国外追放者、聖女の護衛となって祖国に舞い戻る

はにわ

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来訪

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俺ら冒険者がオークヨークに戻ってから二日が経過した。
聖騎士団は寝ているアミルカを刺激しないようにと陣を張ったまま目が覚めるまで待機していたが、昨日目が覚めたようで一日遅れでオークヨークに引き上げてきた。

二日間も寝ていたのか。
あれほどの回数の浄化を繰り返し、消耗したのだからこれも当然なのか。

俺達冒険者は今は待機となっていて、皆がそれぞれ体を休めている。
結局極秘依頼を受けた冒険者達はザイル達を含め、他に3人が冒険者を辞めることになった。あの村での死人の種の後処理の出来事が脳裏に焼き付き、心病んでしまったり折れてしまったらしい。これは想定していたことだから、そこまでは驚かなかったが。
何度も言うが、ああいう経験をして正常でい続けられるほうが異常なのだと俺は考える。





「それにしても・・・凄かったな」


ベッドに寝そべっている俺の脳裏にアミルカによる壮絶な浄化の光景が蘇る。
あれは想像以上の衝撃だった。俺も死人の種に関連してはそこそこハードに仕事はこなしてきた方だと思う。だがアミルカほどの苦痛を伴っているかというと、それは無いと断言できるだろう。

アミルカはこのオークヨークに来る前の場所でも、同じように何度か死人の種によって汚染された地域の浄化を行っていたという。あれだけ苦痛に塗れながら、それでも聖女としての使命を全うしようと前を向くアミルカを俺は力強く眩しい存在だと思うようになっていた。
正直どちらかと言えば庇護欲をそそる女性だとアミルカに対して思っていたが、今では逆だ。そう・・・ソーアに近い。おまけにキアラとも。
どうやら俺は強い女性に無意識に惹かれる傾向があるんだろうか・・・などとも考えていた。




コンコン


ベッドに寝転がってそう考え事をしていると、突然部屋の扉がノックされた。
ここを訪れる相手はザイル達がいなくなった今となっては限られている。俺は部屋のドアを開けて相手を出迎えた。



「ーーーーえ?」


ローザか、あるいはドレッドだと思っていたその相手はーーーなんとロクフェルだった。


「やぁ!」


彼は帯刀しているだけで、少し小綺麗なだけの市井が着る服を着ている。
パッと見は少しばかり財布が豊かな冒険者に見える。
どうやらお忍びでやってきたようだ。護衛がついている様子もない。


「先日はお疲れ様。少し話さないか?」


唖然とした俺は、ただ彼を部屋に招き入れることしか出来なかった。
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