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プロローグ 唐突な冤罪
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思えば俺はあの部屋に婚約者のキアラと入った時には詰んでいたのだと思う。
あれは周到に広大に張られた蜘蛛の巣であり、俺はそのど真ん中に飛び込んでしまったのだ。
----------
ここは王城内の端にある人気のない区間にある一室。
「キアラ・・・いいんだな?」
俺は今、自分の目の前にいる少女キアラと部屋に二人きりで向かい合っている。
何がどうしたか?俺も良くわからないうちに、俺は婚約者のキアラと何となくいい雰囲気になり、今この場でその盛り上がりが最高潮に達しようとしている。
お互いの顔の距離は30センチも離れておらず、体もお互いの背中に腕を回し密着している状態。
まさに文字通り目の前にある婚約者である美少女・・・キアラの目を見つめると、彼女は黙って頷いた。
瞬間、俺はこらえきれずにキアラの唇を奪っていた。
キアラはほんの一瞬戸惑った様子を見せたが、俺の背に回した腕はそのままだった。
そっと唇を離すと、キアラはいくらかぼーっとしたように俺の目を見ていた。
俺の気持ちはこれ以上ないくらい昂り、すぐにでもキアラの全てを求めたくて仕方が無い。
だが、ここは王城の一室。俺とキアラが恋人同士だとしても、そこまでのことをするわけにはいかない。・・・いや、厳密にはこの口づけとてどうかと思うのだが。
キアラはそっと俺から体を離すと、すぐ近くにある大きなソファに腰を掛ける。
長くて綺麗な銀髪、銀の瞳、まるで絵から出てきたような美しく整った顔。いつもは表情豊かではない彼女も、今このときばかりは熱に浮かれているように見える。
「ショウさえ良ければ、私は・・・」
そう発されるキアラの言葉が終わらないうちに、俺は彼女に覆いかぶさっていた。
これ以上彼女に言わせてはいけない。俺がリードするべきだ。
熱に浮かれに浮かれ、俺は冷静さを欠くに欠いていた。
それ故に気付かなかった。そのとき一瞬だけ、彼女が表情を曇らせた意味に。
「きゃああああああああ!!」
良く通る・・・本当に非常によく通る大声でキアラは叫んだ。
それは俺の耳をつんざき、思わずよろけてしまう。
なんだ?どうしたんだ?俺は何か失敗したのか?
俺が混乱していると、部屋の外から足音が聞こえてきた。
バァン!
両開きのドアを蹴破るようにして一人の男が部屋に乱入する。
「何をやっている!?」
俺とキアラの二人だけしかいなかった部屋に怒声が轟いた。
「ショウ・ルーデルではないか!貴様何をしている!?」
「・・・ラルス王太子?」
俺は茫然と男の名を呟いた。
そうしている間に、キアラは俺の下からスルリと抜け出し、王太子の方へと小走りに向かって行った。
「助かりましたわ殿下」
先ほどまでとは違う完全な無表情でキアラはそう言った。
「もう大丈夫だ。どうやら無理矢理迫られていたようだな」
王太子はそっと、先ほどまで俺が抱きしめていた彼女の肩に手を回す。
「見損なったぞ貴様。まさか婚約者とはいえ女性を暴行しようとするとはな。それも王城で。流石は勇猛果敢と称された英雄だ。大変な恐れ知らずのようだ」
そう言って俺を見下した目で睨むのはラルス・ターリン王太子。
片手にサーベルを持ち、切っ先を俺に向けている。
なんだこれは?何が起こっている?
ドカドカドカーー
廊下の方から王太子の怒声を聞いてやってきただろう数人の騎士がやってくる。
「殿下!どうされました!?」
「この男がキアラ嬢に乱暴をしようとした。たまたま悲鳴を聞いた私が駆け付けなかったら、今ごろどうなっていたかわからんな」
なんと俺は自分の婚約者に乱暴をしようと迫ったところを、王太子に阻止されたという形になっていた。
「キアラ・・・?」
俺は自分の婚約者の名を呼んだ。
「・・・・・・」
呼ばれた彼女は表情も変えず無言だった。
「危ないところでした。もう大丈夫ですよ」
そう優しくキアラに囁きかける。
キアラはただ黙ってうなずいていた。
王太子は暴漢からか弱き少女を救ったヒーローになっている。
「どういう事だキアラ?」
暴漢役の俺は少女ーーキアラに問いかけた。
あくまでキアラは答えることなく、そっぽを向いて俺のことを見ようとはしなかった。
顔を逸らすとは、後ろめたい気持ちはあるということか・・・ならばこれは・・・
「どういう事だもないだろう!貴様がキアラ・ルーベルト嬢を自分の婚約者であることを言い事に、乱暴しようとしたのだ!全く度し難い男だな」
王太子は手に持つサーベルを切っ先を小刻みに振りながら、俺にそう言った。
その言葉とは裏腹に、彼の口角は上がっていた。
嬉しくて楽しくて仕方がない、そういう表情をしていた。
俺は察した。
婚約者キアラに騙され、この王太子が整えた舞台に暴漢役として立たされてしまったことに。
「何事ですか?」
そこへ新たにやってきた男がいた。
「兄上・・・」
そこに来たのは、俺の実兄であるリュートだった。
「何をしているショウ!お前何か狼藉をしたのか?」
そんなリュートに騎士が事情を説明する。
「何だと!?なんということをっ!このルーデル家の恥さらしが!!」
リュートは激昂した。
(どうせ全部知ったんだろうがっ)
この兄も共犯なのだろう。白々しい演技を見て溜め息が漏れそうになった。
このタイミングでこの面子。俺は周到に用意された冤罪の茶番劇に巻き込まれたのだ。
「・・・ふん、気でもおかしくなったか?急に笑いだすとは」
王太子が嘲け笑いながら言う。
あまりの茶番に呆れたせいなのか、現実を受け止めきれなくて思考がおかしくなっているのか、思わず顔がにやけてしまった。
どういうつもりか知らないが、俺はただ黙ってこの流れに与するつもりはない。
「・・・おぅ、随分チンケな三文芝居じゃねぇか」
俺はそう言って自分の得物に手を沿える。
怒気をはらんだ俺の言葉に場の空気が凍り付き、糾弾していた王太子の表情も強張る。キアラもピクリと反応し、視線だけをこちらに向けた。
「で、お前らの台本じゃこの後はどうなるんだ?」
俺はそう問いかける。
返答によってはーーーーー 暴れちゃってもいいのかなぁ?
あれは周到に広大に張られた蜘蛛の巣であり、俺はそのど真ん中に飛び込んでしまったのだ。
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ここは王城内の端にある人気のない区間にある一室。
「キアラ・・・いいんだな?」
俺は今、自分の目の前にいる少女キアラと部屋に二人きりで向かい合っている。
何がどうしたか?俺も良くわからないうちに、俺は婚約者のキアラと何となくいい雰囲気になり、今この場でその盛り上がりが最高潮に達しようとしている。
お互いの顔の距離は30センチも離れておらず、体もお互いの背中に腕を回し密着している状態。
まさに文字通り目の前にある婚約者である美少女・・・キアラの目を見つめると、彼女は黙って頷いた。
瞬間、俺はこらえきれずにキアラの唇を奪っていた。
キアラはほんの一瞬戸惑った様子を見せたが、俺の背に回した腕はそのままだった。
そっと唇を離すと、キアラはいくらかぼーっとしたように俺の目を見ていた。
俺の気持ちはこれ以上ないくらい昂り、すぐにでもキアラの全てを求めたくて仕方が無い。
だが、ここは王城の一室。俺とキアラが恋人同士だとしても、そこまでのことをするわけにはいかない。・・・いや、厳密にはこの口づけとてどうかと思うのだが。
キアラはそっと俺から体を離すと、すぐ近くにある大きなソファに腰を掛ける。
長くて綺麗な銀髪、銀の瞳、まるで絵から出てきたような美しく整った顔。いつもは表情豊かではない彼女も、今このときばかりは熱に浮かれているように見える。
「ショウさえ良ければ、私は・・・」
そう発されるキアラの言葉が終わらないうちに、俺は彼女に覆いかぶさっていた。
これ以上彼女に言わせてはいけない。俺がリードするべきだ。
熱に浮かれに浮かれ、俺は冷静さを欠くに欠いていた。
それ故に気付かなかった。そのとき一瞬だけ、彼女が表情を曇らせた意味に。
「きゃああああああああ!!」
良く通る・・・本当に非常によく通る大声でキアラは叫んだ。
それは俺の耳をつんざき、思わずよろけてしまう。
なんだ?どうしたんだ?俺は何か失敗したのか?
