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8.拉致(前半)
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ん、
意識が落ちている中から復活した感覚が頭に残りながらも目を開けると目が何かに覆われているのか何も見えない状態だった。
それに腕は縛られていて、何も出来ない状態にされている。
私がこうなる最後の記憶は……
麗華様に話しかけられて休暇室でドリンクを貰ってからだ。
麗華様から声をかけられた後、私は麗華様と二人で休暇室へ向かい、2人でいると麗華様の侍女が休暇室へドリンクをもってきた。
それはお酒にしては変わった味だと思いはしたが私の飲んだことの無いお酒だと思っていた。
だけど今の状況からしてあのドリンクに睡眠薬が溶かされていたとしか思えない。
とりあえず私は腕を縛られている縄をとるのを最優先にしようと色々考えるのをやめた。
縄を解こうと奮闘していると誰かが近づいてくる足音が聞こえた。
「……ん」
目を覆われていたものが外され、一気に目に光が入ってきた。
それの光はロウソクの火だった。
「ああ起きてたんだ」
「……麗華様」
「私の名前気安く呼ばないでよ。欠陥聖女さん」
「……す、すみません」
そうだ私は欠陥聖女なんだ。
麗華様の言うことを聞いておけば酷いことは起こらないし、安全。
「どうしてここにいるか知りたい?」
「……」
「ほんとつまんないわね。
あんたはねこれからこの男達に犯されるのよ」
「え、」
この言葉を合図に影にいたであろう男二人が目の前に現れた。
私は今から、犯される……。
そんなの嫌……!
私はできる限りその男たちから遠ざかって行く、でもここは建物の中後ろに下がっていくのにも限界があり、すぐに壁に当たってしまった。
「あははは!
いい気味よ。あぁそうそう、ここは城から遠く離れた場所にあるもう誰も使っていない倉庫だから助けが来ることは無いの。
だから楽しんでね」
それだけ言って麗華様は倉庫から出ていった。
その頃ウォルターは、
カノンを探していた。
どこを探しても探しても見当たらないカノン。
ウォルターはアレクや使用人、パーティーの参加者にまで聞きに回っていた。
そして1つの情報が手に入り休暇室に向かうがそこにもいないカノン。
アレクにどこかに拉致に使える場所はないかと余裕のない顔で足早に聞きに行った。
アレクは一瞬考えたがすぐにある場所が頭に思い浮かんだ。
意識が落ちている中から復活した感覚が頭に残りながらも目を開けると目が何かに覆われているのか何も見えない状態だった。
それに腕は縛られていて、何も出来ない状態にされている。
私がこうなる最後の記憶は……
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麗華様から声をかけられた後、私は麗華様と二人で休暇室へ向かい、2人でいると麗華様の侍女が休暇室へドリンクをもってきた。
それはお酒にしては変わった味だと思いはしたが私の飲んだことの無いお酒だと思っていた。
だけど今の状況からしてあのドリンクに睡眠薬が溶かされていたとしか思えない。
とりあえず私は腕を縛られている縄をとるのを最優先にしようと色々考えるのをやめた。
縄を解こうと奮闘していると誰かが近づいてくる足音が聞こえた。
「……ん」
目を覆われていたものが外され、一気に目に光が入ってきた。
それの光はロウソクの火だった。
「ああ起きてたんだ」
「……麗華様」
「私の名前気安く呼ばないでよ。欠陥聖女さん」
「……す、すみません」
そうだ私は欠陥聖女なんだ。
麗華様の言うことを聞いておけば酷いことは起こらないし、安全。
「どうしてここにいるか知りたい?」
「……」
「ほんとつまんないわね。
あんたはねこれからこの男達に犯されるのよ」
「え、」
この言葉を合図に影にいたであろう男二人が目の前に現れた。
私は今から、犯される……。
そんなの嫌……!
私はできる限りその男たちから遠ざかって行く、でもここは建物の中後ろに下がっていくのにも限界があり、すぐに壁に当たってしまった。
「あははは!
いい気味よ。あぁそうそう、ここは城から遠く離れた場所にあるもう誰も使っていない倉庫だから助けが来ることは無いの。
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どこを探しても探しても見当たらないカノン。
ウォルターはアレクや使用人、パーティーの参加者にまで聞きに回っていた。
そして1つの情報が手に入り休暇室に向かうがそこにもいないカノン。
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アレクは一瞬考えたがすぐにある場所が頭に思い浮かんだ。
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