35 / 96
可愛い人
しおりを挟む
「ご無沙汰しておりました」
光留は、花台に置かれた白磁の一輪挿しで足を止めると、そう口にする。真っ直ぐ向かう視線は、椿紋様。晃子も、赤い花弁に頷いてみせた。もし、誰かが偶然にも通りかかり2人を目にしたとしても、一輪挿しについて話し込んでいると思われるだろう。
「駒子さんへ お伝えください。あの画風にキンキラの額はいけませんと。悪趣味です」
「申し訳ありません、おそらく派手なものを選んだのでしょう」
派手な物を良しとする尾井坂家では、誰も不思議と思わなかったのだろうが、大名華族の光留からしてみれば、全くそぐわない物だったのだろう。そして正しい感覚が、光留の方だと分かる晃子は、恥ずかしいと下を向いた――が、当の光留は、全く気にしていないようだ。耳朶を撫でる声は、いつもと変わらない。
「しかし、晃子さんと2人になる口実が出来たのだから、僕としては嬉しい限りで」
本来、晃子へ向けられるべき恋慕あらわな笑みは、一輪挿しに向けられ 伸ばされた指先は、薄桃色の花弁に触れる。
「Ophelia……」
「ええ、育ててみると欲が出まして、光留様にお持ちするものは、もっと美しいものが良いと考えると、あれでもない、これでもないと……」
「僕は、晃子さんが お持ちになられるのならば、道端の雑草でも喜んでお受けするのに」
折られた棘を眺め、一輪挿しから引き抜くと、丁寧にハンカチーフで包む。水滴を床に落とさない為だろう。
「西洋では、花に合わせた言葉がありましてね、最近流行っているのをご存知ですか?」
「そういえば、駒子さんが仰っていたような……近衛様が教えてくださったと」
「あの人、なかなか頑張りましたね……」
おそらく、強烈なインパクトの駒子に対し 泰臣は、話題を振ることが出来なかったのだろう。近衛は、女学生が興味を持つような花言葉を話題にしたと思われた。さすが、帝大の法科を出ているだけあって機転を利かせた口先は、お得意のようだ――と、近衛が聞けば 心外だと、不服を漏らすであろう感想を持った。
「桃色の薔薇は、花開かんとする風情ある女……と、訳されたとか」
「これから美しく花開く……という意味でしょうか?」
光留は、目の高さまでOpheliaを引き上げると、まじまじと見つめ「ご覧下さい」と向かい合う形で、互いの間に花弁を掲げた。
「僕は、よく分かりませんが十分、美しいと思います。どうでしょう?」
目の前に差し出された桃色の花弁に、頷き返し「私もそのように思います」と答える。柔らかく揺れる褐色の眼差しは、淡い桃色へ向けられているのか、それとも気高い花弁を通りすぎ晃子へ向けられているのか、判別が付かないが、花を介し、微笑む唇が「ええ、とても美しい」と、小さく呟くのを晃子は、聞いた。
「花開かんとする風情ある女……おそらく、乙女というような意味合いではないかと。乙女のような可愛らしい人……このような感じではないでしょうか。ああ、晃子さん、お見送りは、ここまでで」
「しかし……」
「少し時間が経ってしまいました。見送りにしては、何を話し込んでいたのですか?と、ご婚約者が変に思われます」
「光留様は、あのようなことを仰ったのに、羽倉崎さんの顔色を見られるのですか?」
「不服ですか?」
「少々」
「これは、至極当然のことなのです。僕は、確かに鹿鳴館で全てをお伝えしました。しかし、これは世間様で云うなれば、思いの丈を述べたに過ぎません。晃子さんに、ご婚約者がいらっしゃる事実は変わりなく。それなのに長々とお引き留めするのは、如何なものか。ねぇ? 可愛い人、そう思いませんか?」
光留の顔には、何処と無く 試すような笑みが浮かび、伸ばされた指先が椿の髪飾りに、淡い桃色の花弁を重ねた。
◆◆◆◆◆
ガラガラと鳴る車輪の音が、遠ざかるのを晃子は、そっと窓辺から見送った。
鹿鳴館の夜会で語られた、欧州視察の顛末は、驚くべき内容で正直、今でも信じ難いものなのだが、それが事実であるか? など、他の者に尋ねる訳にもいかなかった。
しかし、光留が 嘘をつく理由もなく、本当なのだろう――と、いうのが晃子の率直な考えだ。
暗がりで、想いを告げる光留は、馬鹿な従五位と自分を称した。先様に、恥をかかせる訳には いかなかった――とも。
煌々と浮かぶ、躊躇いがちな瞳に映る姿は 、周りの令嬢と比べ、遜色ないだろうか?と、今まで過ったことがない不安が、ソワソワと身の置き所をなくし、又、そのようなことを考えてしまうことが、余計に恥ずかしく消え入ってしまいたいと思ったのは、記憶に新しい。悟られぬように、懸命に平常を保つ素振りの晃子の心情など、あの時の光留は 知るよしもなかっただろう。ポツポツと、1年前の出来事を語りだした。
宮家との縁談が持ち上がり、断れるような状況でもなかったと。
想いが、変化するのが当然としても、それが当てはまらなかった。変わることがなかったと。これ程、愚かな感情はないと言った光留が、どんな思いだったのかは想像に難くない。馬鹿な従五位は、賭けにでたという。
1年、欧州へ出ること。その上で晃子が結婚していなかったら、心を尽くして想いを告げると。
おそらく、晃子が「いけません」と言えば、長年の呪縛にも似た恋に、光留は 終止符を打たざるを得ないだろう。しかし「いけません」の、たった一言を口にすることが出来なかった。
―― 今、私は どんな顔をしているのかしら?