俺が混乱していると、部屋の外から足音が聞こえてきた。
バァン!
両開きのドアを蹴破るようにして一人の男が部屋に乱入する。
「何をやっている!?」
俺とキアラの二人だけしかいなかった部屋に怒声が轟いた。
「ショウ・ルーデルではないか!貴様何をしている!?」
「・・・ラルス王太子?」
俺は茫然と男の名を呟いた。
そうしている間に、キアラは俺の下からスルリと抜け出し、王太子の方へと小走りに向かって行った。
「助かりましたわ殿下」
先ほどまでとは違う完全な無表情でキアラはそう言った。
「もう大丈夫だ。どうやら無理矢理迫られていたようだな」
王太子はそっと、先ほどまで俺が抱きしめていた彼女の肩に手を回す。
「見損なったぞ貴様。まさか婚約者とはいえ女性を暴行しようとするとはな。それも王城で。流石は勇猛果敢と称された英雄だ。大変な恐れ知らずのようだ」
そう言って俺を見下した目で睨むのはラルス・ターリン王太子。
片手にサーベルを持ち、切っ先を俺に向けている。
なんだこれは?何が起こっている?
ドカドカドカーー
廊下の方から王太子の怒声を聞いてやってきただろう数人の騎士がやってくる。
「殿下!どうされました!?」
「この男がキアラ嬢に乱暴をしようとした。たまたま悲鳴を聞いた私が駆け付けなかったら、今ごろどうなっていたかわからんな」
なんと俺は自分の婚約者に乱暴をしようと迫ったところを、王太子に阻止されたという形になっていた。
「キアラ・・・?」
俺は自分の婚約者の名を呼んだ。
「・・・・・・」
呼ばれた彼女は表情も変えず無言だった。
「危ないところでした。もう大丈夫ですよ」
そう優しくキアラに囁きかける。
キアラはただ黙ってうなずいていた。
王太子は暴漢からか弱き少女を救ったヒーローになっている。
「どういう事だキアラ?」
暴漢役の俺は少女ーーキアラに問いかけた。
あくまでキアラは答えることなく、そっぽを向いて俺のことを見ようとはしなかった。
顔を逸らすとは、後ろめたい気持ちはあるということか・・・ならばこれは・・・
「どういう事だもないだろう!貴様がキアラ・ルーベルト嬢を自分の婚約者であることを言い事に、乱暴しようとしたのだ!全く度し難い男だな」
王太子は手に持つサーベルを切っ先を小刻みに振りながら、俺にそう言った。
その言葉とは裏腹に、彼の口角は上がっていた。
嬉しくて楽しくて仕方がない、そういう表情をしていた。
俺は察した。
婚約者キアラに騙され、この王太子が整えた舞台に暴漢役として立たされてしまったことに。
「何事ですか?」
そこへ新たにやってきた男がいた。
「兄上・・・」
そこに来たのは、俺の実兄であるリュートだった。
「何をしているショウ!お前何か狼藉をしたのか?」
そんなリュートに騎士が事情を説明する。
「何だと!?なんということをっ!このルーデル家の恥さらしが!!」
リュートは激昂した。
(どうせ全部知ったんだろうがっ)
この兄も共犯なのだろう。白々しい演技を見て溜め息が漏れそうになった。
このタイミングでこの面子。俺は周到に用意された冤罪の茶番劇に巻き込まれたのだ。
「・・・ふん、気でもおかしくなったか?急に笑いだすとは」
王太子が嘲け笑いながら言う。
あまりの茶番に呆れたせいなのか、現実を受け止めきれなくて思考がおかしくなっているのか、思わず顔がにやけてしまった。
どういうつもりか知らないが、俺はただ黙ってこの流れに与するつもりはない。
「・・・おぅ、随分チンケな三文芝居じゃねぇか」
俺はそう言って自分の得物に手を沿える。
怒気をはらんだ俺の言葉に場の空気が凍り付き、糾弾していた王太子の表情も強張る。キアラもピクリと反応し、視線だけをこちらに向けた。
「で、お前らの台本じゃこの後はどうなるんだ?」
俺はそう問いかける。
返答によってはーーーーー 暴れちゃってもいいのかなぁ?
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