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月島
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子爵と光留を乗せた馬車が、屋敷を出たのは午前7時を回った頃だった。霧がかる山の端を、昇る朝日が 徐々に染め上げる白白明けの風景と、それに溶けゆく馬車に、頭を下げる女中達は 一斉に曲げた腰を伸ばした。
官庁は 午前8時の出仕と云うこともあり、朝食は 6時。本駒込から麹町まで、馬車で向かう時間を考えると、決して早い時間ではない。
それなのに毎回 光留は、子爵と夫人を10分程待たせて居間に現れる。何度、宵が注意しても、顔だけ洗った寝起き状態であり、櫛も通さない髪で食卓に着くのだが、今日は違った。
テーブルに食事を並べる女中に「おはよう」と声をかけた光留は、指貫袴と大袖の薄物を羽織る姿ではなく、フロックコートの上着を脱いだもので、そのまま出仕するのか?という仕上がりだった。しかも、1番乗りだ。
給仕の者は、チラチラと視線を流しながら、新聞に目を通す若様を窺うが、身支度の理由をすぐ知ることになった。
昨夜、旧知の男爵家からお嬢様を預かったと知らされ、津多子付きの奈緒が世話をしていると聞いていた者達は、現れた令嬢と光留を見、あ――と察した。それは、子爵も夫人も同じだったようで各々「お」やら「ま」やら、一声上げるが、それ以上は言葉を掛けなかった。
門前から、お勝手口に回り込んだ女中達は、声を落とす。
「光留様、本日の帰宅は本当に17時なのでしょうか?」
「おそらく……」
子爵家の朝は、全員揃う。これは当主の意向であり、使用人も同じものを食す。
御上の間には、子爵と夫人、光留と晃子がテーブルを囲み、御次の間には宵と奈緒、家令など子爵家において主に近い使用人が席につく。
ここで襖が閉められ三の間となると、その他の使用人が食卓を囲む。無論、住み込みの者だけなので、人数は限られている。
15分程経つと、襖が開け放たれ夫人が「ご帰宅のお時間は?」と 声をかけ、使用人達は帰宅時間を把握するのだが、光留の返答は決まって「いつになるか分かりません」なのだ。
夕食は18時。親子3人揃うはずが 決まって光留は、間に合わない。子爵も「務めなら仕方なし」と承諾するのを良いことに、ほぼ毎日 同じ席に着かないのだから、給仕も風呂焚きも仕事がずれ込むのは、日常的になっていた。
それが、今日は違ったのだ。子爵が「変わりなし」と答えると、光留は「17時」とハッキリとした声で言った。
三の間に座る使用人は、一斉に奥座敷を振り仰ぐ。宵の「え?」と、声に出た疑問符に聞き間違いではないと確信する程、意外な答えだったのだ。
早朝、屋敷の者達を戸惑わせたことなど、気にもしていないであろう光留は、今は 船頭が漕ぐ 渡し船に乗っていた。
晴れ間を思わせる早朝の霧は何だったのか、昼時を過ぎた頃には薄曇かかり、船が風を切るのが少々、身に堪える。
広がる光景は 見渡す限り、だだっ広いだけの土。草も映えない地面に人足達が各々、握り飯を頬張り、時折豪勢な笑い声が轟く。
「ご苦労様。農商務省の滝沢さん、どちらに?」
「ああ、あの小屋だよ」
全身 泥まみれの人足は、指についた米を舐めとると、先にある小屋を指差した。
「こちらは、完成ですか?」
「これからだね、滝沢様の話によればココは、倉庫などを建てるらしい」
「成る程。浅瀬とはいえ、大変な作業でしたでしょう。ご苦労様」
一言労うと、教えてもらった小屋を目指した。浅瀬や沼地を埋め立て、土地を活用する計画は政府が強く進めているものだ。
光留は、ここに滝沢峯一郎を訪ねた。
2つ上の峯一郎は 学習院時代、からかわれていた光留を気にかけ、虐めてくる相手を嗜めていた男だ。近衛曰く、面倒見が良く困っている町人にも手を貸す男気溢れた人間であると。
「光留君、ご無沙汰じゃないか」
学生の頃と変わり、よく日焼けした肌に浮かぶ峯一郎の朗笑は、見る者を和ませる。
「先日の尾井坂邸では、庇っていただけたようで助かりました」
「ははは!こちらこそ、すまなかった。うちの母も悪気はないのだよ。しかし帰国早々、瀬戸物町に妾を囲うとは、誰も信用しないだろう。で?急ぎの用ってなんだ?こんな所まで出向いたのだから、余程だろう?」
ここは、東京湾の水底の土砂をさらい、それを利用し埋め立てて作られた島だ。澪浚計画と呼ばれるもので、この度 完成した場所であり、峯一郎は農商務省の役人として本日滞在していた。
