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ゴウキ・ファミリー
敵の敵は味方的な
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「頭を下げて謝ればまた使ってやるって高慢ちきなギルド職員に言われましてね。そいつをぶん殴って、今じゃこうして住むところにも困ってるってことなんすわ」
ドレークは自嘲気味に笑う。
「けど、ドレークさんは間違ってないっす!あんな奴らに頭を下げる必要なんてないんすよ!!」
ノロスが叫ぶ。
他の疾風の牙の仲間も皆頷いていた。
「今の生活でも俺は満足っすよ!」
「いや、不法占拠したままは駄目でしょ・・・」
「何にせよドレークさんについていくだけです」
思い思いに語る疾風の牙の面々を見て、ゴウキはドレークのことを彼らが本当に慕っているのだなと感じ、どこかデジャヴな光景だなと気付く。
あぁそうか、苦境でも自分を慕ってくれてついてきてくれたスミレ達とかぶるのか、とゴウキは思い至り、何だか温かい気持ちになった。
それにしてもドレーク達のことが他人事に思えない。
セントラルギルドに睨まれただけで、路頭に迷いそうになった苦い経験があるだけにゴウキにはドレーク達の窮状が良く分かった。思えばゴウキは何となく流れでフォースギルドに間借りしていたから良かったものの、実際に貸家を借りようとしたらセントラルギルドが手回しをしていて泊まれなかったかもしれなかったのだ。
連れ込み宿は借りることは出来たから、連れ込み宿に厄介になっていた可能性がある。
「話はわかった。住居や仕事は俺の方で出来るだけ力になってやる」
「えっ!?」
疾風の牙一同は、ゴウキの発言に驚き目を丸くしている。
「ただし、これまでディック・・・あの家の持ち主に与えてきた損害については借金してでも補償するんだ。それさえ約束すれば、家主に迷惑かけたことについては俺が渡りをつけてみる」
疾風の牙の面々がこれまで追い出すためによこしてきた兵隊を返り討ちにしてきたことは、安く済む話ではないだろう。本来ならゴウキだって手を貸してやる義理などない。
だが、ゴウキは自分と同じくセントラルギルドの横暴に苦しめられている疾風の牙に同情し、同時にギルドに憤りを感じていた。
「・・・どうして俺達にそこまでしてくれるんだ?」
ドレークが困惑気味に問う。疾風の牙がこれまでやってきたことで考えれば、願ってもない話だ。ゴウキには義理もなければ得もない。ドレークがゴウキの申し出に警戒をするのも無理からぬことだった。
「そんなの、セントラルギルドがムカつくからに決まってるだろうが!追い詰められたはずの俺らが奴らを見返してやって悔しがらせてやりてぇ」
そう言って怒りに表情を滲ませるゴウキを見て、怯んだドレークはとりあえず信用することに決めた。
ドレークは自嘲気味に笑う。
「けど、ドレークさんは間違ってないっす!あんな奴らに頭を下げる必要なんてないんすよ!!」
ノロスが叫ぶ。
他の疾風の牙の仲間も皆頷いていた。
「今の生活でも俺は満足っすよ!」
「いや、不法占拠したままは駄目でしょ・・・」
「何にせよドレークさんについていくだけです」
思い思いに語る疾風の牙の面々を見て、ゴウキはドレークのことを彼らが本当に慕っているのだなと感じ、どこかデジャヴな光景だなと気付く。
あぁそうか、苦境でも自分を慕ってくれてついてきてくれたスミレ達とかぶるのか、とゴウキは思い至り、何だか温かい気持ちになった。
それにしてもドレーク達のことが他人事に思えない。
セントラルギルドに睨まれただけで、路頭に迷いそうになった苦い経験があるだけにゴウキにはドレーク達の窮状が良く分かった。思えばゴウキは何となく流れでフォースギルドに間借りしていたから良かったものの、実際に貸家を借りようとしたらセントラルギルドが手回しをしていて泊まれなかったかもしれなかったのだ。
連れ込み宿は借りることは出来たから、連れ込み宿に厄介になっていた可能性がある。
「話はわかった。住居や仕事は俺の方で出来るだけ力になってやる」
「えっ!?」
疾風の牙一同は、ゴウキの発言に驚き目を丸くしている。
「ただし、これまでディック・・・あの家の持ち主に与えてきた損害については借金してでも補償するんだ。それさえ約束すれば、家主に迷惑かけたことについては俺が渡りをつけてみる」
疾風の牙の面々がこれまで追い出すためによこしてきた兵隊を返り討ちにしてきたことは、安く済む話ではないだろう。本来ならゴウキだって手を貸してやる義理などない。
だが、ゴウキは自分と同じくセントラルギルドの横暴に苦しめられている疾風の牙に同情し、同時にギルドに憤りを感じていた。
「・・・どうして俺達にそこまでしてくれるんだ?」
ドレークが困惑気味に問う。疾風の牙がこれまでやってきたことで考えれば、願ってもない話だ。ゴウキには義理もなければ得もない。ドレークがゴウキの申し出に警戒をするのも無理からぬことだった。
「そんなの、セントラルギルドがムカつくからに決まってるだろうが!追い詰められたはずの俺らが奴らを見返してやって悔しがらせてやりてぇ」
そう言って怒りに表情を滲ませるゴウキを見て、怯んだドレークはとりあえず信用することに決めた。
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