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あやしい朝市
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「さて、それじゃ何か今日やりたいことや行きたい所はあるか?」
朝市の屋台で朝飯を済ませた俺はアミルカに問う。
いろいろとランドールについて考えてしまったけど、今はアミルカのやりたいことに付き合う時だ。余計なことを考えないようにしよう。
「そうだね、それじゃあもう少しだけ朝市を見て回りたい」
「わかった」
アミルカのリクエストの通り、俺達は朝市をしばらく見て回る。
朝市は怪しい香料から茶葉、武器や防具、オシャレなのや怪しいデザインなアクセサリを売っている店もあれば、果ては出どころの怪しい薬なんかも売っている店がある。
何度か俺も見て回っているが、いまだに全ては把握できていない。
まだ一年もこのオークヨークには居ないが、この朝市にはそこそこの思い出が既にある。
「おい兄ちゃん、いつも隣の店ばっかり。たまにはこっちも見てみてよ。サービスするからさ」
「あぁ、あの店?あの店はこの前自警団にしょっぴかれたよ。やり過ぎたんだねあれは」
「おい兄ちゃん、そこにいた店の店主はもう来ないよ。昨日ゴロツキに連れていかれちまったからね。あの人流石にやりすぎたんだよ・・・え?あんたそこの常連だったの?大丈夫?体に異常は無い??」
・・・ちょっと思い出すだけでも、ろくでもないものを含めいろいろと記憶がいくつか蘇ってきた。
今日は変なところに捕まらないといいのだが。
「おぉーいそこのカップルさん、寄っていかないかね。いいのあるよ」
そんなことを考えていると、露天商の一人が大きな声で俺達を呼んだ。
「え?なになに」
俺達はカップルではないが、アミルカはほいほいと声に釣られてしまった。
仕方がないので俺もついていく。
アミルカを呼んだ露天商は何だか見るからに怪しい風貌をしたおっさんだった。
店に並んでいる物を見ると、どうやら小物屋のようだった。ちょっとしたインテリアや、アクセサリなんかが並んでいた。警戒していたが、思ったより普通のお店のようでホッと胸を撫でおろす。
「これは隣の国のランドールにある東方のルードという辺境に伝わる物さ」
(んー?どっかで聞いたような場所だぞ)
店主がそう言って見せてきたのは、小さな黒い宝石がついたペンダントだった。
「わぁ、綺麗・・・」
アミルカが感嘆の声を上げる。
確かにまずまず綺麗な装飾だ。
「これを男から女に送ると、二人は永遠に結ばれるってやつだ。ルード地方ってところに昔から伝わるおまじないなのさ。効果は折り紙付きだぜ」
得意気に店主が語る。
そのルード地方とやらに俺は住んでいたが、こんなまじない物は見たことはおろか聞いたこともない。実在したなら俺は多分キアラに送っていただろう。怪しくないと思っていたが、とんだインチキ店に来てしまったことに気付き、俺は溜め息をついた。
朝市の屋台で朝飯を済ませた俺はアミルカに問う。
いろいろとランドールについて考えてしまったけど、今はアミルカのやりたいことに付き合う時だ。余計なことを考えないようにしよう。
「そうだね、それじゃあもう少しだけ朝市を見て回りたい」
「わかった」
アミルカのリクエストの通り、俺達は朝市をしばらく見て回る。
朝市は怪しい香料から茶葉、武器や防具、オシャレなのや怪しいデザインなアクセサリを売っている店もあれば、果ては出どころの怪しい薬なんかも売っている店がある。
何度か俺も見て回っているが、いまだに全ては把握できていない。
まだ一年もこのオークヨークには居ないが、この朝市にはそこそこの思い出が既にある。
「おい兄ちゃん、いつも隣の店ばっかり。たまにはこっちも見てみてよ。サービスするからさ」
「あぁ、あの店?あの店はこの前自警団にしょっぴかれたよ。やり過ぎたんだねあれは」
「おい兄ちゃん、そこにいた店の店主はもう来ないよ。昨日ゴロツキに連れていかれちまったからね。あの人流石にやりすぎたんだよ・・・え?あんたそこの常連だったの?大丈夫?体に異常は無い??」
・・・ちょっと思い出すだけでも、ろくでもないものを含めいろいろと記憶がいくつか蘇ってきた。
今日は変なところに捕まらないといいのだが。
「おぉーいそこのカップルさん、寄っていかないかね。いいのあるよ」
そんなことを考えていると、露天商の一人が大きな声で俺達を呼んだ。
「え?なになに」
俺達はカップルではないが、アミルカはほいほいと声に釣られてしまった。
仕方がないので俺もついていく。
アミルカを呼んだ露天商は何だか見るからに怪しい風貌をしたおっさんだった。
店に並んでいる物を見ると、どうやら小物屋のようだった。ちょっとしたインテリアや、アクセサリなんかが並んでいた。警戒していたが、思ったより普通のお店のようでホッと胸を撫でおろす。
「これは隣の国のランドールにある東方のルードという辺境に伝わる物さ」
(んー?どっかで聞いたような場所だぞ)
店主がそう言って見せてきたのは、小さな黒い宝石がついたペンダントだった。
「わぁ、綺麗・・・」
アミルカが感嘆の声を上げる。
確かにまずまず綺麗な装飾だ。
「これを男から女に送ると、二人は永遠に結ばれるってやつだ。ルード地方ってところに昔から伝わるおまじないなのさ。効果は折り紙付きだぜ」
得意気に店主が語る。
そのルード地方とやらに俺は住んでいたが、こんなまじない物は見たことはおろか聞いたこともない。実在したなら俺は多分キアラに送っていただろう。怪しくないと思っていたが、とんだインチキ店に来てしまったことに気付き、俺は溜め息をついた。
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