「ここは、倉庫が並ぶのですか?」
「ん?ああ、港に近いし、使い勝手は良さそうだが、詳しく 何に使われるかなどは、聞いてないな」
「そうですか。ひとつお聞きしたいのです。峯一郎君は、晃子さんに変なお気持ちなどないですよね?」
「何だそれは?」
「お願いしたいことがあるのですが、邪な下心があったら困りますので」
「面白い男だな、ないよ」
良かった――、笑う光留は「明日のご予定は?」と切り出した。
潮風を遮る建物も、木々もない、ひたすら見渡す限りの地面に立ち、願い事を口にする。うんうん、と頷き、聞き入る小麦の顔に、語り終えた光留は 深々と下げた。
「峯一郎君しか頼めないのです」
「はは!そんなことお安い御用だよ。俺は、綺麗なものが好きだから」
「……本当に晃子さんに興味はないのでしょうね?」
疑う眼差しに、腹を抱え哄笑すると「馬鹿」指に こびりついた泥など、お構いなしに光留の額を指で弾く。
「申し訳ない」と謝罪はするが、やはり疑ってかかる目付きは、隠せなかったようだ。
峯一郎は、股立をとった袴から 伸びる足で、広がる大地をトントンと踏みつけると「近衛から聞いていないか?」と口にした。
何を?と、端正な顔が物を言う。
「東京湾の土砂をさらい、元々、海だった所に島ができた。今は ただの土だが、いずれ立派な建物が並び、商売が行われる。人々が住まい、活気づく、夜空の一部だった暗い海上は変貌するだろう。0が、1へ。それから10にも100にも変わる。美しい変化と思わないか?」
「ああ、そういえば近衛さんが、土いじりが好きだと……」
「アイツ、言い方を知らないな。ま、頼まれことは引き受けた。明日、昼時伺うよ」
「ありがとうございます!」
峯一郎は、船着き場を振り返ると「お――い!」と、手を振った。よく通る声だ、周りの人足達も やまびこのように「お――い」と、船頭を引き留めるのに一役かう。
「ひとり乗るから、待ってくれ!! ほら!行け、逃すと1時間程 待ちぼうけだぞ」
「はい、あ!話の種にしようと思うのですが、ここは今後も1号地と呼ばれるのですか?」
「いいや、埋立地ってことで築地ならぬ築島。ただ、それじゃ美しくないよな?俺は、月島と呼ぶなぁ」
「良いですね、美しく仕上がった町並みで、いずれ月を見ながら一献、ぜひ」
「お――い!まだか――い!」
叫ぶ船頭に急かされ「では、明日」と言い残すと、光留は駆け出した。
官庁は 午前8時の出仕と云うこともあり、朝食は 6時。本駒込から麹町まで、馬車で向かう時間を考えると、決して早い時間ではない。
それなのに毎回 光留は、子爵と夫人を10分程待たせて居間に現れる。何度、宵が注意しても、顔だけ洗った寝起き状態であり、櫛も通さない髪で食卓に着くのだが、今日は違った。
テーブルに食事を並べる女中に「おはよう」と声をかけた光留は、指貫袴と大袖の薄物を羽織る姿ではなく、フロックコートの上着を脱いだもので、そのまま出仕するのか?という仕上がりだった。しかも、1番乗りだ。
給仕の者は、チラチラと視線を流しながら、新聞に目を通す若様を窺うが、身支度の理由をすぐ知ることになった。
昨夜、旧知の男爵家からお嬢様を預かったと知らされ、津多子付きの奈緒が世話をしていると聞いていた者達は、現れた令嬢と光留を見、あ――と察した。それは、子爵も夫人も同じだったようで各々「お」やら「ま」やら、一声上げるが、それ以上は言葉を掛けなかった。
門前から、お勝手口に回り込んだ女中達は、声を落とす。
「光留様、本日の帰宅は本当に17時なのでしょうか?」
「おそらく……」
子爵家の朝は、全員揃う。これは当主の意向であり、使用人も同じものを食す。
御上の間には、子爵と夫人、光留と晃子がテーブルを囲み、御次の間には宵と奈緒、家令など子爵家において主に近い使用人が席につく。
ここで襖が閉められ三の間となると、その他の使用人が食卓を囲む。無論、住み込みの者だけなので、人数は限られている。
15分程経つと、襖が開け放たれ夫人が「ご帰宅のお時間は?」と 声をかけ、使用人達は帰宅時間を把握するのだが、光留の返答は決まって「いつになるか分かりません」なのだ。
夕食は18時。親子3人揃うはずが 決まって光留は、間に合わない。子爵も「務めなら仕方なし」と承諾するのを良いことに、ほぼ毎日 同じ席に着かないのだから、給仕も風呂焚きも仕事がずれ込むのは、日常的になっていた。
それが、今日は違ったのだ。子爵が「変わりなし」と答えると、光留は「17時」とハッキリとした声で言った。
三の間に座る使用人は、一斉に奥座敷を振り仰ぐ。宵の「え?」と、声に出た疑問符に聞き間違いではないと確信する程、意外な答えだったのだ。
早朝、屋敷の者達を戸惑わせたことなど、気にもしていないであろう光留は、今は 船頭が漕ぐ 渡し船に乗っていた。
晴れ間を思わせる早朝の霧は何だったのか、昼時を過ぎた頃には薄曇かかり、船が風を切るのが少々、身に堪える。
広がる光景は 見渡す限り、だだっ広いだけの土。草も映えない地面に人足達が各々、握り飯を頬張り、時折豪勢な笑い声が轟く。
「ご苦労様。農商務省の滝沢さん、どちらに?」
「ああ、あの小屋だよ」
全身 泥まみれの人足は、指についた米を舐めとると、先にある小屋を指差した。
「こちらは、完成ですか?」
「これからだね、滝沢様の話によればココは、倉庫などを建てるらしい」
「成る程。浅瀬とはいえ、大変な作業でしたでしょう。ご苦労様」
一言労うと、教えてもらった小屋を目指した。浅瀬や沼地を埋め立て、土地を活用する計画は政府が強く進めているものだ。
光留は、ここに滝沢峯一郎を訪ねた。
2つ上の峯一郎は 学習院時代、からかわれていた光留を気にかけ、虐めてくる相手を嗜めていた男だ。近衛曰く、面倒見が良く困っている町人にも手を貸す男気溢れた人間であると。
「光留君、ご無沙汰じゃないか」
学生の頃と変わり、よく日焼けした肌に浮かぶ峯一郎の朗笑は、見る者を和ませる。
「先日の尾井坂邸では、庇っていただけたようで助かりました」
「ははは!こちらこそ、すまなかった。うちの母も悪気はないのだよ。しかし帰国早々、瀬戸物町に妾を囲うとは、誰も信用しないだろう。で?急ぎの用ってなんだ?こんな所まで出向いたのだから、余程だろう?」
ここは、東京湾の水底の土砂をさらい、それを利用し埋め立てて作られた島だ。澪浚計画と呼ばれるもので、この度 完成した場所であり、峯一郎は農商務省の役人として本日滞在していた。
「ここは、倉庫が並ぶのですか?」
「ん?ああ、港に近いし、使い勝手は良さそうだが、詳しく 何に使われるかなどは、聞いてないな」
「そうですか。ひとつお聞きしたいのです。峯一郎君は、晃子さんに変なお気持ちなどないですよね?」
「何だそれは?」
「お願いしたいことがあるのですが、邪な下心があったら困りますので」
「面白い男だな、ないよ」
良かった――、笑う光留は「明日のご予定は?」と切り出した。
潮風を遮る建物も、木々もない、ひたすら見渡す限りの地面に立ち、願い事を口にする。うんうん、と頷き、聞き入る小麦の顔に、語り終えた光留は 深々と下げた。
「峯一郎君しか頼めないのです」
「はは!そんなことお安い御用だよ。俺は、綺麗なものが好きだから」
「……本当に晃子さんに興味はないのでしょうね?」
疑う眼差しに、腹を抱え哄笑すると「馬鹿」指に こびりついた泥など、お構いなしに光留の額を指で弾く。
「申し訳ない」と謝罪はするが、やはり疑ってかかる目付きは、隠せなかったようだ。
峯一郎は、股立をとった袴から 伸びる足で、広がる大地をトントンと踏みつけると「近衛から聞いていないか?」と口にした。
何を?と、端正な顔が物を言う。
「東京湾の土砂をさらい、元々、海だった所に島ができた。今は ただの土だが、いずれ立派な建物が並び、商売が行われる。人々が住まい、活気づく、夜空の一部だった暗い海上は変貌するだろう。0が、1へ。それから10にも100にも変わる。美しい変化と思わないか?」
「ああ、そういえば近衛さんが、土いじりが好きだと……」
「アイツ、言い方を知らないな。ま、頼まれことは引き受けた。明日、昼時伺うよ」
「ありがとうございます!」
峯一郎は、船着き場を振り返ると「お――い!」と、手を振った。よく通る声だ、周りの人足達も やまびこのように「お――い」と、船頭を引き留めるのに一役かう。
「ひとり乗るから、待ってくれ!! ほら!行け、逃すと1時間程 待ちぼうけだぞ」
「はい、あ!話の種にしようと思うのですが、ここは今後も1号地と呼ばれるのですか?」
「いいや、埋立地ってことで築地ならぬ築島。ただ、それじゃ美しくないよな?俺は、月島と呼ぶなぁ」
「良いですね、美しく仕上がった町並みで、いずれ月を見ながら一献、ぜひ」
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