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この呪いは何かに似ている
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「容疑者のブラホードさんはタルカスさんがすぐに死ぬほどのことは望んでいない。少なくとも今のところは怪しまれず無力化だけして、自分がその分好きに自由にやる・・・状況から予測するに、そんなところではないでしょうか?騎士団長のタルカスさんが変死すれば、いろいろと面倒が生じるでしょうしね」
自分なりに予測を立てたドロシーがそう語るのを、タルカスはただ俯いて聞いていた。
「えっと・・・そんな感じで軽く仮説を立ててみたんですがどうですか・・・?」
ドロシーがおずおずとオミトに伺いを立てると、オミトは渋面しながら頷いた。
「いや、凄いよ。正直なところ私が考えていたやつよりずっと真に迫っている感じがする」
オミトとタルカスが知った情報を照らし合わせると、ブラホードが職権を濫用して死人の種を勝手に集めているというのは確かであると結論が出る。
そして唐突に始まったタルカスの不調。同時に目立つようになった不審な動き。
これはもうドロシーの言っていることが的中しているのでは?としか言いようのない状況だとオミトとタルカスは思っていた。
「ブラホードのやつ・・・あいつ・・・」
タルカスは悔しそうに地面に視線を落とす。
信じていた長年の仲間に裏切られた事実が、ただでさえ呪いで体調が落ちて弱気になっている彼の心を更に抉った。
「いえ、あの、決定ということではないので・・・私はあくまで騎士団の内部事情のことはわかりませんし・・・」
ドロシーがそう言うが、彼女の考察に説得力もあったし、現状では最も有力な説だった。
いずれにせよブラホードが不審な動きを見せており、それはタルカスの体調不良と同時により活発になったのだから、何かしらタルカスの不調に噛んでいると考えるのが自然だ。
「呪いがブラホードの仕業がどうかは・・・とりあえず調べてみないとわからないな。向こうにすぐに殺すという意志が見られない以上は、当面は時間はあるだろう」
いくらかタルカスに元気を出してもらおうとそう言うが、慰めにもならない慰めしか言えないことにオミトは内心悔しくて仕方が無かった。
「呪いか・・・初めて聞くが、厄介なものだな・・・パッと見は病気にしか見えない。これで俺が死んだところで、果たして何人がそれを怪しむだろうか・・・」
溜め息交じりにそう言うタルカスだったが、その直後、彼はハッと何かに気付いたように俯いていた顔を見上げた。
「オミト・・・これ、あれに似てないか?」
「・・・ん?なんだ一体・・・」
「先代当主の・・・トウシ様にだよ」
タルカスの言葉を聞き、オミトは何かを思い出したように「あっ」と声を洩らした。
自分なりに予測を立てたドロシーがそう語るのを、タルカスはただ俯いて聞いていた。
「えっと・・・そんな感じで軽く仮説を立ててみたんですがどうですか・・・?」
ドロシーがおずおずとオミトに伺いを立てると、オミトは渋面しながら頷いた。
「いや、凄いよ。正直なところ私が考えていたやつよりずっと真に迫っている感じがする」
オミトとタルカスが知った情報を照らし合わせると、ブラホードが職権を濫用して死人の種を勝手に集めているというのは確かであると結論が出る。
そして唐突に始まったタルカスの不調。同時に目立つようになった不審な動き。
これはもうドロシーの言っていることが的中しているのでは?としか言いようのない状況だとオミトとタルカスは思っていた。
「ブラホードのやつ・・・あいつ・・・」
タルカスは悔しそうに地面に視線を落とす。
信じていた長年の仲間に裏切られた事実が、ただでさえ呪いで体調が落ちて弱気になっている彼の心を更に抉った。
「いえ、あの、決定ということではないので・・・私はあくまで騎士団の内部事情のことはわかりませんし・・・」
ドロシーがそう言うが、彼女の考察に説得力もあったし、現状では最も有力な説だった。
いずれにせよブラホードが不審な動きを見せており、それはタルカスの体調不良と同時により活発になったのだから、何かしらタルカスの不調に噛んでいると考えるのが自然だ。
「呪いがブラホードの仕業がどうかは・・・とりあえず調べてみないとわからないな。向こうにすぐに殺すという意志が見られない以上は、当面は時間はあるだろう」
いくらかタルカスに元気を出してもらおうとそう言うが、慰めにもならない慰めしか言えないことにオミトは内心悔しくて仕方が無かった。
「呪いか・・・初めて聞くが、厄介なものだな・・・パッと見は病気にしか見えない。これで俺が死んだところで、果たして何人がそれを怪しむだろうか・・・」
溜め息交じりにそう言うタルカスだったが、その直後、彼はハッと何かに気付いたように俯いていた顔を見上げた。
「オミト・・・これ、あれに似てないか?」
「・・・ん?なんだ一体・・・」
「先代当主の・・・トウシ様にだよ」
タルカスの言葉を聞き、オミトは何かを思い出したように「あっ」と声を洩らした。
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