2 / 2
別れ
しおりを挟む
それから春がおわり夏がきて、秋そして冬、クリスマス・イブの日。
私は.また意識を失った。
そして春と同じ所の戻ってきたのだ。
夜になり町は、クリスマス一色になっている。
屋上へ行くにも寒く防寒するような物も
今、近くにはない。
だけど,私の足は屋上へむかった、まるで何かによばれているかのように、、、走った。
屋上につくと、見たことのあるフードえかぶった人が立っていた。
「、、、何してるの」
そういうとフードの人はこっちを向いて「あ、千夏だ」そう颯だ。
また会えた、そのいっしんで颯の方へ走っていった。まるで、出会った頃とは真逆だ。
「こら!千夏は走っちゃダメでしょ」
「え?」
「喘息もってて、今日発作おきて運ばれてきのに」
「なんで知ってるの……」
「先生に聞いた、は運ばれてる所みちゃったから」
あぁ、見られていたのか……
私の事は秘密にしていたのに
私の病気は家族と学校の先生、親友のみ知っている
いや、あと1人いるか、その子はもういないけど
「そういう颯こそこんな所にいていいの?」
「今日が最後だからね」
「え、それどういう意味」
颯は明日、生きるか死ぬかの手術らしい。
あの春から、ずっと今日の為に準備もしてきていたのに1ヶ月前いきなり発作におそわれ、ずっと止まらなかったから今日あるはずだった手術はなくなり、代わりに明日その手術があると颯はいう。
「でも、生きる可能性もあるすでしょ。」
颯は首を振る。そんなしかない少ししかない可能性は信じないとでも言うふうに
「なら、なんで」
「治る可能性があるならそれかけないと」
「矛盾してる」
颯は笑って「そうかもね。」とそういった。
私は颯のその笑顔にすごく腹がたった。
どうして、死ぬかもしれないのにそう笑っていられるのか、わけがわからなかった。
「そんな悲しそうな顔しないで」
「颯のせい」
「ねぇ、千夏。君は生まれかわったら何になりたい?」
「なにいきなり」
颯は遠くの星をながめながらこういった
「僕は生まれ変わったら元気な体で天気のいい空の下でおもいっきり体を働かしたい。」
あぁ、颯だからこその願いだと私はおもった。
私はなんだろ、ただふつうがいいな。
もしくはすごい非現実なところにいきたいな。
「千夏は?」
「私はまだ分からない」
私はまだ、颯みたいに切実な願いじゃないから、今はまた分からないと答えた。
「そっか、じゃまた今度教えて」
「うん。また今度」
「じゃ千夏はもうもどらないと」
「えっなんで」
「看護師さんにバレちゃうよ?」
颯にそう言われ私、何も言わないでここに来たことを思い出した。
「……わかった、戻る。明日ちゃんと生きてよね」
「……」
颯は何も言わず、少し笑っただけだった。
私はそんな颯に少し悲しくなりながら屋上を後にした。
次の日の朝
なんだか病院内が慌ただしい感じがした
「何かあったんですか?」
「昨日、屋上でね…」
看護師さんはそれだけ言って何も言ってくれなかった
私は昨日、屋上という単語で嫌な想像しか出来なくて変な汗が出てきた。
「ねぇそれって颯……だったりしないよね」
「え、千夏ちゃん知り合いなの?」
「うん、昨日屋上で話してた」
そういうと看護師さんは言いにくそうに「颯くんの病室に行く……?」と言った
私は考える余裕もなくすぐに「うん」と答え、看護師さんと共に颯の病室へ向かった
「……颯」
颯の病室に行くとそこには医者と看護師がベットを囲んでいてその隣には泣いている颯の両親だと思う人達がいた。
その光景を見て颯を見るまでもなく嫌な想像が当たってしまったと確信した。
「……君は」
颯のお母さんが私に気づいて話しかけてくれた
「颯の…」
そう言いかけた時、私は颯の何なのだろう。
友達なのか知り合いなのかどっちか分からず直ぐに答えられなかった。
「友達?」
「…はい」
「そう、颯にも友達がいたのね
颯はね、生まれた時からずっと病院にいたから……」
颯のお母さんが泣きながらそう言っているのを見て私も泣いてしまった。
親友と思っていた子の死でも泣かなかった私が
たった2日しかも屋上で数時間しか会ってない颯が私にとってすごく大切な存在になっていたことを今改めて感じた。
「……そうだ、これ颯が持っていたの。
多分君宛の手紙、良ければ読んで貰ってあげて」
「……ありがとうございます」
その手紙を受け取り私は自分の病室へ戻った
その手紙には
【千夏へ
これは千夏が病室に帰った後に書いた手紙です。
書こうと思ったら後ろから千夏の声がしたから幻聴かと思ったのに本当にいるからちょっと焦ったよ
僕はたった2日、数時間しか会えなかったけど千夏のことが好きになっていたんだ。
もちろん恋愛として……初恋だね。
でもその気持ちは直接伝えないと決めました
僕はもう無理だと自分でわかっていたから、
千夏が来る前も少し発作みたいになってたんだ。
千夏が来たら嬉しくてそんなこと忘れてたけど……
だから千夏が生きてねって言ってくれた時何も言えなくてごめん。
千夏はこれから病気に負けず素敵な人生を歩んでね
僕はきっと生まれ変わって千夏にもう1回会いに行くから!!笑
じゃさようなら。
またね
天堂 颯】
颯……私も好きだったよ
私は.また意識を失った。
そして春と同じ所の戻ってきたのだ。
夜になり町は、クリスマス一色になっている。
屋上へ行くにも寒く防寒するような物も
今、近くにはない。
だけど,私の足は屋上へむかった、まるで何かによばれているかのように、、、走った。
屋上につくと、見たことのあるフードえかぶった人が立っていた。
「、、、何してるの」
そういうとフードの人はこっちを向いて「あ、千夏だ」そう颯だ。
また会えた、そのいっしんで颯の方へ走っていった。まるで、出会った頃とは真逆だ。
「こら!千夏は走っちゃダメでしょ」
「え?」
「喘息もってて、今日発作おきて運ばれてきのに」
「なんで知ってるの……」
「先生に聞いた、は運ばれてる所みちゃったから」
あぁ、見られていたのか……
私の事は秘密にしていたのに
私の病気は家族と学校の先生、親友のみ知っている
いや、あと1人いるか、その子はもういないけど
「そういう颯こそこんな所にいていいの?」
「今日が最後だからね」
「え、それどういう意味」
颯は明日、生きるか死ぬかの手術らしい。
あの春から、ずっと今日の為に準備もしてきていたのに1ヶ月前いきなり発作におそわれ、ずっと止まらなかったから今日あるはずだった手術はなくなり、代わりに明日その手術があると颯はいう。
「でも、生きる可能性もあるすでしょ。」
颯は首を振る。そんなしかない少ししかない可能性は信じないとでも言うふうに
「なら、なんで」
「治る可能性があるならそれかけないと」
「矛盾してる」
颯は笑って「そうかもね。」とそういった。
私は颯のその笑顔にすごく腹がたった。
どうして、死ぬかもしれないのにそう笑っていられるのか、わけがわからなかった。
「そんな悲しそうな顔しないで」
「颯のせい」
「ねぇ、千夏。君は生まれかわったら何になりたい?」
「なにいきなり」
颯は遠くの星をながめながらこういった
「僕は生まれ変わったら元気な体で天気のいい空の下でおもいっきり体を働かしたい。」
あぁ、颯だからこその願いだと私はおもった。
私はなんだろ、ただふつうがいいな。
もしくはすごい非現実なところにいきたいな。
「千夏は?」
「私はまだ分からない」
私はまだ、颯みたいに切実な願いじゃないから、今はまた分からないと答えた。
「そっか、じゃまた今度教えて」
「うん。また今度」
「じゃ千夏はもうもどらないと」
「えっなんで」
「看護師さんにバレちゃうよ?」
颯にそう言われ私、何も言わないでここに来たことを思い出した。
「……わかった、戻る。明日ちゃんと生きてよね」
「……」
颯は何も言わず、少し笑っただけだった。
私はそんな颯に少し悲しくなりながら屋上を後にした。
次の日の朝
なんだか病院内が慌ただしい感じがした
「何かあったんですか?」
「昨日、屋上でね…」
看護師さんはそれだけ言って何も言ってくれなかった
私は昨日、屋上という単語で嫌な想像しか出来なくて変な汗が出てきた。
「ねぇそれって颯……だったりしないよね」
「え、千夏ちゃん知り合いなの?」
「うん、昨日屋上で話してた」
そういうと看護師さんは言いにくそうに「颯くんの病室に行く……?」と言った
私は考える余裕もなくすぐに「うん」と答え、看護師さんと共に颯の病室へ向かった
「……颯」
颯の病室に行くとそこには医者と看護師がベットを囲んでいてその隣には泣いている颯の両親だと思う人達がいた。
その光景を見て颯を見るまでもなく嫌な想像が当たってしまったと確信した。
「……君は」
颯のお母さんが私に気づいて話しかけてくれた
「颯の…」
そう言いかけた時、私は颯の何なのだろう。
友達なのか知り合いなのかどっちか分からず直ぐに答えられなかった。
「友達?」
「…はい」
「そう、颯にも友達がいたのね
颯はね、生まれた時からずっと病院にいたから……」
颯のお母さんが泣きながらそう言っているのを見て私も泣いてしまった。
親友と思っていた子の死でも泣かなかった私が
たった2日しかも屋上で数時間しか会ってない颯が私にとってすごく大切な存在になっていたことを今改めて感じた。
「……そうだ、これ颯が持っていたの。
多分君宛の手紙、良ければ読んで貰ってあげて」
「……ありがとうございます」
その手紙を受け取り私は自分の病室へ戻った
その手紙には
【千夏へ
これは千夏が病室に帰った後に書いた手紙です。
書こうと思ったら後ろから千夏の声がしたから幻聴かと思ったのに本当にいるからちょっと焦ったよ
僕はたった2日、数時間しか会えなかったけど千夏のことが好きになっていたんだ。
もちろん恋愛として……初恋だね。
でもその気持ちは直接伝えないと決めました
僕はもう無理だと自分でわかっていたから、
千夏が来る前も少し発作みたいになってたんだ。
千夏が来たら嬉しくてそんなこと忘れてたけど……
だから千夏が生きてねって言ってくれた時何も言えなくてごめん。
千夏はこれから病気に負けず素敵な人生を歩んでね
僕はきっと生まれ変わって千夏にもう1回会いに行くから!!笑
じゃさようなら。
またね
天堂 颯】
颯……私も好きだったよ
0
お気に入りに追加
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
【6】冬の日の恋人たち【完結】
ホズミロザスケ
ライト文芸
『いずれ、キミに繋がる物語』シリーズの短編集。君彦・真綾・咲・総一郎の四人がそれぞれ主人公になります。全四章・全十七話。
・第一章『First step』(全4話)
真綾の家に遊びに行くことになった君彦は、手土産に悩む。駿河に相談し、二人で買いに行き……。
・第二章 『Be with me』(全4話)
母親の監視から離れ、初めて迎える冬。冬休みの予定に心躍らせ、アルバイトに勤しむ総一郎であったが……。
・第三章 『First christmas』(全5話)
ケーキ屋でアルバイトをしている真綾は、目の回る日々を過ごしていた。クリスマス当日、アルバイトを終え、君彦に電話をかけると……?
・第四章 『Be with you』(全4話)
1/3は総一郎の誕生日。咲は君彦・真綾とともに総一郎に内緒で誕生日会を企てるが……。
※当作品は「カクヨム」「小説家になろう」にも同時掲載しております。(過去に「エブリスタ」にも掲載)
【完結】雨上がり、後悔を抱く
私雨
ライト文芸
夏休みの最終週、海外から日本へ帰国した田仲雄己(たなか ゆうき)。彼は雨之島(あまのじま)という離島に住んでいる。
雄己を真っ先に出迎えてくれたのは彼の幼馴染、山口夏海(やまぐち なつみ)だった。彼女が確実におかしくなっていることに、誰も気づいていない。
雨之島では、とある迷信が昔から吹聴されている。それは、雨に濡れたら狂ってしまうということ。
『信じる』彼と『信じない』彼女――
果たして、誰が正しいのだろうか……?
これは、『しなかったこと』を後悔する人たちの切ない物語。
【9】やりなおしの歌【完結】
ホズミロザスケ
ライト文芸
雑貨店で店長として働く木村は、ある日道案内した男性から、お礼として「黄色いフリージア」というバンドのライブチケットをもらう。
そのステージで、かつて思いを寄せていた同級生・金田(通称・ダダ)の姿を見つける。
終演後の楽屋で再会を果たすも、その後連絡を取り合うこともなく、それで終わりだと思っていた。しかし、突然、金田が勤務先に現れ……。
「いずれ、キミに繋がる物語」シリーズ9作目。(登場する人物が共通しています)。単品でも問題なく読んでいただけます。
※当作品は「カクヨム」「小説家になろう」にも同時掲載しております。
人違いラブレターに慣れていたので今回の手紙もスルーしたら、片思いしていた男の子に告白されました。この手紙が、間違いじゃないって本当ですか?
石河 翠
恋愛
クラス内に「ワタナベ」がふたりいるため、「可愛いほうのワタナベさん」宛のラブレターをしょっちゅう受け取ってしまう「そうじゃないほうのワタナベさん」こと主人公の「わたし」。
ある日「わたし」は下駄箱で、万年筆で丁寧に宛名を書いたラブレターを見つける。またかとがっかりした「わたし」は、その手紙をもうひとりの「ワタナベ」の下駄箱へ入れる。
ところが、その話を聞いた隣のクラスのサイトウくんは、「わたし」が驚くほど動揺してしまう。 実はその手紙は本当に彼女宛だったことが判明する。そしてその手紙を書いた「地味なほうのサイトウくん」にも大きな秘密があって……。
「真面目」以外にとりえがないと思っている「わたし」と、そんな彼女を見守るサイトウくんの少女マンガのような恋のおはなし。
小説家になろう及びエブリスタにも投稿しています。
扉絵は汐の音さまに描いていただきました。
海神の唄-[R]emember me-
青葉かなん
ライト文芸
壊れてしまったのは世界か、それとも僕か。
夢か現か、世界にノイズが走り現実と記憶がブレて見えてしまう孝雄は自分の中で何かが変わってしまった事に気づいた。
仲間達の声が二重に聞こえる、愛しい人の表情が違って重なる、世界の姿がブレて見えてしまう。
まるで夢の中の出来事が、現実世界へと浸食していく感覚に囚われる。
現実と幻想の区別が付かなくなる日常、狂気が内側から浸食していくのは――きっと世界がそう語り掛けてくるから。
第二次世界恐慌、第三次世界大戦の始まりだった。
Bo★ccia!!―アィラビュー×コザィラビュー*
gaction9969
ライト文芸
ゴッドオブスポーツ=ボッチャ!!
ボッチャとはッ!! 白き的球を狙いて自らの手球を投擲し、相手よりも近づけた方が勝利を得るというッ!! 年齢人種性別、そして障害者/健常者の区別なく、この地球の重力を背負いし人間すべてに平等たる、完全なる球技なのであるッ!!
そしてこの物語はッ!! 人智を超えた究極競技「デフィニティボッチャ」に青春を捧げた、五人の青年のッ!! 愛と希望のヒューマンドラマであるッ!!
かあさん、東京は怖いところです。
木村
ライト文芸
桜川朱莉(さくらがわ あかり)は高校入学のために単身上京し、今まで一度も会ったことのないおじさん、五言時絶海(ごごんじ ぜっかい)の家に居候することになる。しかしそこで彼が五言時組の組長だったことや、桜川家は警察一族(影では桜川組と呼ばれるほどの武闘派揃い)と知る。
「知らないわよ、そんなの!」
東京を舞台に佐渡島出身の女子高生があれやこれやする青春コメディー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる