108 / 163
第四章 求道
第四章 求道 21
しおりを挟む
「く、くそっ! なんなんだ、こいつ!?」
盗賊たちが怖気づくと、康正の父は拵袋を開け、黒い鞘に納められた打刀の柄を覗かせた。
「ほう、まだこれだけいるのか。どいつもこいつも骨のなさそうな奴ばかりだが、まあいい」
康正の父は刃を下に向けたまま右手で刀を抜くと、鞘と拵袋を彼の息子に差し出す。
「康正、これを持ってそこから動くな」
「は、はい!」
康正が鞘と拵袋を受け取ると、彼の父は刀の柄を両手で握り、盗賊たちに向かって正眼に構えた。
「全員まとめてかかってこい。1人残らずこの剣の餌食にしてやる」
康正の父が刀の切先を盗賊たちに向けると、盗賊たちはますます怖気づく。
「ひぃっ……!」
「お、おい! どうすんだよ!?」
「ば、馬鹿野郎! ここで引けるわけねぇだろ! 相手が1人増えたぐれぇでビビってんじゃねぇ! あいつの望み通り、俺たちで袋叩きにしてやりゃあいいだけだ! 行くぞ、てめぇら!! あのくそったれを地獄に送ってやれぇえええええっ!!」
盗賊たちが康正の父へ向かって一斉に襲い掛かると、康正の父は盗賊たちの攻撃を刀で防ぎ、あるいは躱しながら様々な軌道の斬撃や突きを繰り出し、次々と盗賊たちを倒し始めた。
守優と用心棒たちは、それぞれ盗賊をうつ伏せで地面に押さえつけながら、康正の父が戦う姿に目を向ける。
「す、すげぇ! あれが康正の親父さんなのか?」
「なんと見事な剣捌きだ! 剣術を修業する士族や王族は琉球にも多くいるが、まさかこれほど剣の扱いに秀でた武人がいるとは……!」
用心棒たちと守優が目を丸くする中、康正の父は刀を袈裟に振り下ろし、盗賊の1人が手にする薙刀の柄を真っ二つに叩き斬ると、すかさず逆裏袈裟に盗賊を斬りつけた。
盗賊たちが怖気づくと、康正の父は拵袋を開け、黒い鞘に納められた打刀の柄を覗かせた。
「ほう、まだこれだけいるのか。どいつもこいつも骨のなさそうな奴ばかりだが、まあいい」
康正の父は刃を下に向けたまま右手で刀を抜くと、鞘と拵袋を彼の息子に差し出す。
「康正、これを持ってそこから動くな」
「は、はい!」
康正が鞘と拵袋を受け取ると、彼の父は刀の柄を両手で握り、盗賊たちに向かって正眼に構えた。
「全員まとめてかかってこい。1人残らずこの剣の餌食にしてやる」
康正の父が刀の切先を盗賊たちに向けると、盗賊たちはますます怖気づく。
「ひぃっ……!」
「お、おい! どうすんだよ!?」
「ば、馬鹿野郎! ここで引けるわけねぇだろ! 相手が1人増えたぐれぇでビビってんじゃねぇ! あいつの望み通り、俺たちで袋叩きにしてやりゃあいいだけだ! 行くぞ、てめぇら!! あのくそったれを地獄に送ってやれぇえええええっ!!」
盗賊たちが康正の父へ向かって一斉に襲い掛かると、康正の父は盗賊たちの攻撃を刀で防ぎ、あるいは躱しながら様々な軌道の斬撃や突きを繰り出し、次々と盗賊たちを倒し始めた。
守優と用心棒たちは、それぞれ盗賊をうつ伏せで地面に押さえつけながら、康正の父が戦う姿に目を向ける。
「す、すげぇ! あれが康正の親父さんなのか?」
「なんと見事な剣捌きだ! 剣術を修業する士族や王族は琉球にも多くいるが、まさかこれほど剣の扱いに秀でた武人がいるとは……!」
用心棒たちと守優が目を丸くする中、康正の父は刀を袈裟に振り下ろし、盗賊の1人が手にする薙刀の柄を真っ二つに叩き斬ると、すかさず逆裏袈裟に盗賊を斬りつけた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる