KAKIDAMISHI -The Ultimate Karate Battle-

ジェド

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第三章 真意 後篇

第三章 真意 後篇 5

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「とぼけても無駄だ。村上久は女流武術家を使って松浦たちを拉致しただろう? 昨夜も辻村で松浦の部下たちを襲っていたな。我々も実際に現場で目撃させてもらった。松浦商会と村上商会の間では、海運業の利権を巡る抗争が長年続いている。お前たちも何か知っているだろう? 痛い目に遭いたくなければ、知っていることを話してもらおう」

光永がそう言うと、男は左手で光永の胸倉を掴み上げた。

「てめぇ、俺たちを脅すつもりか? こんなことして、てめぇらになんの得があるってんだ? さては、松浦商会に頼まれてここへ来たな? ハッ! だとしたら、随分と損な役回り押し付けられたもんだな」

男は不気味に笑い、冷徹な眼差しを浮かべる。

「生憎だが、てめぇらに話してやることなんざただの1つもねぇぜ。なんたって、てめぇらは今ここでくたばるんだからなぁああっ!」

男は左手で光永の胸倉を掴み上げたまま、光永の顔面目掛けて右拳を振り下ろした。

その瞬間、光永は左手で男の右拳を左上へ受け流しながら掴むと、右裏拳上段打ちを男の顔面に食らわせる。

男が頭を仰け反らせると、さらに光永は右腕で男の右上腕を下から抱え、一本背負投いっぽんせおいなげを繰り出した。

男が仰向けに投げ倒されると、光永はすかさず両手で男の右手首を逆手に掴み、腕挫十字固を繰り出す。

男は右肘関節を極められて顔をしかめた。

「あいででででででででっ!! う、ううう腕が……!! お、おおお折れる折れる折れるっ!!」

男が情けなく断末魔を挙げると、守央に詰め寄っていた別の男はそれに気づく。

「野郎っ……!」

男が光永に襲い掛かろうとすると、守央は両腕を男の首に背後から巻き付けて組み、裸絞はだかじめを繰り出した。

男が尻餅をつくと、守央はその場にしゃがみ、さらに男の首を絞め上げる。

男が顔をしかめると、世璋に詰め寄っていたもう1人の男もそれに気づいた。

「チッ……!」

男は舌打ちして険しい表情を浮かべると、世璋の顔面目掛けて右拳を振り下ろす。

「このくそったれがぁっ!!」

その瞬間、世璋は左腕で男の右拳を左上へ受け流し、両手で男の右上半身を掴みながら右中段膝蹴りを男の腹に食らわせた。

男の体がくの字に曲がると、さらに世璋は両手で男の体を引き込む。

男が仰向けに投げ倒されると、世璋はすかさず左手で男の右腕を掴み、右手と右膝で男の体を地面に押さえつけた。

他の男たちは世璋たちの様子に目を向け、恐る恐る後退りし始める。
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