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聖騎士様
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俺とザイル達は冒険者ギルドに着くなり、普段はあまり行くことのない会議室に通される。
そこには既に俺達とは別の冒険者たちが思い思いに待機していた。ギルドからの極秘依頼を受ける際、行動を共にすることのある見知った連中だ。
「待たせたな」
談笑して待っていると、部屋の扉が開かれてギルドマスターと、見覚えのない顔で白い服に身を包んだ金髪の20代前半くらいの男が入ってきた。
「まぁ、楽にしてくれ」
ギルドマスターを余所に、この場にいた冒険者の全員が
(ほぅ・・・)
俺はつい初顔の男をまじまじと見てしまう。身のこなしや気配からして、かなり腕の立つ戦士であることがわかったからだ。ティンときた!って感じだ。
「まずは紹介しよう。こちらがアルス教団本部から今回の死人の種の密輸撲滅作戦に合同参加するために派遣されてきた、アルス聖騎士団のロクフェルさんだ」
ギルドマスターが連れてきた男のことをそう言って紹介すると、ロクフェルと呼ばれた男は笑みを浮かべて名乗った。端正な顔立ちだが、その顔つきからは覇気のようなものがにじみ出ていた。
「ご紹介に預かったアルス聖騎士団第3軍団長ロクフェルだ。ロクフェルと呼んでもらって結構。家名は聖騎士団に入る際、皆捨てるようになっている」
元は貴族の出身らしい。後で聞いたことだが、アルス教では身分差別を禁止していることもあり、特に聖騎士は入団する際に王族貴族であろうと身分を捨てるらしい。当然、そうなると家名を名乗ることもできなくなる。
だがただの貴族の栄光だけでその地位を担っているわけではなさそうだ。力量はある・・・もし俺とやりあえば・・・まぁ、多分俺が勝つかな?
「これから我々は死人の種という危険極まりない兵器の殲滅のために共に戦うことになる。どうかよろしくやってほしい」
ザイルもそうだが、(多分俺は違う)冒険者は人相の悪いやつもゴロゴロいる。この場でもそうだった。
そんな冒険者達の視線を受けてなお、ロクフェルは余裕のある笑みを浮かべ堂々としている。
流石軍団長さんだ、肝が据わっている。
聖騎士が来ると聞いたとき、もしかしたら軟弱で偉そうなだけのやつが来ることもあるんじゃねぇか?と冗談半分で言っていた冒険者がいたが、それは杞憂で終わったようだ。
このロクフェルが率いる聖騎士とやらならきっと頼りになるだろう。
「今度は聖騎士団と共同戦線を開くことも多くなるだろう。それについての注意事項は、まぁその時々で話をするわ。今日のところは解散だ」
ギルドマスターが締め、その日の顔合わせは完了した。
今日はこれで終わりかと帰ろうとした時、俺はギルドマスターに呼び止められた。
「ちょい待ち。ショウだけはちょっと話があるみたいだから、残ってくれねぇか」
「は?」
「聖騎士様が話があるんだとよ」
「はぁ?」
思いも寄らぬ流れに、俺は間抜けな声をつい漏らしていた。
そこには既に俺達とは別の冒険者たちが思い思いに待機していた。ギルドからの極秘依頼を受ける際、行動を共にすることのある見知った連中だ。
「待たせたな」
談笑して待っていると、部屋の扉が開かれてギルドマスターと、見覚えのない顔で白い服に身を包んだ金髪の20代前半くらいの男が入ってきた。
「まぁ、楽にしてくれ」
ギルドマスターを余所に、この場にいた冒険者の全員が
(ほぅ・・・)
俺はつい初顔の男をまじまじと見てしまう。身のこなしや気配からして、かなり腕の立つ戦士であることがわかったからだ。ティンときた!って感じだ。
「まずは紹介しよう。こちらがアルス教団本部から今回の死人の種の密輸撲滅作戦に合同参加するために派遣されてきた、アルス聖騎士団のロクフェルさんだ」
ギルドマスターが連れてきた男のことをそう言って紹介すると、ロクフェルと呼ばれた男は笑みを浮かべて名乗った。端正な顔立ちだが、その顔つきからは覇気のようなものがにじみ出ていた。
「ご紹介に預かったアルス聖騎士団第3軍団長ロクフェルだ。ロクフェルと呼んでもらって結構。家名は聖騎士団に入る際、皆捨てるようになっている」
元は貴族の出身らしい。後で聞いたことだが、アルス教では身分差別を禁止していることもあり、特に聖騎士は入団する際に王族貴族であろうと身分を捨てるらしい。当然、そうなると家名を名乗ることもできなくなる。
だがただの貴族の栄光だけでその地位を担っているわけではなさそうだ。力量はある・・・もし俺とやりあえば・・・まぁ、多分俺が勝つかな?
「これから我々は死人の種という危険極まりない兵器の殲滅のために共に戦うことになる。どうかよろしくやってほしい」
ザイルもそうだが、(多分俺は違う)冒険者は人相の悪いやつもゴロゴロいる。この場でもそうだった。
そんな冒険者達の視線を受けてなお、ロクフェルは余裕のある笑みを浮かべ堂々としている。
流石軍団長さんだ、肝が据わっている。
聖騎士が来ると聞いたとき、もしかしたら軟弱で偉そうなだけのやつが来ることもあるんじゃねぇか?と冗談半分で言っていた冒険者がいたが、それは杞憂で終わったようだ。
このロクフェルが率いる聖騎士とやらならきっと頼りになるだろう。
「今度は聖騎士団と共同戦線を開くことも多くなるだろう。それについての注意事項は、まぁその時々で話をするわ。今日のところは解散だ」
ギルドマスターが締め、その日の顔合わせは完了した。
今日はこれで終わりかと帰ろうとした時、俺はギルドマスターに呼び止められた。
「ちょい待ち。ショウだけはちょっと話があるみたいだから、残ってくれねぇか」
「は?」
「聖騎士様が話があるんだとよ」
「はぁ?」
思いも寄らぬ流れに、俺は間抜けな声をつい漏らしていた。
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