
 これで当分魔物は寄ってこないな」

「…………」


 “陽葵さん達”は、順調なんだけれども――


「罠は<罠探知ディテクト・トラップ>で」

「いえ、罠発見用ゴーグル『見えるんDeath』で」


 あのその――


「おい、何故『温調符』を使った。
 私の<大気調整エア・アジャスト>と効果が被るだろうが」

「いえ、『温調符』の方が<大気調整>よりも暖房効果が高いじゃないですか。
 効率的な方を使いませんと」

「<大気調整>は空気中の粉塵除去や毒ガスの排除にも使えるんだ!
 一山幾らのマジックアイテムと同じに論ずるな!」

「この階層にはそんな罠ないじゃないですか!
 ちょっと肌寒いってだけで必要ありませんよ、そんなスキル!」


 ――こんなところで、張り合わないで頂きたいんですけど。



「――室坂陽葵達は休憩に入ったようだな」

「……そのようですね」

 ミサキさんの言葉に、私は疲れた口調で返す。

 ここは魔物が存在しない階層。
 より具体的に言えば、私とエレナさんが最初に出会った場所だ。
 昼までにここへ到着する辺り、リアさん本気で飛ばしている。
 陽葵さんを連れながら、ソロ行動時の私と同じペースで<次元迷宮>進むとは。

 「ゼェッ――ゼェッ――ゼェッ――ゼェッ――」

 「だ、大丈夫、ヒナタ?」

 「ゼェッ――ゼェッ――だ、大丈夫じゃない、かも――ゼェッ――ゼェッ――」

 おかげで、陽葵さんはスタミナ切れを起こしているが。
 彼の体力回復のため、2人はここで長めの休憩をとるようだ。

 彼らに合わせて、私達も現在休憩中だ。
 携帯食料を食べる私に、ローラさんが話しかけてくる。

「大丈夫ですか、クロダさん。
 大分お疲れのようですけれど」

「ショートカットのために“誰かさん”を背負って飛び回ったからじゃないのか?
 ダイエットしろよ、お前」

「――なっ!?」

 ミサキさんの言葉に絶句するローラさん。
 ……今日だけでこのやり取り(立場が逆の場合も含めて)を何度見たことか。

 いや確かに先行する陽葵さんに追いつくため、<射出>を使った高速移動を多用したし、体力の少ないローラさんを背負いもしたが。
 私が疲れているのは、別にそういう理由では無く。

「あのですね、お二人とも。
 もう少し、こう、仲良くはできないものでしょうか?」

 バチバチと火花を飛ばす2人と延々一緒に居れば気疲れもする。

「――え?」

「――仲良く?」

「…………すいません、何でもありません。
 今の発言は忘れて下さい」

 ミサキさんとローラさんから同時に剣呑な視線を送られ、私は前言撤回した。
 身の安全のためにも、この話題には触れない方がよさそうだ。
 ……2人にいったい何があったというのか?

「あー……しかし、ここへ来るまで盛大にスキルやマジックアイテムを使ってしまいましたけれど、大丈夫なんですか?」

 なんとか無難そうな話題を考え、尋ねてみる。

「あの程度のスキル行使で私の精神力が削られるとでも?」

 きょとんとした顔で、まずミサキさん。
 あー、確かにミサキさんのレベルなら、あれ位スキルを使ったところで蚊に刺された程度の痛痒すら感じないだろう。

「大量に仕入れておきましたから大丈夫です。
 それにある程度でしたら補充もできますし」

 次にローラさん。
 そういえば彼女、この前大金を手に入れていたのだった。
 このお仕事のために、マジックアイテムを大量購入してくれたらしい。
 ……彼女だけに出費させるのは心苦しいので、後でそれとなくお金を渡しておこう。

 加えて、ローラさんの職業は<錬金術師アルケミスト>。
 <魔法使い>の派生職であり、マジックアイテムを製作するスキルやマジックアイテムの効果を拡大させるスキルに特化した職業だ。
 流石に本格的なアイテム製作は専用の施設が必要だが、ポーションを初めとする簡単なアイテムであれば迷宮内でも作製できる。
 元々その手のスキルを使用していたこともあって、ローラさんは<錬金術師>のスキルを早々に使いこなせるようになっていた。

