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生徒会長
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体育館到着。
遠い、あきれるほど遠かった。
初めてみる体育館に思わずキョロキョロしていると、結が「こっち」と案内してくれた。
二年だから真ん中らへん、アルファベット順だから2―Eの真ん中らへん
つまり一言で言うと真ん中だ。
良かったぁ。寝ててもばれない。なんて悪いことを考えていると、体育館がいきなり騒がしくなった何でだろう。
沸き上がった疑問は、すぐに女子の黄色い歓声と共にかき消された。
それと同時に私は、開いた口が塞がらなかった
一人のイケメンが壇上にあがる。それもただのイケメンじゃない、今朝私に抱きついてきた人だった。
うわぁー死亡フラグ、嫌な予感がする。
「生徒会長挨拶」
司会の声で、壇上のイケメンが生徒会長だということが分かった。
今朝と、同一人物だと疑うほどの落ち着いた声で彼は、話始めた。
彼は、周りをゆっくりと見渡しながら話す。
どーか、気づかれませんように。
なんて思いながら下を向いて、やりすごそーとした。
すると突然彼の話が止まる。
周りが少しざわついた。
何かあったのかな?そう思いながら顔をあげたのがいけなかった。
彼の目線は明らかに真ん中、つまり私を射ていた。いや、うぬぼれるな舞桜。これはなんかの間違い神に救いを求めるようにもう一度彼に視線を送った。
「今朝あった天使...」私から視線をそらさず
彼がいきなり呟いた。マイク越しで
やめてぇ!!目立つ目立つ。
それに天使ってなに??ロマンチストなのかな?それとも紳士的な方なのかな?
どっちにしても、今朝あったのって私じゃん。
っていうか!マイク越しで言う必要なくない!?
周りが誰のことかとざわめく。
ヤバイとにかくあの先輩黙らせなきゃ。
「♪~♪~♪」
私はばれないように能力を使った。
これでたぶん先輩の発言は消えるだろう。
先輩がこっちを向いて喋りだす。
しかし、彼の発した言葉は、誰にも届くことなくどこかへ落ちた。
壇上にたっている彼は、なにが起こったのかよくわかってないらしい。
成功!実は彼の周りの空気に微少な音の細工を施したのだ。
勿論こっそりやったから、周りにもばれていない。
彼は、焦ってこちらに口パクで
(お、ね、が、い、あ、い、さ、つ、の、つ、づ、き、さ、せ、て、く、れ、)といっていた。
確かにいきなり会長がだまったので、周りが少しざわつき始める。
よし、これでたぶん大丈夫。そう判断し、あわてて能力を解いた。
無事に会長の挨拶が終わり、式は着々と何ごともなかったかのように進んでいった。
その間私は、式が終わるまでずっと前にいる会長に見られてた気がする。
たぶん能力がばれたから。監視されているのだろう。追及されるかもしれない。
これから起こりそうなことを想像して舞桜はため息をついた。
遠い、あきれるほど遠かった。
初めてみる体育館に思わずキョロキョロしていると、結が「こっち」と案内してくれた。
二年だから真ん中らへん、アルファベット順だから2―Eの真ん中らへん
つまり一言で言うと真ん中だ。
良かったぁ。寝ててもばれない。なんて悪いことを考えていると、体育館がいきなり騒がしくなった何でだろう。
沸き上がった疑問は、すぐに女子の黄色い歓声と共にかき消された。
それと同時に私は、開いた口が塞がらなかった
一人のイケメンが壇上にあがる。それもただのイケメンじゃない、今朝私に抱きついてきた人だった。
うわぁー死亡フラグ、嫌な予感がする。
「生徒会長挨拶」
司会の声で、壇上のイケメンが生徒会長だということが分かった。
今朝と、同一人物だと疑うほどの落ち着いた声で彼は、話始めた。
彼は、周りをゆっくりと見渡しながら話す。
どーか、気づかれませんように。
なんて思いながら下を向いて、やりすごそーとした。
すると突然彼の話が止まる。
周りが少しざわついた。
何かあったのかな?そう思いながら顔をあげたのがいけなかった。
彼の目線は明らかに真ん中、つまり私を射ていた。いや、うぬぼれるな舞桜。これはなんかの間違い神に救いを求めるようにもう一度彼に視線を送った。
「今朝あった天使...」私から視線をそらさず
彼がいきなり呟いた。マイク越しで
やめてぇ!!目立つ目立つ。
それに天使ってなに??ロマンチストなのかな?それとも紳士的な方なのかな?
どっちにしても、今朝あったのって私じゃん。
っていうか!マイク越しで言う必要なくない!?
周りが誰のことかとざわめく。
ヤバイとにかくあの先輩黙らせなきゃ。
「♪~♪~♪」
私はばれないように能力を使った。
これでたぶん先輩の発言は消えるだろう。
先輩がこっちを向いて喋りだす。
しかし、彼の発した言葉は、誰にも届くことなくどこかへ落ちた。
壇上にたっている彼は、なにが起こったのかよくわかってないらしい。
成功!実は彼の周りの空気に微少な音の細工を施したのだ。
勿論こっそりやったから、周りにもばれていない。
彼は、焦ってこちらに口パクで
(お、ね、が、い、あ、い、さ、つ、の、つ、づ、き、さ、せ、て、く、れ、)といっていた。
確かにいきなり会長がだまったので、周りが少しざわつき始める。
よし、これでたぶん大丈夫。そう判断し、あわてて能力を解いた。
無事に会長の挨拶が終わり、式は着々と何ごともなかったかのように進んでいった。
その間私は、式が終わるまでずっと前にいる会長に見られてた気がする。
たぶん能力がばれたから。監視されているのだろう。追及されるかもしれない。
これから起こりそうなことを想像して舞桜はため息をついた。
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