1 / 23
1 婚約破棄
しおりを挟む
「セレーネ、おまえとの婚約、今日をもって破棄させてもらう!」
パーティー会場の喧騒が一瞬で止んだ。
静まり返った参加者の視線が一点に集中する。もちろん俺もガン見した。
注目されたことを確認するように周囲を見回し、満足そうな笑みを浮かべた男ーーこの国の第二王子バルディンは婚約者(であるはず)の侯爵令嬢セレーネに指を突きつけた。
「おまえの悪行の数々は俺の耳にも届いている。そんな腐った性根の持ち主を王族に連ねることなど許されるはずがない。よって、おまえとの婚約は破棄することにした!」
バルディンの口上が終わると、皆の視線がセレーネに移る。
当のセレーネは、今までに見たこともないような顔をしていた。
元々セレーネは類稀なる美少女である。これは俺だけでなく、衆目の一致するところだ。観賞している分には非の打ちどころがない。
わざわざ観賞している分にはと断りを入れたのには、まぁそれなりに訳がある。
皆が知っていて、本人の前では決して口にできない呼び名がある。
その名はーー「3ペキ」
「完璧」
「潔癖」
「絶壁」
三つ揃って「3ペキ」である。
「完璧」、「潔癖」で大体わかると思うが、要は必要以上に優秀な、お堅い委員長タイプなのだ。ちなみに「絶壁」に関して詳しくは言及しない。察してくれ。
常のセレーネは凛とした雰囲気を纏っていて、はっきり言えば近寄りがたい。俺も挨拶くらいはするが、会話らしい会話はしたことがない。
別に嫌っているわけではないが、何となく距離をとってしまう。わかるかな、この微妙な感じ。
そんなセレーネの雰囲気は珍しく崩れていた。珍しくと言うか、俺は初めて見た。
具体的に言うと、ポカーンとしていた。
自分が何でそんなことを言われるのかわからない、という顔だ。
まぁそうだろうな。
バルディンは悪行がどうこう言ってたが、この場にいる誰もが、セレーネが人から非難されるようなことをするとは思っていない。どうせバルディンが血迷っているだけだろうーーそんな認識だ。
ただ、突きつけられた当人としては、冷静でいるのは難しかったのかもしれない。
反論がないのをいいことに、バルディンは更にセレーネを口撃する。
「おまえがレイラに対して働いた無体の数々、断じて許すわけにはいかん。その罰も受けてもらうぞ」
そう言ってバルディンは、一人の女生徒を自分の脇に呼び寄せた。
あー、そういうこと……
ここに至るまでの流れが完全に理解できた、と思う。
レイラってのは、確か最近何かとバルディンに近づいてる男爵家の令嬢だったはずだ。セレーネほどではないにせよ、かなり整った容姿の持ち主だ。で、それに加えてセレーネに欠落している愛嬌が過剰なくらい備わっているために、男子の中では人気はあった。プラス、絶壁とは程遠い難攻不落のオーバーハングを誇ってもいる。
ただ、空気を読まないと言うか、かなり独特な感性を持っているため、ちょくちょく騒動を巻き起こす困ったちゃんでもある。
おそらく、セレーネがレイラに対して働いた無体ってのは、レイラがやらかしたことに対して生真面目なセレーネが注意をしたとかそんなところだろう。周りの連中の表情を見ても、俺と同じ結論に達しているのは複数いる感じだ。
でも、そうだとすれば、このまま話が進んじまうのはかなりマズくないだろうか?
「で、殿下、それは一体何のお話でーー」
一時の困惑から立ち直ったセレーネが潔白を証明しようと言いかけた言葉を、バルディンは被せぎみに遮った。
「見苦しい言い訳など聞きたくない! 大体おまえには可愛げというものがまったくないんだよ。女なら女らしく男のいうことをおとなしく聞いていればいいんだ。それをおまえは何かと人のやることにケチばかりつけやがって。もういい加減うんざりなんだ。おまえとの将来なんて想像するだけで寒気がする。結婚するならば、このレイラのように可愛くて男を立てる女がいいに決まっている!」
バルディンの長広舌を聞いたセレーネの顔色が遠目にもはっきりわかるほど変わった。
ヤバいって。誰か止めろよ。
思うところは皆同じだが、この中に割って入れる勇者はいなかった。もちろん俺にも無理だ。
「という訳だ。改めて宣言するーーセレーネ、おまえとの婚約は、今この瞬間をもって無効とする!」
「…望むところですわ」
セレーネの声は、パーティー会場の気温を確実に五度は下げた。俺の背筋に寒気が走り、バルディンがビクッと身体を震わせた。
「あなたのようなプライドばかり高くて中身の伴わない、人を人とも思わない高慢ちきなクソッタレとの婚約なんて、こっちの方から願い下げよ!」
わお。
度肝を抜かれたのは俺だけじゃないはずだ。いくらバルディンの方に非があるのは明らかだとしても、相手は王族である。ここまで言っちまったら、単純な善悪では計れなくなっちまうんではなかろうか。
そう現実的な思考とは別に、セレーネをカッコいいと思ってしまう自分がいるのも自覚があった。
「ほ、本性を表したな。そうやってレイラをいじめたんだろう」
気圧されながらバルディンが言う。もう余計なこと言うなってば。
案の定、一度火のついたセレーネの怒りに油を加える結果にしかならなかった。
「いじめって言葉の意味、勉強し直してから使った方がいいわよ。恥かくから。それから、自分の見たいものしか見ない癖も改めた方がいいわね。そんな調子じゃ上に立ったとしても誰もついてこないわよ」
「貴様……」
バルディンは怒りで全身を震わせた。
「本当に可愛いげのない女だな。おまえの方こそその性格を直さない限り嫁の貰い手はないだろうな」
「余計なお世話よ。あなたなんかに心配されなくても相手くらい見つけられるから」
…何だか売り言葉に買い言葉みたいな展開になってきている。このままだと誰も幸せにならない未来しか見えてこない。
「はっ、笑わせてくれる。例えばおまえが好きな男に告白したとして、それを受け入れてもらえるとでも思っているのか?」
「思っているわ」
「わはははは。もしそんな物好きなヤツがいたら、何でもひとつおまえのいうことを聞いてやるよ」
うん、これ多分フラグだよな。これ以上ないくらいしっかり立ったぞ、多分。
「その言葉に二言はないわね?」
セレーネの視線はかなり物騒だった。
「ああ、ここにいる全員が証人だ」
「ひとつだけ確認ーー現時点であたしたちの婚約破棄は成立してるのね?」
「それも皆が証人だ」
「それならいいわ。彼に変な迷惑をかけたくないから」
「迷惑? おまえなんかに告白されること自体が迷惑だろうよ」
せせら笑うバルディンにそれ以上言葉を返すことなく、セレーネは背を向けて歩き出した。
進路上にいたクラスメイトたちが迫力に圧されるように道を開ける。
え? こっち?
セレーネはまっすぐこっちに向かってくる。
俺も道を開けた方がいいのかと思ったのだが、俺が立っていたのは壁際だ。後ろに扉があるわけでもない。
え? 俺? マジ?
戸惑っている内に、セレーネは俺の目の前で足を止めた。どうやら覚悟を決めなければならないらしい。が、そう簡単に決まるものでもない。
マジでマジなんか?
