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4.フィルシィー・サファルス
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家に帰るとお父さんの執務室に全ての使用人が集められていた。
と言ってもこの家の使用人は10人程だ。
「皆、これからのことは他言無用だ。
そのために契約石を使わせてもらう。」
お父さんはそういって
白の宝石を持っている手を上に掲げた。
宝石から白の光が執務室全体を覆った。
「……先程、フィルシィーの鑑定の儀式を行ってきた。
フィルシィーは全属性持ちだった。」
使用人の皆はそれぞれ驚きの声を上げている
「そして。フィルシィー、ネックレスを外してくれ。」
「はい。」
私がネックレスを外すと、
先ほど以上の驚きがあった。
私はまだことの重大さをわかってはいなかった
「見ての通り、フィルシィーは宝石眼持ちだ
宝石眼、全属性持ちはここ二千年はいなかったと言われている。
そのためにこの事実は時が来るまで誰にも知られずにしたい。
フィルシィーを皆で守ってくれ。
これは公爵家当主命令だ。」
「「「「はい!!!」」」」
「では、各自業務に戻ってくれ。」
集まっていた使用人は各々仕事に戻った。
昨日ラピスに聞いたことによると
この家の使用人はお父さんに助けられ、身を守る術を与えられた人達らしい。
だから裏切ることなど一切ない。
国でも五指に入る強さのお父さんに術を鍛えられたから凄く強いとか……。
「……お父さん。
説明して欲しい。、私はこれからどうなるの」
「そうだな。長くなるからそこの椅子に座って話そう。
ハリス用意をしてくれ。」
お父さんは唯一部屋に残っていたハリスに
何かの用意を頼んだ。
お父さんの二人きりなる
「まずフィルシィー。
君はサファルス公爵家の娘に間違いは無いということ。鑑定にてそれは証明された。
カードに両親の名が書かれるようになっている。
そして君の名前は
フィルシィー・サファルス。
愛称はフィル。」
コンコンッ。
「お茶のご用意をお持ちしました。」
「あぁ。」
そう行って入ってきたのは先出て言ったハリスだ。
ハリスはお茶を出してすぐに出て行った。
「フィル…。」
「そうだ。
そして君は宝石眼持ちで全属性持ちだ。
宝石眼とは瞳が完全に宝石になっている眼のことで、フィルはサファイアだ。
全属性持ちはそのまま。
ただ虹属性を使えるか使えないかでその力は大きく変わる。
フィルシィーは鑑定石が虹色に光った。
ということは虹属性持ちの全属性ということ」
「……それは隠さないといけないこと?
お母さんのネックレスは私の宝石眼を隠すためでしょ。」
神殿での神官の言葉を聞くに、
私のような存在はずっと居なかったって
それにお母さんはネックレスは絶対に外さないでって言っていた。
「出来ればって感じだな。
見つかったら王族と神殿からの保護という名の軟禁にあうが、一生生活に困ることは無い。
見つからなかったら好きなことができるけど暗黙の貴族の務めは政略結婚となっているからいずれは……って感じになる。
フィルがどっちを望むかって言うので変わる」
「お父さんとしてはどっちがいいの?」
「……後者だな。
公爵家にもなれば結婚などしなくても良い。
それにやっと会えた娘を手放すほど出来た父親では無いからな。」
「じゃ隠す。」
これからを決めて私はお父さんの執務室を出た。
お父さん的にはまだ話したいことがあったみたいだけど、
「明日じゃダメ?」
ってことで今日は休むことにした。
そして次の日に言われたことは
「フィルの兄、つまりサファルス公爵家の跡継ぎが学院にいるから会いに行く。」
そういうのは早く言って貰いたい!!
と言ってもこの家の使用人は10人程だ。
「皆、これからのことは他言無用だ。
そのために契約石を使わせてもらう。」
お父さんはそういって
白の宝石を持っている手を上に掲げた。
宝石から白の光が執務室全体を覆った。
「……先程、フィルシィーの鑑定の儀式を行ってきた。
フィルシィーは全属性持ちだった。」
使用人の皆はそれぞれ驚きの声を上げている
「そして。フィルシィー、ネックレスを外してくれ。」
「はい。」
私がネックレスを外すと、
先ほど以上の驚きがあった。
私はまだことの重大さをわかってはいなかった
「見ての通り、フィルシィーは宝石眼持ちだ
宝石眼、全属性持ちはここ二千年はいなかったと言われている。
そのためにこの事実は時が来るまで誰にも知られずにしたい。
フィルシィーを皆で守ってくれ。
これは公爵家当主命令だ。」
「「「「はい!!!」」」」
「では、各自業務に戻ってくれ。」
集まっていた使用人は各々仕事に戻った。
昨日ラピスに聞いたことによると
この家の使用人はお父さんに助けられ、身を守る術を与えられた人達らしい。
だから裏切ることなど一切ない。
国でも五指に入る強さのお父さんに術を鍛えられたから凄く強いとか……。
「……お父さん。
説明して欲しい。、私はこれからどうなるの」
「そうだな。長くなるからそこの椅子に座って話そう。
ハリス用意をしてくれ。」
お父さんは唯一部屋に残っていたハリスに
何かの用意を頼んだ。
お父さんの二人きりなる
「まずフィルシィー。
君はサファルス公爵家の娘に間違いは無いということ。鑑定にてそれは証明された。
カードに両親の名が書かれるようになっている。
そして君の名前は
フィルシィー・サファルス。
愛称はフィル。」
コンコンッ。
「お茶のご用意をお持ちしました。」
「あぁ。」
そう行って入ってきたのは先出て言ったハリスだ。
ハリスはお茶を出してすぐに出て行った。
「フィル…。」
「そうだ。
そして君は宝石眼持ちで全属性持ちだ。
宝石眼とは瞳が完全に宝石になっている眼のことで、フィルはサファイアだ。
全属性持ちはそのまま。
ただ虹属性を使えるか使えないかでその力は大きく変わる。
フィルシィーは鑑定石が虹色に光った。
ということは虹属性持ちの全属性ということ」
「……それは隠さないといけないこと?
お母さんのネックレスは私の宝石眼を隠すためでしょ。」
神殿での神官の言葉を聞くに、
私のような存在はずっと居なかったって
それにお母さんはネックレスは絶対に外さないでって言っていた。
「出来ればって感じだな。
見つかったら王族と神殿からの保護という名の軟禁にあうが、一生生活に困ることは無い。
見つからなかったら好きなことができるけど暗黙の貴族の務めは政略結婚となっているからいずれは……って感じになる。
フィルがどっちを望むかって言うので変わる」
「お父さんとしてはどっちがいいの?」
「……後者だな。
公爵家にもなれば結婚などしなくても良い。
それにやっと会えた娘を手放すほど出来た父親では無いからな。」
「じゃ隠す。」
これからを決めて私はお父さんの執務室を出た。
お父さん的にはまだ話したいことがあったみたいだけど、
「明日じゃダメ?」
ってことで今日は休むことにした。
そして次の日に言われたことは
「フィルの兄、つまりサファルス公爵家の跡継ぎが学院にいるから会いに行く。」
そういうのは早く言って貰いたい!!
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