 つまるところ、2人にとってこれまでの道中で使用してきたスキルやアイテムな、何の痛手にもならないということである。
 頼もしい限りだ。
 これで互いの仲も良好ならもっと良かったのに。

 ……まあ、初めて会ったばかりの人間関係がぎくしゃくするのはよくあることかもしれない。
 ミサキさんとローラさんも、これからより良い関係を築きあげていくことだろう。
 2人とも、もういい大人であるわけだし。

 私は頭を切り替え、とにかく今は休憩に努めることにした。

「よいしょっと」

 隣に座っているローラさんの腰を掴み、彼女を私の股間の上に移動させる。
 下半身に、ローラさんのお尻の柔らかい感触がのっかかる。

「え?」
「え?」

 ローラさんとミサキさんが同時に疑問符を浮かべた。
 構わず私は後ろから彼女の胸を揉みだす。
 ボディスーツのすべすべした質感と、おっぱいのむっちりとした味わいが合さって、今までにない斬新な触感が手に伝わってくる。

「あ、う……あの、クロダさん、したいんですか……?」

「はい。
 その格好を見ているとどうしてもムラムラきてしまいまして。
 午後の仕事に響いてもいけませんし、今のうちにこの欲情を解消しておこうかと」

 ローラさん、エレナさん、リアさん、陽葵さん、それぞれがそれぞれに煽情的な格好をしている。
 何時間もそれを眼前で見せつけられていた私は、もう我慢の限界なわけだ。

 ローラさんは私の顔を見つめると、小さく頷く。

「――分かりました、私の身体をたっぷり味わって下さいね……あんっ」

「分かるかぁっ!!?」

 ミサキさんが怒鳴り出した。

「何考えてるんだお前!?
 ここは<次元迷宮>で、お前は仕事中だぞ!!
 そんなこと許されるとでも思ってるのか!?」

「先程申しました通り、これは休憩の一環です。
 午後の任務をしっかりこなすために、必要なことなのですよ。
 それにローラさんは、私の慰労もして下さると仰っていたではないですか」

「それを了承した覚えはない!!」

 私の返答が気に入らなかったのか、ミサキさんの声はさらに大きくなった。

「んぁっ……あ、あ……クロダさん、おっぱい、気持ちいいです……あっ……」

 私の腰の上で、ローラさんは喘ぎ始める。
 彼女をさらに感じさせるため、私は彼女の乳首を摘まんだ。

「んんっ!……そ、そこ、イイっ……ああんっ……」

 快感に身をくねらせるローラさん。
 彼女が身体を動かせば、必然的に彼女に乗られている私へと肢体が押し付けられることになり――女性の柔らかさを全身で感じられることになる。
 私の愚息はもうバキバキに勃起していた。

「私を無視してヤりだすな!?」

 私がローラさんのボディスーツを脱がしだしたところで、再度ミサキさんが声を張り上げた。

「では、この前やれなかった3Pをしましょう。
 それなら文句は――」

「ありまくりだわぁっ!!」

 そうは言いつつ、前のように鉄拳制裁をしてこないミサキさん。
 ……まあ、ここで私が倒れたら、それこそ任務の続きを誰がこなすのかという話ではある。
 そもそも、余り派手なことをすると初日から私の存在が陽葵さんにバレてしまうかもしれない。

 ――そうこうしてるうちに、上半身を覆うスーツの前部分を開けさせた。
 ボディスーツに抑えられていたローラさんの美巨乳がプルンと零れ落ちる。

「クロダさん、もっと、もっとして下さい……あっああっ」

 ご要望にお応えして、彼女の大きくて形も良いおっぱいを、私はさらに揉みしだく。
 むにむにと形を変える胸の様子が、実にいやらしい。

「お、お前達っ!
 お前達――!!」

 事情が事情、場所が場所なだけに、手出しできないミサキさん。
 眺めていないで、混ざってくれればいいのに。

「―――――え?」

 突然、ミサキさんがきょとんとした声を出した。
 ……いや、これはまさか。

「……えー、このタイミングでボクに戻るのー?」

 実に意外そうな顔で、“エレナさん”がそう呟いた。



 第十七話②へ続く
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