晃子は、真っ直ぐに見つめてくる双眸に自分の姿を探したが、闇に散らばる光の中に見つけることが出来なかった。
暗くて良かったのかもしれない。これが鹿鳴館のシャンデリアの下だったら――、もし、明るく浮かび上がるバルコニーだったらと思うと、火照る頬が さらに熱をもつ。
しかし、晃子は答えたくても返答をすることが出来なかった。軽々しく了承しても、親が決めた相手がいるのだから、どうなるものでもない。躊躇する晃子へ、光留は告げた。
「話にならないと思われるなら、扇子をお離しください。憐れみなどいりません。ただ、僕をお嫌いでなかったら、一言仰ってください」
握り合う扇子に、力が籠るのを感じ、切々と訴える声音は、円舞曲に混ざり合い、溶けるように囁かれた。
「すべて、仰せのままに――と」
光留は、花台に置かれた白磁の一輪挿しで足を止めると、そう口にする。真っ直ぐ向かう視線は、椿紋様。晃子も、赤い花弁に頷いてみせた。もし、誰かが偶然にも通りかかり2人を目にしたとしても、一輪挿しについて話し込んでいると思われるだろう。
「駒子さんへ お伝えください。あの画風にキンキラの額はいけませんと。悪趣味です」
「申し訳ありません、おそらく派手なものを選んだのでしょう」
派手な物を良しとする尾井坂家では、誰も不思議と思わなかったのだろうが、大名華族の光留からしてみれば、全くそぐわない物だったのだろう。そして正しい感覚が、光留の方だと分かる晃子は、恥ずかしいと下を向いた――が、当の光留は、全く気にしていないようだ。耳朶を撫でる声は、いつもと変わらない。
「しかし、晃子さんと2人になる口実が出来たのだから、僕としては嬉しい限りで」
本来、晃子へ向けられるべき恋慕あらわな笑みは、一輪挿しに向けられ 伸ばされた指先は、薄桃色の花弁に触れる。
「Ophelia……」
「ええ、育ててみると欲が出まして、光留様にお持ちするものは、もっと美しいものが良いと考えると、あれでもない、これでもないと……」
「僕は、晃子さんが お持ちになられるのならば、道端の雑草でも喜んでお受けするのに」
折られた棘を眺め、一輪挿しから引き抜くと、丁寧にハンカチーフで包む。水滴を床に落とさない為だろう。
「西洋では、花に合わせた言葉がありましてね、最近流行っているのをご存知ですか?」
「そういえば、駒子さんが仰っていたような……近衛様が教えてくださったと」
「あの人、なかなか頑張りましたね……」
おそらく、強烈なインパクトの駒子に対し 泰臣は、話題を振ることが出来なかったのだろう。近衛は、女学生が興味を持つような花言葉を話題にしたと思われた。さすが、帝大の法科を出ているだけあって機転を利かせた口先は、お得意のようだ――と、近衛が聞けば 心外だと、不服を漏らすであろう感想を持った。
「桃色の薔薇は、花開かんとする風情ある女……と、訳されたとか」
「これから美しく花開く……という意味でしょうか?」
光留は、目の高さまでOpheliaを引き上げると、まじまじと見つめ「ご覧下さい」と向かい合う形で、互いの間に花弁を掲げた。
「僕は、よく分かりませんが十分、美しいと思います。どうでしょう?」
目の前に差し出された桃色の花弁に、頷き返し「私もそのように思います」と答える。柔らかく揺れる褐色の眼差しは、淡い桃色へ向けられているのか、それとも気高い花弁を通りすぎ晃子へ向けられているのか、判別が付かないが、花を介し、微笑む唇が「ええ、とても美しい」と、小さく呟くのを晃子は、聞いた。
「花開かんとする風情ある女……おそらく、乙女というような意味合いではないかと。乙女のような可愛らしい人……このような感じではないでしょうか。ああ、晃子さん、お見送りは、ここまでで」
「しかし……」
「少し時間が経ってしまいました。見送りにしては、何を話し込んでいたのですか?と、ご婚約者が変に思われます」
「光留様は、あのようなことを仰ったのに、羽倉崎さんの顔色を見られるのですか?」
「不服ですか?」
「少々」
「これは、至極当然のことなのです。僕は、確かに鹿鳴館で全てをお伝えしました。しかし、これは世間様で云うなれば、思いの丈を述べたに過ぎません。晃子さんに、ご婚約者がいらっしゃる事実は変わりなく。それなのに長々とお引き留めするのは、如何なものか。ねぇ? 可愛い人、そう思いませんか?」
光留の顔には、何処と無く 試すような笑みが浮かび、伸ばされた指先が椿の髪飾りに、淡い桃色の花弁を重ねた。
◆◆◆◆◆
ガラガラと鳴る車輪の音が、遠ざかるのを晃子は、そっと窓辺から見送った。
鹿鳴館の夜会で語られた、欧州視察の顛末は、驚くべき内容で正直、今でも信じ難いものなのだが、それが事実であるか? など、他の者に尋ねる訳にもいかなかった。
しかし、光留が 嘘をつく理由もなく、本当なのだろう――と、いうのが晃子の率直な考えだ。
暗がりで、想いを告げる光留は、馬鹿な従五位と自分を称した。先様に、恥をかかせる訳には いかなかった――とも。
煌々と浮かぶ、躊躇いがちな瞳に映る姿は 、周りの令嬢と比べ、遜色ないだろうか?と、今まで過ったことがない不安が、ソワソワと身の置き所をなくし、又、そのようなことを考えてしまうことが、余計に恥ずかしく消え入ってしまいたいと思ったのは、記憶に新しい。悟られぬように、懸命に平常を保つ素振りの晃子の心情など、あの時の光留は 知るよしもなかっただろう。ポツポツと、1年前の出来事を語りだした。
宮家との縁談が持ち上がり、断れるような状況でもなかったと。
想いが、変化するのが当然としても、それが当てはまらなかった。変わることがなかったと。これ程、愚かな感情はないと言った光留が、どんな思いだったのかは想像に難くない。馬鹿な従五位は、賭けにでたという。
1年、欧州へ出ること。その上で晃子が結婚していなかったら、心を尽くして想いを告げると。
おそらく、晃子が「いけません」と言えば、長年の呪縛にも似た恋に、光留は 終止符を打たざるを得ないだろう。しかし「いけません」の、たった一言を口にすることが出来なかった。
―― 今、私は どんな顔をしているのかしら?
晃子は、真っ直ぐに見つめてくる双眸に自分の姿を探したが、闇に散らばる光の中に見つけることが出来なかった。
暗くて良かったのかもしれない。これが鹿鳴館のシャンデリアの下だったら――、もし、明るく浮かび上がるバルコニーだったらと思うと、火照る頬が さらに熱をもつ。
しかし、晃子は答えたくても返答をすることが出来なかった。軽々しく了承しても、親が決めた相手がいるのだから、どうなるものでもない。躊躇する晃子へ、光留は告げた。
「話にならないと思われるなら、扇子をお離しください。憐れみなどいりません。ただ、僕をお嫌いでなかったら、一言仰ってください」
握り合う扇子に、力が籠るのを感じ、切々と訴える声音は、円舞曲に混ざり合い、溶けるように囁かれた。
「すべて、仰せのままに――と」
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
神楽坂gimmick
涼寺みすゞ
恋愛
明治26年、欧州視察を終え帰国した司法官僚 近衛惟前の耳に飛び込んできたのは、学友でもあり親戚にあたる久我侯爵家の跡取り 久我光雅負傷の連絡。
侯爵家のスキャンダルを収めるべく、奔走する羽目になり……
若者が広げた夢の大風呂敷と、初恋の行方は?

【完結】帝都一の色男と純朴シンデレラ ~悲しき公爵様は愛しき花を探して~
朝永ゆうり
恋愛
時は大正、自由恋愛の許されぬ時代。
社交界に渦巻くのは、それぞれの思惑。
田舎育ちの主人公・ハナは帝都に憧れを抱き上京するも、就いたのは遊女という望まない仕事だった。
そこから救い出してくれた王子様は、帝都一の遊び人で色男と言われる中条公爵家の嫡男、鷹保。
彼の家で侍女として働くことになったハナ。
しかしそのしばらくの後、ハナは彼のとある噂を聞いてしまう。
「帝都一の色男には、誰も知らない秘密があるんだってよ」
彼は、憎しみと諦めに満ちた闇を持つ、悲しき男だった。
「逃げ出さないでおくれよ、灰被りのおひいさん」
*****
帝都の淑女と記者の注目の的
世間を賑わせる公爵家の遊び人
中條 鷹保
✕
人を疑うことを知らない
田舎育ちの純朴少女
ハナ
*****
孤独なヒロイン・ハナは嘘と裏切り蔓延る激動の時代で
一体何を信じる?
※大正時代のはじめ頃の日本を想定しておりますが本作はフィクションです。

愛人をつくればと夫に言われたので。
まめまめ
恋愛
"氷の宝石”と呼ばれる美しい侯爵家嫡男シルヴェスターに嫁いだメルヴィーナは3年間夫と寝室が別なことに悩んでいる。
初夜で彼女の背中の傷跡に触れた夫は、それ以降別室で寝ているのだ。
仮面夫婦として過ごす中、ついには夫の愛人が選んだ宝石を誕生日プレゼントに渡される始末。
傷つきながらも何とか気丈に振る舞う彼女に、シルヴェスターはとどめの一言を突き刺す。
「君も愛人をつくればいい。」
…ええ!もう分かりました!私だって愛人の一人や二人!
あなたのことなんてちっとも愛しておりません!
横暴で冷たい夫と結婚して以降散々な目に遭うメルヴィーナは素敵な愛人をゲットできるのか!?それとも…?なすれ違い恋愛小説です。
※感想欄では読者様がせっかく気を遣ってネタバレ抑えてくれているのに、作者がネタバレ返信しているので閲覧注意でお願いします…
明治ハイカラ恋愛事情 ~伯爵令嬢の恋~
泉南佳那
恋愛
伯爵令嬢の桜子と伯爵家の使用人、天音(あまね)
身分という垣根を超え、愛を貫ぬく二人の物語。
******************
時は明治の末。
その十年前、吉田伯爵は倫敦から10歳の少年を連れ帰ってきた。
彼の名は天音。
美しい容姿の英日混血の孤児であった。
伯爵を迎えに行った、次女の桜子は王子のような外見の天音に恋をした。
それから10年、月夜の晩、桜子は密に天音を呼びだす。
そして、お互いの思いを知った二人は、周囲の目を盗んで交際するようになる。
だが、その桜子に縁談が持ち上がり、窮地に立たされたふたりは……
******************
身分違いの、切ない禁断の恋。
和風&ハッピーエンド版ロミジュリです!
ロマンティックな世界に浸っていただければ嬉しく思います(^▽^)
*著者初の明治を舞台にしたフィクション作品となります。
実在する店名などは使用していますが、人名は架空のものです。
間違いなど多々あると思います。
もし、お気づきのことがありましたら、ご指摘いただけると大変助かりますm(__)m
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

【完結】悪役令嬢はゲームに巻き込まれない為に攻略対象者の弟を連れて隣国に逃げます
kana
恋愛
前世の記憶を持って生まれたエリザベートはずっとイヤな予感がしていた。
イヤな予感が確信に変わったのは攻略対象者である王子を見た瞬間だった。
自分が悪役令嬢だと知ったエリザベートは、攻略対象者の弟をゲームに関わらせない為に一緒に隣国に連れて逃げた。
悪役令嬢がいないゲームの事など関係ない!
あとは勝手に好きにしてくれ!
設定ゆるゆるでご都合主義です。
毎日一話更新していきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる