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キアラは興味を示す
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「はああああああ!!」
最初にショウの剣術鍛錬の場を見物した時、その光景に驚きキアラは目を見開いた。
叫びながら木の棒を持ち、ひたすらに地面に埋め込んだ立木に右から、左から打ち込んでいく。キアラも王都の騎士団の訓練場の稽古を見たことがあるが、そこで見たものとはまるで違う気迫をキアラはショウから感じていた。
今のショウから感じる空気で比較すると、王都の騎士団の訓練はまるで遊戯のようだとキアラは感じていた。
「若はああいった稽古を1日6時間ほどかけて行います」
稽古について説明をするオミトの言葉に、滅多に感情を揺らさらないはずのキアラは少し驚いた。
「毎日ですか?」
そう訊ねるキアラを見て、ルーベルト公は「おや」と声を出しそうになった。キアラが他人に対して興味を示すというのは、彼からすると初めて見る光景であったからだ。
「毎日です。こうした積み重ねが、戦場では命を拾うことになりますから」
オミトの返答を聞いて、キアラはまた驚いたような表情を見せる。
ルーベルト公からするとこの日は驚きの連続だった。表情に乏しいキアラを痛々しく思っていたが、ショウに関連してとても良く表情が動く。キアラには恐らくこれ以上ないほど素晴らしい婚約者を見つけることが出来たと確信する。
「・・・」
キアラは黙ってショウが鍛錬している姿を眺めていた。
実に興味深そうに、全くショウから視線を外すことはなかった。そんなキアラを黙って見つめるルーベルト公とオミト。
辺りにショウの雄叫びだけが轟いた。
ーーーーー
「来ていたなら教えてくれ!」
鍛錬を終えた後、ショウはオミトに促され、キアラとお茶をすることになった。
だがショウはこの日にキアラが来ること自体を知らされていなかった。父であるトウシ・ルーデルとオミトの思惑で、ありのままのショウを一度見てもらおうということになったからである。
キアラが来ていて、稽古している姿を見られていたことを知ったショウは嘆いた。以前王都から研修で来ていた騎士団の連中が稽古風景を見たときに「キチガイのような訓練だ」と陰口を叩いていたことを知っていたからである。そんな姿を婚約者に見られたくはなかったのだ。
「とても凄いと思いました。毎日やっているとは尊敬します」
キアラの言葉に、ショウは「えっ、そうかい?」と満更でもなさそうに頬を緩ませた。
キアラは世辞で相手のことを尊敬するとは言わない。ショウに対して本当に尊敬の念を抱いていた。
それからキアラとショウの関係は、実に良好なものとなる。
最初にショウの剣術鍛錬の場を見物した時、その光景に驚きキアラは目を見開いた。
叫びながら木の棒を持ち、ひたすらに地面に埋め込んだ立木に右から、左から打ち込んでいく。キアラも王都の騎士団の訓練場の稽古を見たことがあるが、そこで見たものとはまるで違う気迫をキアラはショウから感じていた。
今のショウから感じる空気で比較すると、王都の騎士団の訓練はまるで遊戯のようだとキアラは感じていた。
「若はああいった稽古を1日6時間ほどかけて行います」
稽古について説明をするオミトの言葉に、滅多に感情を揺らさらないはずのキアラは少し驚いた。
「毎日ですか?」
そう訊ねるキアラを見て、ルーベルト公は「おや」と声を出しそうになった。キアラが他人に対して興味を示すというのは、彼からすると初めて見る光景であったからだ。
「毎日です。こうした積み重ねが、戦場では命を拾うことになりますから」
オミトの返答を聞いて、キアラはまた驚いたような表情を見せる。
ルーベルト公からするとこの日は驚きの連続だった。表情に乏しいキアラを痛々しく思っていたが、ショウに関連してとても良く表情が動く。キアラには恐らくこれ以上ないほど素晴らしい婚約者を見つけることが出来たと確信する。
「・・・」
キアラは黙ってショウが鍛錬している姿を眺めていた。
実に興味深そうに、全くショウから視線を外すことはなかった。そんなキアラを黙って見つめるルーベルト公とオミト。
辺りにショウの雄叫びだけが轟いた。
ーーーーー
「来ていたなら教えてくれ!」
鍛錬を終えた後、ショウはオミトに促され、キアラとお茶をすることになった。
だがショウはこの日にキアラが来ること自体を知らされていなかった。父であるトウシ・ルーデルとオミトの思惑で、ありのままのショウを一度見てもらおうということになったからである。
キアラが来ていて、稽古している姿を見られていたことを知ったショウは嘆いた。以前王都から研修で来ていた騎士団の連中が稽古風景を見たときに「キチガイのような訓練だ」と陰口を叩いていたことを知っていたからである。そんな姿を婚約者に見られたくはなかったのだ。
「とても凄いと思いました。毎日やっているとは尊敬します」
キアラの言葉に、ショウは「えっ、そうかい?」と満更でもなさそうに頬を緩ませた。
キアラは世辞で相手のことを尊敬するとは言わない。ショウに対して本当に尊敬の念を抱いていた。
それからキアラとショウの関係は、実に良好なものとなる。
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