春の出会いと君との別れ

水無月 月

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前編

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春の日ざしが暖かく刺している今日。

私は去学新たな生活の始まりを向かえようとしていた。

だが、どうだ。

今の私は倒りおれたま病院へ運ばれ
その病院の屋上でたちすくしてる。

春、たいして楽しみでもない所へ皆がいくからと流れにのってただ進んでいくその道で私は今日、はずれてしまった。

だが、そんなことは生まれた時から分かていた
今まではずれずに道をすすめていたのが奇跡なのだから。



「あ、だれかいる」



誰もいなく、誰もこないはずの屋上で人の声がした。

声がした方を向くとそこには.車いすに乗り黒なのか灰色なのか分からない色の服のフードをかぶた人がいた。


ここまでどうやってきたのだろうそんな事を一瞬思いながらその人に声かける。



「、、、誰」

「僕は颯、君は?」

「..千夏」



颯、そう名のった人は声こそ高いが、声変わりをしている最中なのか、男の人いや男の子だとわかった。



「千夏はなにしているの」

「……」
 
「僕はね.逃げてきたんだー!」



そう颯は言う。

明るくなんともないと言ったような声で、

「手術があるの.でもうけたくないんだ」
「だから逃げてきた!」と

あぁこの子はもう治らない病気なんだと私は感じた。
私も伊達に病院生活を送ってきてない。

何回もこんな顔や声で元気にふるまっている人を見てきている。

昔仲の良かった子が一人いたその彼は話していくうちに心を開いてくれて私に

「生きたい、死にたくない。
こんな身体にうまれたくなかった」と言った

それもあと数日と言う時に


だからこの子、颯もあの子と同じなんだと私は思った。

だからこそ私は「そう。」と颯にかえす。



「千夏は、先生に言わないの?」

「言う理由が私にはないもの」

「そっか、千夏って優しいんだね」


そんなこと始めていわれた。

私は笑ってるつもりでも無表情だったり、目つきが悪かったりするらしく、よく怖いや何考えているか分からないといわれることしかなかった私にとってその言葉は、何と反応をすればいいのか分からないものだった。



「そんなことない」

「そんな事あるよ。千夏はどうしてここへ」

「倒りれたから」



そうただそれだけで私はここにいる。

颯みたいに逃げるものもなく、だだらここにいてたいから。

屋上にいると、この世界には1人じゃないと思えると同時、1人じゃないけど私は1人だとも思うことが出来るそんな曖昧な感覚が私は好きなんだ。



「倒れたの……大丈夫?」

「なんたとないよ」



それから私は颯の話をききつづけた。
颯は色々話してくれた。

好きなものや嫌いなものいつからここにいるか、
どんな病気か、そして一番おどろいたのが、颯は私より年上だということ

顔を見られるのが嫌なのか話している間もずっとフードかぶっていた。



「颯はずっと声が高いの?」

「うん、変?」

「きれいな声だとおもって」

ずっと気になっていた、中性的なきれいな声
思わず聞いてしまい失礼かとおもったがあまりそういうのは気にしていなかったらしく、逆にきれいな声といったことに喜んでくれた。



「千夏は戻らなくていいの?」



そういわれ、やっと日がおちてきていることに気がついた。思えば今日ずっと颯と話していた。
そろそろ戻らないとバレて怒られてしまう うから、私は颯に「また」といって戻った。

颯は、看護師がくるまで屋上にいるらしい。


私は、あと何回颯に会うことがができるのだろう。
そう思いながら、夢の中へ入っていった。


次の日・医者から言われた言葉は
「明日、帰えれるよ」だった。


私と颯の別れはおもったより早かったみたい。
そうして、私はまた昨日を同じ時間に屋上へいった。 

1時間

2時間

5時間

待っても颯は来ない。
お別れを言える時間はなくなった。

この場所では次また来たときにあえない可能性の方が高い特に颯のような人はだから私は見つかるかも分からない、風にとばされない所に手紙をおいて屋上を後にした。
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