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ダリスとの意外な関わり
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ダリス上王陛下がキアラとの結婚を認めないーー
ダグラスもこのことの意味は理解していた。
例え当人同士がそれを望んでも、バレス国王陛下がそれを許していたとしても、ダリス上王陛下一人が認めないからには決して叶わないからである。それだけダリスの力がランドールにおいて強いということはよくわかっていた。
「馬鹿な・・・そんな、そんなことが・・・まさか・・・」
あまりの衝撃でダグラスは目の前が真っ暗になった。
「は、ははぁ・・・さては適当なことを言って、私を動揺させようというのか?」
現実逃避したダグラスは、そんなことを言ってみるがチェスターの表情は変わらない。
「はぁ、これが真実であるかどうかもわからぬほど、君の情報網は脆弱なのかね」
チェスターは心底馬鹿にするような目でダグラスを見てそう言った。
今チェスターの言った話はある情報筋から上がってきた話であり、無論、並みの貴族では知りえない情報だ。
チェスターを始めとしたある程度高度なネットワークを持つ者なら知っているが、ダグラスはそれほどの情報網を持っていなかった。
「な、なんだと!黙っていれば、いくら親戚同士だからと、爵位が上の私を愚弄するなどと!!」
激昂してダグラスが叫んだ。
ダグラスは公爵。チェスターはダグラスよりいささか年上ながらも侯爵で、爵位はダグラスの方が上である。
ダグラスの言葉を聞きながらも、チェスターはいたって冷静な様子のまま溜め息をついた。
「随分変わってしまったね君も・・・」
「・・・なに?」
目を伏せ、どこか落胆したようにそう言うチェスターの様子に思わずダグラスも冷静になった。
だが、チェスターはすぐに先ほどと同じように小ばかにした笑みを浮かべ
「さて、知らぬなら教えてやるが、ラルス殿下はキアラとの婚約どころか、今は王太子としての立場すら非常に危うい。君も肩入れする人間を間違えると、共倒れになることになりかねないぞ。これはせめてもの忠告だ」
「な、なんだと!?」
この話もダグラスには寝耳に水だった。
いや、正確には王位継承者については不穏な噂があるにはあった。ダグラスはそんなものはくだらない噂でしかないと一蹴していたが、今ここでチェスターから改めて話に上がったことで動揺していた。
チェスターは自分より爵位は低いが、人脈が広く、情報網も確かなものを持っている。だから個人的に相容れない人間であるとしても、チェスターの持つ情報は確かであるとダグラスは思っていた。
「大体がショウとキアラを引き離そうと考えること自体が無謀だったのだ。あの婚約には上王陛下も関わっていたのだぞ。まぁ、これはほとんど表沙汰にはなっていないがね」
「・・・は?」
衝撃の事実を突きつけられ、ダグラスは愕然とした。
ダグラスもこのことの意味は理解していた。
例え当人同士がそれを望んでも、バレス国王陛下がそれを許していたとしても、ダリス上王陛下一人が認めないからには決して叶わないからである。それだけダリスの力がランドールにおいて強いということはよくわかっていた。
「馬鹿な・・・そんな、そんなことが・・・まさか・・・」
あまりの衝撃でダグラスは目の前が真っ暗になった。
「は、ははぁ・・・さては適当なことを言って、私を動揺させようというのか?」
現実逃避したダグラスは、そんなことを言ってみるがチェスターの表情は変わらない。
「はぁ、これが真実であるかどうかもわからぬほど、君の情報網は脆弱なのかね」
チェスターは心底馬鹿にするような目でダグラスを見てそう言った。
今チェスターの言った話はある情報筋から上がってきた話であり、無論、並みの貴族では知りえない情報だ。
チェスターを始めとしたある程度高度なネットワークを持つ者なら知っているが、ダグラスはそれほどの情報網を持っていなかった。
「な、なんだと!黙っていれば、いくら親戚同士だからと、爵位が上の私を愚弄するなどと!!」
激昂してダグラスが叫んだ。
ダグラスは公爵。チェスターはダグラスよりいささか年上ながらも侯爵で、爵位はダグラスの方が上である。
ダグラスの言葉を聞きながらも、チェスターはいたって冷静な様子のまま溜め息をついた。
「随分変わってしまったね君も・・・」
「・・・なに?」
目を伏せ、どこか落胆したようにそう言うチェスターの様子に思わずダグラスも冷静になった。
だが、チェスターはすぐに先ほどと同じように小ばかにした笑みを浮かべ
「さて、知らぬなら教えてやるが、ラルス殿下はキアラとの婚約どころか、今は王太子としての立場すら非常に危うい。君も肩入れする人間を間違えると、共倒れになることになりかねないぞ。これはせめてもの忠告だ」
「な、なんだと!?」
この話もダグラスには寝耳に水だった。
いや、正確には王位継承者については不穏な噂があるにはあった。ダグラスはそんなものはくだらない噂でしかないと一蹴していたが、今ここでチェスターから改めて話に上がったことで動揺していた。
チェスターは自分より爵位は低いが、人脈が広く、情報網も確かなものを持っている。だから個人的に相容れない人間であるとしても、チェスターの持つ情報は確かであるとダグラスは思っていた。
「大体がショウとキアラを引き離そうと考えること自体が無謀だったのだ。あの婚約には上王陛下も関わっていたのだぞ。まぁ、これはほとんど表沙汰にはなっていないがね」
「・・・は?」
衝撃の事実を突きつけられ、ダグラスは愕然とした。
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