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修羅場?
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ひとしきり人込みにもみくちゃにされ、散々からかわれてようやく俺たちは露店通りを抜けた。
「・・・」
通りを抜けてもう俺から手を放しているアミルカだが、まだ何やら意識しているのかどことなく俺たちの間に気まずい空気が流れる。
「あそこの露店通りな・・・結構掘り出し物とか見つかることも多いから、たまに覗いてみるといいぞ」
いたたまれなくてちょっとだけ露店の店主たちのフォローをしておく。別に嘘を言っているわけじゃないからいいんだが、どうしてこんなフォローなんてしなくてはいけないのか。畜生いじくってくれやがって・・・
「・・・その、あそこの人たちが言っていたドロシーって人のことは大丈夫なの?変な噂とか流れない?」
アミルカがすっかり勘違いしたのか、こんなことを聞いてくる。
「ドロシーってのは別にそういう相手じゃねぇよ。問題ない、気にするな。それに露店の人らもからかいこそしたが、噂話をばら撒くようなことはしねぇさ」
・・・多分。
ドロシーとはクリフとの話以降、ちょっと気にしたことはあったが、彼女とは今でも特に何かあったわけではない。
「そういうのじゃないって・・・遊びなの?」
俺が否定すると、アミルカが悪いほうに誤解した。
「なんでそうなる。そもそも一緒に冒険にいくこともある知り合いであって、そういう関係じゃねぇよ」
「パーティーの仲間ってこと?」
「いや、それとも違う・・・俺はフリーだ」
ギルドにも俺とザイルたちがパーティーになったという届け出はしていない。
極秘依頼についても俺とザイル達とそれぞれ別に依頼が出ていることになっている。
「ふぅん、まぁ、気楽な一人のほうが良いっていう人もいるわよね」
アミルカは納得したように言った。
そう、一人のほうが気楽だから俺はそうしている。確かに他の人間に比べれば付き合いは深いほうだが、それでも正式にパーティー仲間にはなっていない。何度も何度もザイルにはパーティーに加わらないかと打診を受けていて、それを断り続けているので心苦しさがあるにはあるのだが、こればかりは俺も簡単には首を縦に振ることはできなかった。
そうこう話しているうちに俺たちは冒険者ギルドへと到着した。
「ありがとう助かったわ」
「別にいいさ」
礼を言うアミルカに答えると、彼女はそっと先ほど叩いた俺の左頬に手を添えた。
「会ったばかりにあんなことしたっていうのに、本当にありがとう。そしてごめんなさい」
「いや・・・別にもういいけどよ」
近い近い!恥ずかしくてつい顔を背けてしまう。
その時であったーー
「ショウさん・・・その人、誰なんですか?」
いつの間にやらそこにいたのか、何やら不穏な空気を醸し出すドロシーがギルドの前に立って俺たちを眺めていた。
「・・・」
通りを抜けてもう俺から手を放しているアミルカだが、まだ何やら意識しているのかどことなく俺たちの間に気まずい空気が流れる。
「あそこの露店通りな・・・結構掘り出し物とか見つかることも多いから、たまに覗いてみるといいぞ」
いたたまれなくてちょっとだけ露店の店主たちのフォローをしておく。別に嘘を言っているわけじゃないからいいんだが、どうしてこんなフォローなんてしなくてはいけないのか。畜生いじくってくれやがって・・・
「・・・その、あそこの人たちが言っていたドロシーって人のことは大丈夫なの?変な噂とか流れない?」
アミルカがすっかり勘違いしたのか、こんなことを聞いてくる。
「ドロシーってのは別にそういう相手じゃねぇよ。問題ない、気にするな。それに露店の人らもからかいこそしたが、噂話をばら撒くようなことはしねぇさ」
・・・多分。
ドロシーとはクリフとの話以降、ちょっと気にしたことはあったが、彼女とは今でも特に何かあったわけではない。
「そういうのじゃないって・・・遊びなの?」
俺が否定すると、アミルカが悪いほうに誤解した。
「なんでそうなる。そもそも一緒に冒険にいくこともある知り合いであって、そういう関係じゃねぇよ」
「パーティーの仲間ってこと?」
「いや、それとも違う・・・俺はフリーだ」
ギルドにも俺とザイルたちがパーティーになったという届け出はしていない。
極秘依頼についても俺とザイル達とそれぞれ別に依頼が出ていることになっている。
「ふぅん、まぁ、気楽な一人のほうが良いっていう人もいるわよね」
アミルカは納得したように言った。
そう、一人のほうが気楽だから俺はそうしている。確かに他の人間に比べれば付き合いは深いほうだが、それでも正式にパーティー仲間にはなっていない。何度も何度もザイルにはパーティーに加わらないかと打診を受けていて、それを断り続けているので心苦しさがあるにはあるのだが、こればかりは俺も簡単には首を縦に振ることはできなかった。
そうこう話しているうちに俺たちは冒険者ギルドへと到着した。
「ありがとう助かったわ」
「別にいいさ」
礼を言うアミルカに答えると、彼女はそっと先ほど叩いた俺の左頬に手を添えた。
「会ったばかりにあんなことしたっていうのに、本当にありがとう。そしてごめんなさい」
「いや・・・別にもういいけどよ」
近い近い!恥ずかしくてつい顔を背けてしまう。
その時であったーー
「ショウさん・・・その人、誰なんですか?」
いつの間にやらそこにいたのか、何やら不穏な空気を醸し出すドロシーがギルドの前に立って俺たちを眺めていた。
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