21 / 96
本駒込
しおりを挟む
お江戸の頃、千代田のお城一帯は、武家屋敷と言っても過言ではなかった。大名屋敷になるのだが上・中・下と所有し、その用途もハッキリと区別されていた。
幕府から与えられた屋敷は、拝領屋敷。
城に近い為、大名の住まいとなる上屋敷と呼ばれるもので、立地は良いがその分、狭い。
もう1つが、抱屋敷と呼ばれるもので、これは大名が土地を購入した、云わば大名家の持ち家になる。
中屋敷は、大名の跡取りが住む場合が多く、下屋敷は別邸のような役目を果たしていた。火事が多かった江戸の町から、避難先としての役割もある為、郊外に造られることが多かったのだが、御一新により幕府の土地であった拝領屋敷は、政府に召し上がられ華族となった大名達は、抱屋敷を住まいとすることになる。
田中子爵家の屋敷は、本駒込。大名下屋敷が建ち並んだ地域ということもあり、官の役人が多く住む地域でもあった。
今宵は、やけに騒がしい。
闇夜を切り裂くような声をあげる夜鳴き烏に、宵は 月も浮かばない空を見上げていた。
「心にもあらでかくまかるに、昇らむをだに見送り給へ――。まるで、月に帰られるお姫様のようだけど、宵さん闇夜ですよ」
「まあ、まあ、坊ちゃま。そうなったらお止めくださいますか?」
「ええ、ええ。もちろん。一緒に連れていってくれと泣きましょう」
光留の口調は 至って真面目だが、それがいつもの軽口だということは、長年乳母を勤める宵には手に取るようにわかる。
「坊ちゃま、宵に隠し事はなしですよ」
「何です? 何か隠しているように見えますか?」
宵は、ずいっと盆を滑らせた。のせられているのは数日前の新聞なのだが、一目で娯楽要素の強いものだと見てとれる。
「それが何か?風呂の火起こしにでも使えばいいのに」
「坊ちゃま、この尾井坂家のご婚約の件……」
「まさか、僕が新聞にネタを与えたとか思っているのですか?」
「坊ちゃま!お父上様が、先日心配を口にされました」
「心配?」
「ええ、宵も存じております。1年前、有難いご縁談を破談にしたのは、泰臣様の御姉様が原因だと」
「原因? 違います。悪いのは僕です」
「その様なことはよいのです。お父上が御心配されているのは、坊ちゃまが欧州へ行かれていた間のことです。何か、なさいましたか?」
いつになく強い口調に光留は内心、驚いた。乳母である宵は、母以上に大切だと思い、接しているが絶対に臣下としての態度を崩さなかった。
もちろん、乳母であるのだから幼少の頃は、諌められることはあった。だが、ここ数年は一女中としての立ち位置に徹している素振りさえある。
「何があったというのです? ご機嫌斜めですね」
「お話ください。宵とお父上は、坊ちゃまの味方ではありませんか。それに、尾井坂家の縁談が先に決まった姉よりも、弟の許可が早かったというので、他の家の方々も不思議に思い始めておられるとか」
「ああ、成る程。そうか……」
「坊ちゃま。宵が、月に帰らなければならなくなったら、泣いて連れていって欲しいと仰って下さるのでしょう?」
宵は、光留の膝に手を添え、言い含める様に覗き込む。この仕草は、悪戯をした光留に言い含めていた乳母のソレだ。
こうなれば、毎回こちらが折れる羽目になる――と、褐色の瞳を眇め、できる限りの抵抗を試みる。
「そのような目をしても、ダメです!坊ちゃま、お答え次第で宵は、お暇乞いをしなければなりません」
煙に巻くことはできず。
仕方なし、一呼吸すると気を取り直し理由を聞くことにした。
「どうして、そんな話になるのですか」
「宵にも、話せないのでございましょう?そのような情けない信頼しか頂けてないとなれば、去りたくなるのも当然でございます」
ピシャリと言い放つ宵は、決めたことは貫く強さを持っている。幼い頃から宵によって育てられたが故に、光留はよく分かっていた。
「信頼を測るのに、秘密事との引き換えを要求するなど、感心できることではありませんね」
一言、恨みごとを言うが、これ以上は仕方なし――。盆の新聞を開き、例の記事を表に出した。引目鉤鼻の女を指で一撫ですると、光留は「似てないなぁ」と漏らし、続けて口にした。1年前、宮内大臣の土方に晃子の縁談を差し止める願いをしたことを。
そして快諾され、今に至ると。
「しかし、宵さん。勘違いしてはいけません。泰臣君の縁談が先に決まったのは、男爵家の跡取りだからです。皆様、不思議に思っているというのは嘘でしょう。僕の耳には全く、そんな話は入っていません」
「しかし、町で噂に……」
「新聞を見た者達が、面白おかしく言っているのでしょう。それにしても、誰がそんな噂を流したのか……記事が載って、まだ日が浅いのに。金を掴ませて流しているとしか思えない」
「何の為に!? 」
驚愕の声と共に、腰を浮かせる宵に光留は「さあ?」とだけ答えた。故意に流しているとしても、そんな噂なんて大したことではないと。
「宵さん、僕は貴女を信頼しています。どうか、月に帰るなど言わないで下さい。嘘ではありません。宵さんには、僕の跡取りを抱いて欲しいと思っているのですから」
「勿体ない。しかし、坊ちゃまの今後のなさりようでは、帰るかもしれません。お父上を煩わせてはいけませんよ。あと宵には秘密事はダメです」
「ははっ!それでは、もう1つ教えておきましょう」
光留は楽しげに笑うと、新聞の大和絵の女を指差した。宵は、覗き込む。
記事には、婚約が成立し、着々と準備が進んでいるとある。普段は真っ白なグローブをつけていることが多い光留だが、今は繊細な指先が露になり、真珠の光沢を備えた爪先が記事の一文を引っ掻いた。
ご令嬢は、嫁ぐ日を楽しみに指折り数えて待っている――。その日は、近い――と。
「あり得ないのですよ、宵さん」
光留の低く咎めるような声音が、不気味な夜鳴き烏の声に からめとられ、闇夜に吸い込まれた。
幕府から与えられた屋敷は、拝領屋敷。
城に近い為、大名の住まいとなる上屋敷と呼ばれるもので、立地は良いがその分、狭い。
もう1つが、抱屋敷と呼ばれるもので、これは大名が土地を購入した、云わば大名家の持ち家になる。
中屋敷は、大名の跡取りが住む場合が多く、下屋敷は別邸のような役目を果たしていた。火事が多かった江戸の町から、避難先としての役割もある為、郊外に造られることが多かったのだが、御一新により幕府の土地であった拝領屋敷は、政府に召し上がられ華族となった大名達は、抱屋敷を住まいとすることになる。
田中子爵家の屋敷は、本駒込。大名下屋敷が建ち並んだ地域ということもあり、官の役人が多く住む地域でもあった。
今宵は、やけに騒がしい。
闇夜を切り裂くような声をあげる夜鳴き烏に、宵は 月も浮かばない空を見上げていた。
「心にもあらでかくまかるに、昇らむをだに見送り給へ――。まるで、月に帰られるお姫様のようだけど、宵さん闇夜ですよ」
「まあ、まあ、坊ちゃま。そうなったらお止めくださいますか?」
「ええ、ええ。もちろん。一緒に連れていってくれと泣きましょう」
光留の口調は 至って真面目だが、それがいつもの軽口だということは、長年乳母を勤める宵には手に取るようにわかる。
「坊ちゃま、宵に隠し事はなしですよ」
「何です? 何か隠しているように見えますか?」
宵は、ずいっと盆を滑らせた。のせられているのは数日前の新聞なのだが、一目で娯楽要素の強いものだと見てとれる。
「それが何か?風呂の火起こしにでも使えばいいのに」
「坊ちゃま、この尾井坂家のご婚約の件……」
「まさか、僕が新聞にネタを与えたとか思っているのですか?」
「坊ちゃま!お父上様が、先日心配を口にされました」
「心配?」
「ええ、宵も存じております。1年前、有難いご縁談を破談にしたのは、泰臣様の御姉様が原因だと」
「原因? 違います。悪いのは僕です」
「その様なことはよいのです。お父上が御心配されているのは、坊ちゃまが欧州へ行かれていた間のことです。何か、なさいましたか?」
いつになく強い口調に光留は内心、驚いた。乳母である宵は、母以上に大切だと思い、接しているが絶対に臣下としての態度を崩さなかった。
もちろん、乳母であるのだから幼少の頃は、諌められることはあった。だが、ここ数年は一女中としての立ち位置に徹している素振りさえある。
「何があったというのです? ご機嫌斜めですね」
「お話ください。宵とお父上は、坊ちゃまの味方ではありませんか。それに、尾井坂家の縁談が先に決まった姉よりも、弟の許可が早かったというので、他の家の方々も不思議に思い始めておられるとか」
「ああ、成る程。そうか……」
「坊ちゃま。宵が、月に帰らなければならなくなったら、泣いて連れていって欲しいと仰って下さるのでしょう?」
宵は、光留の膝に手を添え、言い含める様に覗き込む。この仕草は、悪戯をした光留に言い含めていた乳母のソレだ。
こうなれば、毎回こちらが折れる羽目になる――と、褐色の瞳を眇め、できる限りの抵抗を試みる。
「そのような目をしても、ダメです!坊ちゃま、お答え次第で宵は、お暇乞いをしなければなりません」
煙に巻くことはできず。
仕方なし、一呼吸すると気を取り直し理由を聞くことにした。
「どうして、そんな話になるのですか」
「宵にも、話せないのでございましょう?そのような情けない信頼しか頂けてないとなれば、去りたくなるのも当然でございます」
ピシャリと言い放つ宵は、決めたことは貫く強さを持っている。幼い頃から宵によって育てられたが故に、光留はよく分かっていた。
「信頼を測るのに、秘密事との引き換えを要求するなど、感心できることではありませんね」
一言、恨みごとを言うが、これ以上は仕方なし――。盆の新聞を開き、例の記事を表に出した。引目鉤鼻の女を指で一撫ですると、光留は「似てないなぁ」と漏らし、続けて口にした。1年前、宮内大臣の土方に晃子の縁談を差し止める願いをしたことを。
そして快諾され、今に至ると。
「しかし、宵さん。勘違いしてはいけません。泰臣君の縁談が先に決まったのは、男爵家の跡取りだからです。皆様、不思議に思っているというのは嘘でしょう。僕の耳には全く、そんな話は入っていません」
「しかし、町で噂に……」
「新聞を見た者達が、面白おかしく言っているのでしょう。それにしても、誰がそんな噂を流したのか……記事が載って、まだ日が浅いのに。金を掴ませて流しているとしか思えない」
「何の為に!? 」
驚愕の声と共に、腰を浮かせる宵に光留は「さあ?」とだけ答えた。故意に流しているとしても、そんな噂なんて大したことではないと。
「宵さん、僕は貴女を信頼しています。どうか、月に帰るなど言わないで下さい。嘘ではありません。宵さんには、僕の跡取りを抱いて欲しいと思っているのですから」
「勿体ない。しかし、坊ちゃまの今後のなさりようでは、帰るかもしれません。お父上を煩わせてはいけませんよ。あと宵には秘密事はダメです」
「ははっ!それでは、もう1つ教えておきましょう」
光留は楽しげに笑うと、新聞の大和絵の女を指差した。宵は、覗き込む。
記事には、婚約が成立し、着々と準備が進んでいるとある。普段は真っ白なグローブをつけていることが多い光留だが、今は繊細な指先が露になり、真珠の光沢を備えた爪先が記事の一文を引っ掻いた。
ご令嬢は、嫁ぐ日を楽しみに指折り数えて待っている――。その日は、近い――と。
「あり得ないのですよ、宵さん」
光留の低く咎めるような声音が、不気味な夜鳴き烏の声に からめとられ、闇夜に吸い込まれた。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
神楽坂gimmick
涼寺みすゞ
恋愛
明治26年、欧州視察を終え帰国した司法官僚 近衛惟前の耳に飛び込んできたのは、学友でもあり親戚にあたる久我侯爵家の跡取り 久我光雅負傷の連絡。
侯爵家のスキャンダルを収めるべく、奔走する羽目になり……
若者が広げた夢の大風呂敷と、初恋の行方は?
とまどいの花嫁は、夫から逃げられない
椎名さえら
恋愛
エラは、親が決めた婚約者からずっと冷淡に扱われ
初夜、夫は愛人の家へと行った。
戦争が起こり、夫は戦地へと赴いた。
「無事に戻ってきたら、お前とは離婚する」
と言い置いて。
やっと戦争が終わった後、エラのもとへ戻ってきた夫に
彼女は強い違和感を感じる。
夫はすっかり改心し、エラとは離婚しないと言い張り
突然彼女を溺愛し始めたからだ
______________________
✴︎舞台のイメージはイギリス近代(ゆるゆる設定)
✴︎誤字脱字は優しくスルーしていただけると幸いです
✴︎なろうさんにも投稿しています
私の勝手なBGMは、懐かしすぎるけど鬼束ちひろ『月光』←名曲すぎ
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。

【完結】べつに平凡な令嬢……のはずなのに、なにかと殿下に可愛がれているんです
朝日みらい
恋愛
アシェリー・へーボンハスは平凡な公爵令嬢である。
取り立てて人目を惹く容姿でもないし……令嬢らしくちゃんと着飾っている、普通の令嬢の内の1人である。
フィリップ・デーニッツ王太子殿下に密かに憧れているが、会ったのは宴会の席であいさつした程度で、
王太子妃候補になれるほど家格は高くない。
本人も素敵な王太子殿下との恋を夢見るだけで、自分の立場はキチンと理解しているつもり。
だから、まさか王太子殿下に嫁ぐなんて夢にも思わず、王妃教育も怠けている。
そんなアシェリーが、宮廷内の貴重な蔵書をたくさん読めると、軽い気持ちで『次期王太子妃の婚約選考会』に参加してみたら、なんと王太子殿下に見初められ…。
王妃候補として王宮に住み始めたアシュリーの、まさかのアツアツの日々が始まる?!

婚約者を親友に盗られた上、獣人の国へ嫁がされることになったが、私は大の動物好きなのでその結婚先はご褒美でしかなかった
雪葉
恋愛
婚約者である第三王子を、美しい外見の親友に盗られたエリン。まぁ王子のことは好きでも何でもなかったし、政略結婚でしかなかったのでそれは良いとして。なんと彼らはエリンに「新しい縁談」を持ってきたという。その嫁ぎ先は“獣人”の住まう国、ジュード帝国だった。
人間からは野蛮で恐ろしいと蔑まれる獣人の国であるため、王子と親友の二人はほくそ笑みながらこの縁談を彼女に持ってきたのだが────。
「憧れの国に行けることになったわ!! なんて素晴らしい縁談なのかしら……!!」
エリンは嫌がるどころか、大喜びしていた。
なぜなら、彼女は無類の動物好きだったからである。
そんなこんなで憧れの帝国へ意気揚々と嫁ぎに行き、そこで暮らす獣人たちと仲良くなろうと働きかけまくるエリン。
いつも明るく元気な彼女を見た周りの獣人達や、新しい婚約者である皇弟殿下は、次第に彼女に対し好意を持つようになっていく。
動物を心底愛するが故、獣人であろうが何だろうがこよなく愛の対象になるちょっとポンコツ入ってる令嬢と、そんな彼女を見て溺愛するようになる、狼の獣人な婚約者の皇弟殿下のお話です。
※他サイト様にも投稿しております。

愛人をつくればと夫に言われたので。
まめまめ
恋愛
"氷の宝石”と呼ばれる美しい侯爵家嫡男シルヴェスターに嫁いだメルヴィーナは3年間夫と寝室が別なことに悩んでいる。
初夜で彼女の背中の傷跡に触れた夫は、それ以降別室で寝ているのだ。
仮面夫婦として過ごす中、ついには夫の愛人が選んだ宝石を誕生日プレゼントに渡される始末。
傷つきながらも何とか気丈に振る舞う彼女に、シルヴェスターはとどめの一言を突き刺す。
「君も愛人をつくればいい。」
…ええ!もう分かりました!私だって愛人の一人や二人!
あなたのことなんてちっとも愛しておりません!
横暴で冷たい夫と結婚して以降散々な目に遭うメルヴィーナは素敵な愛人をゲットできるのか!?それとも…?なすれ違い恋愛小説です。
※感想欄では読者様がせっかく気を遣ってネタバレ抑えてくれているのに、作者がネタバレ返信しているので閲覧注意でお願いします…

【完結】帝都一の色男と純朴シンデレラ ~悲しき公爵様は愛しき花を探して~
朝永ゆうり
恋愛
時は大正、自由恋愛の許されぬ時代。
社交界に渦巻くのは、それぞれの思惑。
田舎育ちの主人公・ハナは帝都に憧れを抱き上京するも、就いたのは遊女という望まない仕事だった。
そこから救い出してくれた王子様は、帝都一の遊び人で色男と言われる中条公爵家の嫡男、鷹保。
彼の家で侍女として働くことになったハナ。
しかしそのしばらくの後、ハナは彼のとある噂を聞いてしまう。
「帝都一の色男には、誰も知らない秘密があるんだってよ」
彼は、憎しみと諦めに満ちた闇を持つ、悲しき男だった。
「逃げ出さないでおくれよ、灰被りのおひいさん」
*****
帝都の淑女と記者の注目の的
世間を賑わせる公爵家の遊び人
中條 鷹保
✕
人を疑うことを知らない
田舎育ちの純朴少女
ハナ
*****
孤独なヒロイン・ハナは嘘と裏切り蔓延る激動の時代で
一体何を信じる?
※大正時代のはじめ頃の日本を想定しておりますが本作はフィクションです。
明治ハイカラ恋愛事情 ~伯爵令嬢の恋~
泉南佳那
恋愛
伯爵令嬢の桜子と伯爵家の使用人、天音(あまね)
身分という垣根を超え、愛を貫ぬく二人の物語。
******************
時は明治の末。
その十年前、吉田伯爵は倫敦から10歳の少年を連れ帰ってきた。
彼の名は天音。
美しい容姿の英日混血の孤児であった。
伯爵を迎えに行った、次女の桜子は王子のような外見の天音に恋をした。
それから10年、月夜の晩、桜子は密に天音を呼びだす。
そして、お互いの思いを知った二人は、周囲の目を盗んで交際するようになる。
だが、その桜子に縁談が持ち上がり、窮地に立たされたふたりは……
******************
身分違いの、切ない禁断の恋。
和風&ハッピーエンド版ロミジュリです!
ロマンティックな世界に浸っていただければ嬉しく思います(^▽^)
*著者初の明治を舞台にしたフィクション作品となります。
実在する店名などは使用していますが、人名は架空のものです。
間違いなど多々あると思います。
もし、お気づきのことがありましたら、ご指摘いただけると大変助かりますm(__)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる