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4章 初心者ダンジョン卒業、中級者ダンジョンへ
100話 初めての25階層攻略!1
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【いいな! お前の配信はよく知らんが、ここはユズちゃんのユニコーン配信だ!】
【ユニコーン視聴者だからな! いいな!】
【色目使ったりニコポしてみろ! 泣くぞ!! 俺たちが!!】
【そうだぞ! BANされない程度に泣き言言いまくるからな! お前の配信で!】
【延々と粘着するからな! BANされない程度に!】
【ことごとくうざったくつきまとうからな!】
【草】
【メンタル弱すぎない??】
【要求が卑屈すぎて草】
【だって俺らに勝てる要素ないもん……】
【うう……】
【どうせ……どうせ……】
【紳士様、百合を推す者としてもお願いしますわ】
【百合教徒……!】
【お嬢様の方が立派な配信とは……】
【イロモノ過ぎる配信で草】
「あはは……みなさん、ほどほどにお願いしますね……」
ひなたさんに腕を引っ張られ、いつものひなたさん・光宮さんーあやさん・僕の陣形に。
コメント欄と戦ってたらしい月岡さん――「ゆう」さんって呼んでって言ってたっけ――は、僕のちょっと前に。
前にも後ろにも目の届く場所にするんだって。
それでまたリスナーさんと揉めたらしい。
まぁ女の子……に見えるパーティーに男がさっそうと現れたからしょうがないよね。
ああいう悪ふざけとか学校でよくあるから気にしないけどさ。
「じゃあ、俺のことは気にしないでね。 ペースとか戦い方とか、口挟まないようにするよ」
「ありがとうございます。 じゃ、行きましょうっ!」
「おー!」
「お、おー……」
「は、恥ずかしいです……」
そうして僕たちは、護衛兼相談役らしい月岡さんと一緒に25階層を目指して進み始めた。
◇
「柚希先輩! あやさん!」
「うんっ! あやさんはそっち側の2体を!」
「はいっ!」
目の前には5体を超える数のモンスター。
弱くても数が多いと不利だし、なによりあんまり後衛の活躍がないってことで、今回は最初からあやさんと僕がメインなんだって。
「おまんじゅう!」
「きゅ……い――――っ」
光宮さんとひなたさん、月岡さんが左右に避けたのを確認してからおまんじゅうをきゅっと抱きしめる。
攻撃してって思いながら抱きしめると、あとはターゲットに向かってちゅんっ、ちゅんっ、ちゅんっと、この前よりもずいぶん細いレーザーが気持ちよく発射されていく。
……これ、ちょっと気持ちいいかも。
【やっぱしゅごい】
【どのモンスターにも外れず、高精度】
【しかも1秒置きくらいでの連射】
【レーザーだから「なぎはらえー」するのかって思ってたけどそうじゃない攻撃】
【そして全部一撃で倒すんだ】
【とりあえずでレベル5だとしても、やっぱユズちゃんはちょっとおかしいんよ……】
【ま、まぁ、あのユニコーン、レベル1でスライム焼き尽くした前科持ちだし……】
【ああ……】
【隣で……あ、今2体目倒したあやちゃんも、相当なのにな】
【レベル5のソーサラーだから、まぁこのくらいはな それよりも属性いくつも持ってるのが強みよ】
あやさんの魔法が炸裂してうさぎさんがやられ、ちょっとしてから結晶化する。
うん。
おまんじゅうも手加減覚えたみたいだし、まだまだ行けそうだ。
あやさんも僕も、遠距離職だから継続力が鍵だもんね。
そういえばあやさんはどのくらい撃てるんだろ。
結局あやさんも僕も、魔力の限界まで戦うってのを……邪魔されないで試したことないんだよね。
「……これ、は……」
【さすがのお兄さんもお口あんぐり】
【イケメンでもあんぐりするんだ……】
【くそぅ、マヌケな顔でもサマになるのがくそぅ!】
【このイケメン、ナチュラル系イケメンだからな!】
【それ関係ある?】
【お兄さんとこの視聴者に聞いたんだけど、お兄さんたちって正統派っていうかガチガチの理論派だって】
【どゆこと?】
【よく言えば王道、悪く言えば教科書通り】
【あー】
【だから余計ショックなんだろうよ……】
【あー……】
【教科書……協会の教本とかWikiとかの定番通りの最善手で進んできたところにこれだもんなぁ……】
【特にユズちゃんがおかしいもんなぁ……】
【月岡たちのパーティーも充分おかしいけど、ユズちゃんたちに比べたらなぁ……】
「どーですっ。 これが柚希先輩ですっ」
「あやちゃんですっ!」
【どやぁぁぁ……!】
【かわいい】
【理央ちゃんとひなたちゃんがふんぞり返ってる】
【どや顔かわいい】
【やっぱこの子たち波長合ってるよな】
【それにしても、お兄さんがユズちゃんガン見してる】
【正確にはユニコーンだな】
【ですよねー】
【テイマーって数自体が少ないし、手持ちのモンスター次第で結構戦闘スタイルばらばらなんだけど……】
【このユニコーンはなぁ……】
【気が付けばひっくり返ってるしなぁ……】
【ぴくぴくしてるしなぁ……】
【草】
【ユニコーンへの幻想が台無しだよ! どうしてくれるこの白いの!!】
【あ、あやちゃんに撫でられてまーたぴくぴくしてら】
【草】
【こいつ……】
「きゅひ……!」
「……柚希さん……おまんじゅうちゃん、なんだか雰囲気変わりました?」
「そうですか? そんな感じはしないんだけどなぁ……」
あやさんに撫でられて腕の中のおまんじゅうが震えてる。
それはいつものことだからどうでもいいんだけど、そういやチョコってどんな攻撃するんだろうね。
攻撃中もおまんじゅうの背中に乗ってただけだし……まぁ仲がよさそうだし。
あと、この前のお風呂場とかでも僕の体に張り付いてクッションみたいなことしてくれたし、もしかしたら防御とか回避専門なのかもね。
中級者ダンジョンに行かないと出番ないかも……ごめんね。
でも、戦いたいって感じは伝わってこないし、一緒に居て嬉しそうだから今はこれでいっか。
「理央ちゃん、先行こ?」
「あ、はいっ! じゃあ次の会敵でもまた同じ感じで!」
「はーいっ! 2体までなら私たちに、それ以上なら後衛さんたちだね!」
「ご配慮、ありがとうございます」
あやさんは、複数の属性を使える魔法攻撃。
魔法職は中級者ダンジョンが本番だって言うから、まだちょっと物足りなさそうだけども今のうちにレベリングしとかないとね。
僕?
おまんじゅうの攻撃ってどんなのなんだろ……Wikiでも協会でも分かんないって言うし。
「……あれ? 月岡さん?」
「あ、ああ、うん。 ごめんごめん」
歩き始めて、誰か足りないなって思ったら月岡さん。
彼は後ろの方で……やっぱりポーチをごそごそしてて。
そして。
「すんっ……」
………………………………。
……次の休憩時間。
ゆうさんのこと……視聴者さんたちに見えないように、ちょっと物陰に誘わないと、かなぁ。
みんなに見られちゃマズそうだもんねぇ……僕の想像通りなら。
【ユニコーン視聴者だからな! いいな!】
【色目使ったりニコポしてみろ! 泣くぞ!! 俺たちが!!】
【そうだぞ! BANされない程度に泣き言言いまくるからな! お前の配信で!】
【延々と粘着するからな! BANされない程度に!】
【ことごとくうざったくつきまとうからな!】
【草】
【メンタル弱すぎない??】
【要求が卑屈すぎて草】
【だって俺らに勝てる要素ないもん……】
【うう……】
【どうせ……どうせ……】
【紳士様、百合を推す者としてもお願いしますわ】
【百合教徒……!】
【お嬢様の方が立派な配信とは……】
【イロモノ過ぎる配信で草】
「あはは……みなさん、ほどほどにお願いしますね……」
ひなたさんに腕を引っ張られ、いつものひなたさん・光宮さんーあやさん・僕の陣形に。
コメント欄と戦ってたらしい月岡さん――「ゆう」さんって呼んでって言ってたっけ――は、僕のちょっと前に。
前にも後ろにも目の届く場所にするんだって。
それでまたリスナーさんと揉めたらしい。
まぁ女の子……に見えるパーティーに男がさっそうと現れたからしょうがないよね。
ああいう悪ふざけとか学校でよくあるから気にしないけどさ。
「じゃあ、俺のことは気にしないでね。 ペースとか戦い方とか、口挟まないようにするよ」
「ありがとうございます。 じゃ、行きましょうっ!」
「おー!」
「お、おー……」
「は、恥ずかしいです……」
そうして僕たちは、護衛兼相談役らしい月岡さんと一緒に25階層を目指して進み始めた。
◇
「柚希先輩! あやさん!」
「うんっ! あやさんはそっち側の2体を!」
「はいっ!」
目の前には5体を超える数のモンスター。
弱くても数が多いと不利だし、なによりあんまり後衛の活躍がないってことで、今回は最初からあやさんと僕がメインなんだって。
「おまんじゅう!」
「きゅ……い――――っ」
光宮さんとひなたさん、月岡さんが左右に避けたのを確認してからおまんじゅうをきゅっと抱きしめる。
攻撃してって思いながら抱きしめると、あとはターゲットに向かってちゅんっ、ちゅんっ、ちゅんっと、この前よりもずいぶん細いレーザーが気持ちよく発射されていく。
……これ、ちょっと気持ちいいかも。
【やっぱしゅごい】
【どのモンスターにも外れず、高精度】
【しかも1秒置きくらいでの連射】
【レーザーだから「なぎはらえー」するのかって思ってたけどそうじゃない攻撃】
【そして全部一撃で倒すんだ】
【とりあえずでレベル5だとしても、やっぱユズちゃんはちょっとおかしいんよ……】
【ま、まぁ、あのユニコーン、レベル1でスライム焼き尽くした前科持ちだし……】
【ああ……】
【隣で……あ、今2体目倒したあやちゃんも、相当なのにな】
【レベル5のソーサラーだから、まぁこのくらいはな それよりも属性いくつも持ってるのが強みよ】
あやさんの魔法が炸裂してうさぎさんがやられ、ちょっとしてから結晶化する。
うん。
おまんじゅうも手加減覚えたみたいだし、まだまだ行けそうだ。
あやさんも僕も、遠距離職だから継続力が鍵だもんね。
そういえばあやさんはどのくらい撃てるんだろ。
結局あやさんも僕も、魔力の限界まで戦うってのを……邪魔されないで試したことないんだよね。
「……これ、は……」
【さすがのお兄さんもお口あんぐり】
【イケメンでもあんぐりするんだ……】
【くそぅ、マヌケな顔でもサマになるのがくそぅ!】
【このイケメン、ナチュラル系イケメンだからな!】
【それ関係ある?】
【お兄さんとこの視聴者に聞いたんだけど、お兄さんたちって正統派っていうかガチガチの理論派だって】
【どゆこと?】
【よく言えば王道、悪く言えば教科書通り】
【あー】
【だから余計ショックなんだろうよ……】
【あー……】
【教科書……協会の教本とかWikiとかの定番通りの最善手で進んできたところにこれだもんなぁ……】
【特にユズちゃんがおかしいもんなぁ……】
【月岡たちのパーティーも充分おかしいけど、ユズちゃんたちに比べたらなぁ……】
「どーですっ。 これが柚希先輩ですっ」
「あやちゃんですっ!」
【どやぁぁぁ……!】
【かわいい】
【理央ちゃんとひなたちゃんがふんぞり返ってる】
【どや顔かわいい】
【やっぱこの子たち波長合ってるよな】
【それにしても、お兄さんがユズちゃんガン見してる】
【正確にはユニコーンだな】
【ですよねー】
【テイマーって数自体が少ないし、手持ちのモンスター次第で結構戦闘スタイルばらばらなんだけど……】
【このユニコーンはなぁ……】
【気が付けばひっくり返ってるしなぁ……】
【ぴくぴくしてるしなぁ……】
【草】
【ユニコーンへの幻想が台無しだよ! どうしてくれるこの白いの!!】
【あ、あやちゃんに撫でられてまーたぴくぴくしてら】
【草】
【こいつ……】
「きゅひ……!」
「……柚希さん……おまんじゅうちゃん、なんだか雰囲気変わりました?」
「そうですか? そんな感じはしないんだけどなぁ……」
あやさんに撫でられて腕の中のおまんじゅうが震えてる。
それはいつものことだからどうでもいいんだけど、そういやチョコってどんな攻撃するんだろうね。
攻撃中もおまんじゅうの背中に乗ってただけだし……まぁ仲がよさそうだし。
あと、この前のお風呂場とかでも僕の体に張り付いてクッションみたいなことしてくれたし、もしかしたら防御とか回避専門なのかもね。
中級者ダンジョンに行かないと出番ないかも……ごめんね。
でも、戦いたいって感じは伝わってこないし、一緒に居て嬉しそうだから今はこれでいっか。
「理央ちゃん、先行こ?」
「あ、はいっ! じゃあ次の会敵でもまた同じ感じで!」
「はーいっ! 2体までなら私たちに、それ以上なら後衛さんたちだね!」
「ご配慮、ありがとうございます」
あやさんは、複数の属性を使える魔法攻撃。
魔法職は中級者ダンジョンが本番だって言うから、まだちょっと物足りなさそうだけども今のうちにレベリングしとかないとね。
僕?
おまんじゅうの攻撃ってどんなのなんだろ……Wikiでも協会でも分かんないって言うし。
「……あれ? 月岡さん?」
「あ、ああ、うん。 ごめんごめん」
歩き始めて、誰か足りないなって思ったら月岡さん。
彼は後ろの方で……やっぱりポーチをごそごそしてて。
そして。
「すんっ……」
………………………………。
……次の休憩時間。
ゆうさんのこと……視聴者さんたちに見えないように、ちょっと物陰に誘わないと、かなぁ。
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