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自称ドラゴン その3
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少女が着てくると言って着て来たものは、世間一般ではあまり服と認識されていないような水着・・・もとい、ビキニアーマーだった。
むしろもろに裸体を晒すよりもエロティズムを感じなくもない姿に、普通の女性ならいくらか恥ずかしがりそうなものだが、少女は躊躇いもなくそれをシュウの前に披露する。
「フフッ、どうだいシュウ君?男の人ってこういうのが好きなんだろう?」
口調はボーイッシュだが、嫌でも女性を感じざるを得ない豊満な肉体とのアンバランスさが、妙に艶めかしさを増長させてシュウを刺激する。
「昔、シュウ君が読んでいた本を参考にして手に入れたんだ。喜んでくれたかい?」
そう言ってウインクして見せる少女を見てドキリと胸を打ち、フローラからの三度目の目つぶしを防ぎながらもシュウは考えた。
(昔・・・?)
執拗に目つぶししようとするフローラのその手を掴んで阻止しながら、シュウはもう一度じっと(多少エッチな目で)で少女の紐・・・もといビキニアーマーを見た。
「あれは・・・発禁になった伝説の・・・」
シュウはここでハッと気が付いた。
少女が纏っている性を刺激するビキニアーマーは、その昔あまりの過激なデザインさで発売禁止になったものだった。
そもそもが恥ずかしくてそうそう着られるものではなかったが、それでも例外は少なからずいる。
その例外が旅先でちょこちょこゴロツキによる性被害に遭ったり、ゴブリンにヤられたり、道行く男が前かがみになったり、うっかりパーティークラッシュしてみせてしまったりと問題が多発させたため、冒険者の装備品としては異例の措置ながらも『いかんなぁ、それはエッチ過ぎる』と発売を規制されてしまったのだ。
「あれは残念な思いをしました・・・好きだったのになぁと・・・でも、まさかそれを目の前にすることになるとは・・・」
謎の少女は昔のシュウの好みを理解し、彼が好きだったビキニアーマーを着てきたのだ。だが、その昔というのはシュウがまだ十代・・・このアンドレアに住んでいた頃の話だった。
それも、まだシュウが聖神教会に入って間もない、悪ガキが治りきっていない頃である。
「貴方は一体・・・」
シュウは茫然としながらも絞り出すようにそう問いかけると、少女は微笑を浮かべながら答えた。
「ボクの名前はジーラ。シュウ君がつけてくれた名前だよ。思い出したかい?」
「え、ええっ!?」
少女・・・ジーラの言葉を聞いたシュウは驚きのあまり素っ頓狂な声を上げた。
「ジ、ジーラって・・・ト、トカゲの!?」
シュウが動転しているのを見て、ジーラはこらえきれないとばかりに声に出して笑い出した。
むしろもろに裸体を晒すよりもエロティズムを感じなくもない姿に、普通の女性ならいくらか恥ずかしがりそうなものだが、少女は躊躇いもなくそれをシュウの前に披露する。
「フフッ、どうだいシュウ君?男の人ってこういうのが好きなんだろう?」
口調はボーイッシュだが、嫌でも女性を感じざるを得ない豊満な肉体とのアンバランスさが、妙に艶めかしさを増長させてシュウを刺激する。
「昔、シュウ君が読んでいた本を参考にして手に入れたんだ。喜んでくれたかい?」
そう言ってウインクして見せる少女を見てドキリと胸を打ち、フローラからの三度目の目つぶしを防ぎながらもシュウは考えた。
(昔・・・?)
執拗に目つぶししようとするフローラのその手を掴んで阻止しながら、シュウはもう一度じっと(多少エッチな目で)で少女の紐・・・もといビキニアーマーを見た。
「あれは・・・発禁になった伝説の・・・」
シュウはここでハッと気が付いた。
少女が纏っている性を刺激するビキニアーマーは、その昔あまりの過激なデザインさで発売禁止になったものだった。
そもそもが恥ずかしくてそうそう着られるものではなかったが、それでも例外は少なからずいる。
その例外が旅先でちょこちょこゴロツキによる性被害に遭ったり、ゴブリンにヤられたり、道行く男が前かがみになったり、うっかりパーティークラッシュしてみせてしまったりと問題が多発させたため、冒険者の装備品としては異例の措置ながらも『いかんなぁ、それはエッチ過ぎる』と発売を規制されてしまったのだ。
「あれは残念な思いをしました・・・好きだったのになぁと・・・でも、まさかそれを目の前にすることになるとは・・・」
謎の少女は昔のシュウの好みを理解し、彼が好きだったビキニアーマーを着てきたのだ。だが、その昔というのはシュウがまだ十代・・・このアンドレアに住んでいた頃の話だった。
それも、まだシュウが聖神教会に入って間もない、悪ガキが治りきっていない頃である。
「貴方は一体・・・」
シュウは茫然としながらも絞り出すようにそう問いかけると、少女は微笑を浮かべながら答えた。
「ボクの名前はジーラ。シュウ君がつけてくれた名前だよ。思い出したかい?」
「え、ええっ!?」
少女・・・ジーラの言葉を聞いたシュウは驚きのあまり素っ頓狂な声を上げた。
「ジ、ジーラって・・・ト、トカゲの!?」
シュウが動転しているのを見て、ジーラはこらえきれないとばかりに声に出して笑い出した。
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