手を伸ばせば届く距離にいるセレーネの顔は真剣そのもので茶化せるような要素は欠片もない。
「ザイオンくん」
バルディンに相対していた時とは打って変わった弱気な声でセレーネが呼び掛けてくる。
「は、はい」
緊張が伝染したのか、俺の声も変に外れた。
「……」
セレーネには逡巡が見えた。切れ長の瞳が不安そうにーー今にも泣き出しそうに揺れている。
「…ごめんなさい。上手く言葉にできません。でも、これがあたしの想いです」
次の瞬間、俺とセレーネの唇は重なっていた。
パーティー会場の喧騒が一瞬で止んだ。
静まり返った参加者の視線が一点に集中する。もちろん俺もガン見した。
注目されたことを確認するように周囲を見回し、満足そうな笑みを浮かべた男ーーこの国の第二王子バルディンは婚約者(であるはず)の侯爵令嬢セレーネに指を突きつけた。
「おまえの悪行の数々は俺の耳にも届いている。そんな腐った性根の持ち主を王族に連ねることなど許されるはずがない。よって、おまえとの婚約は破棄することにした!」
バルディンの口上が終わると、皆の視線がセレーネに移る。
当のセレーネは、今までに見たこともないような顔をしていた。
元々セレーネは類稀なる美少女である。これは俺だけでなく、衆目の一致するところだ。観賞している分には非の打ちどころがない。
わざわざ観賞している分にはと断りを入れたのには、まぁそれなりに訳がある。
皆が知っていて、本人の前では決して口にできない呼び名がある。
その名はーー「3ペキ」
「完璧」
「潔癖」
「絶壁」
三つ揃って「3ペキ」である。
「完璧」、「潔癖」で大体わかると思うが、要は必要以上に優秀な、お堅い委員長タイプなのだ。ちなみに「絶壁」に関して詳しくは言及しない。察してくれ。
常のセレーネは凛とした雰囲気を纏っていて、はっきり言えば近寄りがたい。俺も挨拶くらいはするが、会話らしい会話はしたことがない。
別に嫌っているわけではないが、何となく距離をとってしまう。わかるかな、この微妙な感じ。
そんなセレーネの雰囲気は珍しく崩れていた。珍しくと言うか、俺は初めて見た。
具体的に言うと、ポカーンとしていた。
自分が何でそんなことを言われるのかわからない、という顔だ。
まぁそうだろうな。
バルディンは悪行がどうこう言ってたが、この場にいる誰もが、セレーネが人から非難されるようなことをするとは思っていない。どうせバルディンが血迷っているだけだろうーーそんな認識だ。
ただ、突きつけられた当人としては、冷静でいるのは難しかったのかもしれない。
反論がないのをいいことに、バルディンは更にセレーネを口撃する。
「おまえがレイラに対して働いた無体の数々、断じて許すわけにはいかん。その罰も受けてもらうぞ」
そう言ってバルディンは、一人の女生徒を自分の脇に呼び寄せた。
あー、そういうこと……
ここに至るまでの流れが完全に理解できた、と思う。
レイラってのは、確か最近何かとバルディンに近づいてる男爵家の令嬢だったはずだ。セレーネほどではないにせよ、かなり整った容姿の持ち主だ。で、それに加えてセレーネに欠落している愛嬌が過剰なくらい備わっているために、男子の中では人気はあった。プラス、絶壁とは程遠い難攻不落のオーバーハングを誇ってもいる。
ただ、空気を読まないと言うか、かなり独特な感性を持っているため、ちょくちょく騒動を巻き起こす困ったちゃんでもある。
おそらく、セレーネがレイラに対して働いた無体ってのは、レイラがやらかしたことに対して生真面目なセレーネが注意をしたとかそんなところだろう。周りの連中の表情を見ても、俺と同じ結論に達しているのは複数いる感じだ。
でも、そうだとすれば、このまま話が進んじまうのはかなりマズくないだろうか?
「で、殿下、それは一体何のお話でーー」
一時の困惑から立ち直ったセレーネが潔白を証明しようと言いかけた言葉を、バルディンは被せぎみに遮った。
「見苦しい言い訳など聞きたくない! 大体おまえには可愛げというものがまったくないんだよ。女なら女らしく男のいうことをおとなしく聞いていればいいんだ。それをおまえは何かと人のやることにケチばかりつけやがって。もういい加減うんざりなんだ。おまえとの将来なんて想像するだけで寒気がする。結婚するならば、このレイラのように可愛くて男を立てる女がいいに決まっている!」
バルディンの長広舌を聞いたセレーネの顔色が遠目にもはっきりわかるほど変わった。
ヤバいって。誰か止めろよ。
思うところは皆同じだが、この中に割って入れる勇者はいなかった。もちろん俺にも無理だ。
「という訳だ。改めて宣言するーーセレーネ、おまえとの婚約は、今この瞬間をもって無効とする!」
「…望むところですわ」
セレーネの声は、パーティー会場の気温を確実に五度は下げた。俺の背筋に寒気が走り、バルディンがビクッと身体を震わせた。
「あなたのようなプライドばかり高くて中身の伴わない、人を人とも思わない高慢ちきなクソッタレとの婚約なんて、こっちの方から願い下げよ!」
わお。
度肝を抜かれたのは俺だけじゃないはずだ。いくらバルディンの方に非があるのは明らかだとしても、相手は王族である。ここまで言っちまったら、単純な善悪では計れなくなっちまうんではなかろうか。
そう現実的な思考とは別に、セレーネをカッコいいと思ってしまう自分がいるのも自覚があった。
「ほ、本性を表したな。そうやってレイラをいじめたんだろう」
気圧されながらバルディンが言う。もう余計なこと言うなってば。
案の定、一度火のついたセレーネの怒りに油を加える結果にしかならなかった。
「いじめって言葉の意味、勉強し直してから使った方がいいわよ。恥かくから。それから、自分の見たいものしか見ない癖も改めた方がいいわね。そんな調子じゃ上に立ったとしても誰もついてこないわよ」
「貴様……」
バルディンは怒りで全身を震わせた。
「本当に可愛いげのない女だな。おまえの方こそその性格を直さない限り嫁の貰い手はないだろうな」
「余計なお世話よ。あなたなんかに心配されなくても相手くらい見つけられるから」
…何だか売り言葉に買い言葉みたいな展開になってきている。このままだと誰も幸せにならない未来しか見えてこない。
「はっ、笑わせてくれる。例えばおまえが好きな男に告白したとして、それを受け入れてもらえるとでも思っているのか?」
「思っているわ」
「わはははは。もしそんな物好きなヤツがいたら、何でもひとつおまえのいうことを聞いてやるよ」
うん、これ多分フラグだよな。これ以上ないくらいしっかり立ったぞ、多分。
「その言葉に二言はないわね?」
セレーネの視線はかなり物騒だった。
「ああ、ここにいる全員が証人だ」
「ひとつだけ確認ーー現時点であたしたちの婚約破棄は成立してるのね?」
「それも皆が証人だ」
「それならいいわ。彼に変な迷惑をかけたくないから」
「迷惑? おまえなんかに告白されること自体が迷惑だろうよ」
せせら笑うバルディンにそれ以上言葉を返すことなく、セレーネは背を向けて歩き出した。
進路上にいたクラスメイトたちが迫力に圧されるように道を開ける。
え? こっち?
セレーネはまっすぐこっちに向かってくる。
俺も道を開けた方がいいのかと思ったのだが、俺が立っていたのは壁際だ。後ろに扉があるわけでもない。
え? 俺? マジ?
戸惑っている内に、セレーネは俺の目の前で足を止めた。どうやら覚悟を決めなければならないらしい。が、そう簡単に決まるものでもない。
マジでマジなんか?
手を伸ばせば届く距離にいるセレーネの顔は真剣そのもので茶化せるような要素は欠片もない。
「ザイオンくん」
バルディンに相対していた時とは打って変わった弱気な声でセレーネが呼び掛けてくる。
「は、はい」
緊張が伝染したのか、俺の声も変に外れた。
「……」
セレーネには逡巡が見えた。切れ長の瞳が不安そうにーー今にも泣き出しそうに揺れている。
「…ごめんなさい。上手く言葉にできません。でも、これがあたしの想いです」
次の瞬間、俺とセレーネの唇は重なっていた。
0
お気に入りに追加
134
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
最後に報われるのは誰でしょう?
ごろごろみかん。
恋愛
散々婚約者に罵倒され侮辱されてきたリリアは、いい加減我慢の限界を迎える。
「もう限界だ、きみとは婚約破棄をさせてもらう!」と婚約者に突きつけられたリリアはそれを聞いてラッキーだと思った。
限界なのはリリアの方だったからだ。
なので彼女は、ある提案をする。
「婚約者を取り替えっこしませんか?」と。
リリアの婚約者、ホシュアは婚約者のいる令嬢に手を出していたのだ。その令嬢とリリア、ホシュアと令嬢の婚約者を取り替えようとリリアは提案する。
「別にどちらでも私は構わないのです。どちらにせよ、私は痛くも痒くもないですから」
リリアには考えがある。どっちに転ぼうが、リリアにはどうだっていいのだ。
だけど、提案したリリアにこれからどう物事が進むか理解していないホシュアは一も二もなく頷く。
そうして婚約者を取り替えてからしばらくして、辺境の街で聖女が現れたと報告が入った。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
【完結】そして、誰もいなくなった
杜野秋人
ファンタジー
「そなたは私の妻として、侯爵夫人として相応しくない!よって婚約を破棄する!」
愛する令嬢を傍らに声高にそう叫ぶ婚約者イグナシオに伯爵家令嬢セリアは誤解だと訴えるが、イグナシオは聞く耳を持たない。それどころか明らかに犯してもいない罪を挙げられ糾弾され、彼女は思わず彼に手を伸ばして取り縋ろうとした。
「触るな!」
だがその手をイグナシオは大きく振り払った。振り払われよろめいたセリアは、受け身も取れないまま仰向けに倒れ、頭を打って昏倒した。
「突き飛ばしたぞ」
「彼が手を上げた」
「誰か衛兵を呼べ!」
騒然となるパーティー会場。すぐさま会場警護の騎士たちに取り囲まれ、彼は「違うんだ、話を聞いてくれ!」と叫びながら愛人の令嬢とともに連行されていった。
そして倒れたセリアもすぐさま人が集められ運び出されていった。
そして誰もいなくなった。
彼女と彼と愛人と、果たして誰が悪かったのか。
これはとある悲しい、婚約破棄の物語である。
◆小説家になろう様でも公開しています。話数の関係上あちらの方が進みが早いです。
3/27、なろう版完結。あちらは全8話です。
3/30、小説家になろうヒューマンドラマランキング日間1位になりました!
4/1、完結しました。全14話。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
側妃に追放された王太子
基本二度寝
ファンタジー
「王が倒れた今、私が王の代理を務めます」
正妃は数年前になくなり、側妃の女が現在正妃の代わりを務めていた。
そして、国王が体調不良で倒れた今、側妃は貴族を集めて宣言した。
王の代理が側妃など異例の出来事だ。
「手始めに、正妃の息子、現王太子の婚約破棄と身分の剥奪を命じます」
王太子は息を吐いた。
「それが国のためなら」
貴族も大臣も側妃の手が及んでいる。
無駄に抵抗するよりも、王太子はそれに従うことにした。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
ここは貴方の国ではありませんよ
水姫
ファンタジー
傲慢な王子は自分の置かれている状況も理解出来ませんでした。
厄介ごとが多いですね。
裏を司る一族は見極めてから調整に働くようです。…まぁ、手遅れでしたけど。
※過去に投稿したモノを手直し後再度投稿しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
婚約破棄されたので歴代最高の悪役令嬢になりました
Ryo-k
ファンタジー
『悪役令嬢』
それすなわち、最高の貴族令嬢の資格。
最高の貴族令嬢の資格であるがゆえに、取得難易度もはるかに高く、10年に1人取得できるかどうか。
そして王子から婚約破棄を宣言された公爵令嬢は、最高の『悪役令嬢』となりました。
さらに明らかになる王子の馬鹿っぷりとその末路――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる