KAKIDAMISHI -The Ultimate Karate Battle-

ジェド

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第一章 初戦

第一章 初戦 14

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守善と幸允の試合が終了した後、今度は美嘉と美那古の間でカキダミシが始まろうとしていた。

守優達が見守る中、美嘉と美那古は提灯の明かりに照らされて対峙している。

守央は美嘉と美那古の側に立った。

「次は俺が立会人だ。お互いに構えて、準備ができたら始めてくれ」

守央がそう言うと、美那古と美嘉はそれぞれ右足を1歩前に踏み出し、肩の高さに構えた互いの右前腕を合わせる。

「女流武術家はあまりお見かけしないから、こうして手合わせできるのが嬉しいわ。お互い、全力を尽くしましょ?」

「はい、よろしくお願いします! じゃあ、いきますよ!」

美嘉は左手で美那古の右腕を右へ払うと、美那古の左側頭部目掛けて右上段回し蹴りを繰り出した。

美那古が左腕で美嘉の受け流すと、2人は様々な軌道の突きや蹴りを繰り出し合いながら、互いの攻撃をそれぞれ腕や脚で受け流し、あるいは躱し合う。

美嘉は右足を一歩前に踏み込むと、美那古の顔面目掛けて左正拳上段逆突きを繰り出した。

その瞬間、美那古は右手で美嘉の左拳を左へ受け流すと、左正拳上段刻み突きを美嘉の顔面に食らわせる。

美嘉がよろめきながら後ろへ下がると、美那古は素早く美嘉との間合いを詰めた。2人は再び様々な軌道の突きや蹴りを繰り出し合いながら、互いの攻撃をそれぞれ腕や脚で受け流し、あるいは躱し合う。

美那古は右足を1歩前に踏み込むと、美嘉の右側頭部目掛けて左上段回し蹴りを繰り出した。

すると、美嘉は右腕で美那古の蹴りを受け流し、右下段回し蹴りを美那古の右膝裏に食らわせた。

美那古が仰向けに倒れると、美嘉はすかさず美那古の顔面目掛けて左正拳下段突きを放つ。

その瞬間、美那古は倒れたまま左手で美嘉の左拳を右へ受け流し、右前蹴りを美嘉の腹に食らわせた。

美嘉が怯むと、美那古は美嘉から間合いを取るように横転し、素早く立ち上がる。

美那古は左足を1歩前に踏み出し、夫婦手に構えた。

「へぇ~、なかなかいい蹴りじゃない。じゃあ、今度はこっちからいくわよ!」

美那古が素早く美嘉との間合いを詰めると、2人は様々な軌道の突きや蹴りを繰り出し合いながら、互いの攻撃をそれぞれ腕や脚で受け流し、あるいは躱し合う。

世璋はその様子に目を向けていた。

(美那古は清栄の妹で蹴り技の達人……兄妹揃って父親の崎山さきやま筑登之親雲上から那覇手を学んだあと、今は幸允と同じ儀間ぎま筑登之親雲上の門下で首里手を学んでるって話だったな。確かにいい動きだが、実力では美嘉も負けてねぇはずだ。どこまで面白おもしれぇ戦いになるか、この目で見せてもらうぜ)
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