KAKIDAMISHI -The Ultimate Karate Battle-

ジェド

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第四章 求道

第四章 求道 10

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同時刻、首里・赤田村――

人家と商店が建ち並ぶ中心街では、今日も多くの泡盛の製造所が煙突から煙を立ち昇らせていた。

とある酒造所では、母屋の土間に大きな甕がいくつも並べられており、職人たちが長い竹棒でもろみをかき混ぜている。

職人たちはそれぞれ頭に白手拭いを巻き、様々な色の着物と細帯、紺色の前掛けを身に着けていた。

もろみは黒麴と米、水を混ぜて作られており、火にかけられた甕の中でぶくぶくと泡を立てている。

そんな中、母屋の出入り口前では、1人の若い男性職人が世璋や守央と話をしていた。

「うちの輸送隊も、よく盗賊団に襲われてますよ。用心棒を雇ってるんで商品を盗られたことはないんですけど、輸送隊から報告がある度にひやひやしちゃって……」

「何時頃にどこで襲われたか教えてくれねぇか?」

「記憶にある限りでいい。少しでも情報があれば助かるんだが……」

「それなら日報見てもらった方が早いと思うんで、親方に相談してきますよ。ちょっと待っててください」

若い職人は世璋と守央をその場に残し、土間の奥へと小走りで去っていった。
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