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第三章 真意 後篇
第三章 真意 後篇 2
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翌朝、泉崎村――
青空の下、守央たちの家の母屋では、守善と守優が沓脱ぎ石の上でそれぞれ草鞋を履き、風呂敷を背負っていた。
美戸は縁側に立ち、穏やかな笑顔を浮かべて守善と守優を見送る。
「2人共、気を付けて行ってらっしゃい」
『はい、行ってきます』
守善と守優は背中を向けて家の門をくぐると、目の前を横切る道を右に曲がって歩き出した。
「父上と世璋さん、今夜も辻へ行くのかな? あの女の子を探さないと、依頼が解決しないみたいだし……」
「それなら、俺たちもまた探しに行きませんか? あの真加って奴、なかなかいい腕してますよ。今度こそ決着つけてやるぜ」
「いいのかな? 僕たちがカキダミシをするためだけに、また父上と世璋さんの仕事に関わるなんて……」
「けど、人手が必要だって父上も言ってたじゃないですか」
「それはそうだけど……」
守善が少し不安げな表情を浮かべると、彼らの遠く後方から美嘉の声が聞こえてくる。
「守善様~! 守優~!」
そう呼ばれた守善と守優が背後を振り返ると、道の遠くから美嘉が走って来た。
美嘉も風呂敷を背負っており、守善と守優に追い付いて歩き出す。
「守善様、おはようございます!」
「おはよう、美嘉」
「守優もおはよ」
「おう、美嘉。ちょうど今、兄上とも話してたんだけどよ。今日の夜、お前も辻に行くだろ?」
「え~、もしかしてまた昨日の続きやるつもり~?」
「あいつマジで強ぇから、お前も戦ってみろよ。お前だって、同い年の女流武術家と友達になりたいって言ってたじゃんか」
「そ、それはそうだけど……昨日の夜、守優と戦ってたあの子がその女流武術家なんでしょ? なんか、その……ちょっと近づきづらい雰囲気があるっていうか……」
「じゃあ、今日は辻に来ないのか?」
「そ、そうは言ってないでしょ!? あたしも行くわよ! 行けばいいんでしょ!?」
「よし、そうこなくちゃな! 兄上はどうします?」
「やれやれ、しょうがないな。まあ、僕も一緒について行けば父上や世璋さんに怒られることはないだろうし、好きにしていいよ」
「っしゃあ! やったぜ!」
守優たちは道の彼方へと歩き去っていった。
青空の下、守央たちの家の母屋では、守善と守優が沓脱ぎ石の上でそれぞれ草鞋を履き、風呂敷を背負っていた。
美戸は縁側に立ち、穏やかな笑顔を浮かべて守善と守優を見送る。
「2人共、気を付けて行ってらっしゃい」
『はい、行ってきます』
守善と守優は背中を向けて家の門をくぐると、目の前を横切る道を右に曲がって歩き出した。
「父上と世璋さん、今夜も辻へ行くのかな? あの女の子を探さないと、依頼が解決しないみたいだし……」
「それなら、俺たちもまた探しに行きませんか? あの真加って奴、なかなかいい腕してますよ。今度こそ決着つけてやるぜ」
「いいのかな? 僕たちがカキダミシをするためだけに、また父上と世璋さんの仕事に関わるなんて……」
「けど、人手が必要だって父上も言ってたじゃないですか」
「それはそうだけど……」
守善が少し不安げな表情を浮かべると、彼らの遠く後方から美嘉の声が聞こえてくる。
「守善様~! 守優~!」
そう呼ばれた守善と守優が背後を振り返ると、道の遠くから美嘉が走って来た。
美嘉も風呂敷を背負っており、守善と守優に追い付いて歩き出す。
「守善様、おはようございます!」
「おはよう、美嘉」
「守優もおはよ」
「おう、美嘉。ちょうど今、兄上とも話してたんだけどよ。今日の夜、お前も辻に行くだろ?」
「え~、もしかしてまた昨日の続きやるつもり~?」
「あいつマジで強ぇから、お前も戦ってみろよ。お前だって、同い年の女流武術家と友達になりたいって言ってたじゃんか」
「そ、それはそうだけど……昨日の夜、守優と戦ってたあの子がその女流武術家なんでしょ? なんか、その……ちょっと近づきづらい雰囲気があるっていうか……」
「じゃあ、今日は辻に来ないのか?」
「そ、そうは言ってないでしょ!? あたしも行くわよ! 行けばいいんでしょ!?」
「よし、そうこなくちゃな! 兄上はどうします?」
「やれやれ、しょうがないな。まあ、僕も一緒について行けば父上や世璋さんに怒られることはないだろうし、好きにしていいよ」
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