KAKIDAMISHI -The Ultimate Karate Battle-

第三章 真意 後篇

第三章 真意 後篇 18

善良は右腕で男の右手を受け流すと、右上段裏廻し蹴りを男の後頭部に食らわせ、右脚で男の右脚を払った。

男が仰向けに刈り倒されると、善良はすかさず男の顔面に左正拳下段突きを食らわせる。

最後に1人残った男は右足を1歩前に踏み込むと、右手に握った短棒を善良目掛けて袈裟に振り下ろした。

善良は左腕で男の右手を左斜め上へ受け流すと、右下段横蹴りを男の右膝関節に食らわせ、跪いた男の後頭部に右上段踵落としを食らわせた。

男達が全員打ち倒されると、善良は村上に向かって歩みを進める。

村上は善良に向かって拳銃を右手で構え、徐々に後退り始めた。

「くっ、くそっ……！　おい、来るな！　こっちに来るんじゃねぇ！」

村上は左腕で真加を背後から拘束すると、銃口を真加のこめかみに突きつけた。

「そ、そこを動くな！　こいつの命がどうなってもいいのか！？」

村上に捕らわれた真加が恐怖で顔を強張らせると、善良はハッとした表情を浮かべて歩みを止めた。

「なっ……！」

善良がその場に立ち尽くすと、村上は額に冷や汗を浮かべながら不気味に笑い出した。

「クックックックックッ、そうだ。そこで大人しくしてやがれ。妙な真似したら、こいつをぶっ殺してやるからな。大事な弟子なんだろぉ？　頭ぶち抜かれたくねぇよなぁ？　だったら、今から俺の言うことに従ってもらうぜ。まずは、そこに跪け。こいつの目の前で、お前をたっぷりいたぶってやる。せいぜい苦しみ悶えて、俺達を敵に回したことを後悔するんだな。さあ、早く跪け！」