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罠
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その報が入ってきたのはとある日の早朝のことだった。
「難破して救助を求めているだと?」
陸地からそこそこ離れたとある島で船が難破し、救助を求めている人々がいるーーー 海上で哨戒を行っていたソーアの耳にその一報が入った。
現在近くに青の騎士団の他の部隊はおらず、最寄りにいるのがソーア達戦女神であるようだった。
「天候が崩れそうだな・・・早めに救助したいところだ」
報告に上がっている要救助者数は戦女神の船でもギリギリ収容できるだけの規模だったので、ソーアは青の騎士団本隊の応援を待つことなく、島へ救助に向かった。
ーーーーー
「・・・難破船?」
戦女神本隊が報告に上がった島までやってきたが、そこには古い船の残骸が浜に打ち上げられているばかりで、ザッと探した感じでも他に船は見つからず、人の影一つ存在しなかった。
「場所は本当にここで合っているのか?」
場所が間違っているのではないか、ソーアはそう思い部下に問う。
「新人の隊員による報告なのですが、その隊員の姿がさっきから見えなくて・・・」
部下がそう言って首を傾げるのを見て、ソーアは何か直感的に背筋に凍るものを感じた。
首から下げた双眼鏡を取り出し、周辺の海を見回す。
「・・・まさか」
レンズの向こうでソーアはとあるものを見つけ、声を洩らした。
「総員戦闘準備!!」
そして次の瞬間、そう叫ぶ。
怪訝な顔をする戦女神の隊員達だが、ソーアと同じように海へ目を向けると、サッと顔を青ざめる。
ソーア達戦女神がいる島は、全周ぐるっと百隻を超える船に取り囲まれていたのであった。そしてその船全てが大砲などを備えた武装船であることもソーアは双眼鏡で把握していた。
「罠だったんだ!」
ソーアが叫んだ次の瞬間、武装船は一斉に島に向かって砲撃を開始した。
「難破して救助を求めているだと?」
陸地からそこそこ離れたとある島で船が難破し、救助を求めている人々がいるーーー 海上で哨戒を行っていたソーアの耳にその一報が入った。
現在近くに青の騎士団の他の部隊はおらず、最寄りにいるのがソーア達戦女神であるようだった。
「天候が崩れそうだな・・・早めに救助したいところだ」
報告に上がっている要救助者数は戦女神の船でもギリギリ収容できるだけの規模だったので、ソーアは青の騎士団本隊の応援を待つことなく、島へ救助に向かった。
ーーーーー
「・・・難破船?」
戦女神本隊が報告に上がった島までやってきたが、そこには古い船の残骸が浜に打ち上げられているばかりで、ザッと探した感じでも他に船は見つからず、人の影一つ存在しなかった。
「場所は本当にここで合っているのか?」
場所が間違っているのではないか、ソーアはそう思い部下に問う。
「新人の隊員による報告なのですが、その隊員の姿がさっきから見えなくて・・・」
部下がそう言って首を傾げるのを見て、ソーアは何か直感的に背筋に凍るものを感じた。
首から下げた双眼鏡を取り出し、周辺の海を見回す。
「・・・まさか」
レンズの向こうでソーアはとあるものを見つけ、声を洩らした。
「総員戦闘準備!!」
そして次の瞬間、そう叫ぶ。
怪訝な顔をする戦女神の隊員達だが、ソーアと同じように海へ目を向けると、サッと顔を青ざめる。
ソーア達戦女神がいる島は、全周ぐるっと百隻を超える船に取り囲まれていたのであった。そしてその船全てが大砲などを備えた武装船であることもソーアは双眼鏡で把握していた。
「罠だったんだ!」
ソーアが叫んだ次の瞬間、武装船は一斉に島に向かって砲撃を開始した。
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