11 / 13
11 新しい朝
しおりを挟む
窓から射し込む朝陽で目が覚めた。
するとそこには知らない天井どころではない、俺にとって超衝撃的な光景があった。
「ゆ、由貴ちゃん?」
由貴ちゃんがぴったり寄り添って眠っていたのだ。しかも、この感触だと裸で。
「そっか。そうだったな」
昨日のことを思い出した。
二人だけの誓いを交わした後、自然な流れで結ばれたのだった。
「……」
夢のような時間だった。間違いなく今までの人生で一番幸せな時間だ。
ホントに夢じゃないよな?
由貴ちゃんのことが大好きで、本気でつきあいたいと思っていた。それが彼氏彼女の関係を遥かに飛び越えていきなり夫婦である。疑問を感じない方がどうかしている。
ただ、心の現実感よりも圧倒的なリアルがある。
腕の中の由貴ちゃんだ。
この温もりだけはフェイクじゃない。この先俺が一番大事にしていかなければならないものだ。
改めて誓おう。
「由貴ちゃん、絶対に幸せにするからな」
「うん」
「え?」
思いがけず返事があった。
気がつかなかったが、由貴ちゃんが目を開けていた。
「起きてたの?」
「ちょうど目が覚めたの」
由貴ちゃんの顔が真っ赤になっている。
「あたしも五味くんのこと幸せにするからね。こんな年増を選んで失敗したーって思われないように」
「それはないよ。俺がどれだけ由貴ちゃんのこと好きだったと思ってんだよ」
「ホントなら嬉しいけど……」
「誓ったじゃん」
「そうなんだけど、何かあたしが無理矢理誓わせたみたいだったから……若くて可愛い娘が現れたら負けちゃうんじゃないかって……」
「……」
何を的外れな心配してんだか。
「そんな心配絶対要らないから。それよりさ、由貴ちゃん、俺の呼び方変えない? 結婚したのに五味くんはないでしょ」
「あ、それもそうね。あたしも五味姓になったんだもんね」
どこかに届け出したわけでもないし、異世界の結婚事情がどうなっているのかも知らないが、これは気分の問題だ。
「えーっと、どうしよう……」
由貴ちゃんは色々悩み始めた。
「俊輔ーーって呼び捨ては何か違う気がするかな……俊、俊くん、俊ちゃん、俊坊……」
できれば最後のはやめて欲しいかな。
「あなた、だとまだちょっと恥ずかしいかも……」
うん。それは俺もちょっと恥ずかしいかな。返しも難しそうだし。
悩んだ挙げ句、無難な線に落ち着いた。
「じゃあ俊くんで」
「了解。俺は由貴ちゃんのままでいいよね?」
「…一回、由貴って呼んで欲しいかも……」
顔を赤らめながらの上目遣いは破壊力満点だった。
「ゆ、由貴」
「はい」
二人して真っ赤になって照れまくる。
「何か、夫婦になったって実感が湧いてきた」
「そうだな。まあ、こんなかっこしてる時点で今更な気もするけど……」
お互い生まれたままの姿で密着してる訳で…ゴニョゴニョ……
「それは言わないの」
由貴に唇を塞がれた。唇で。
そこからは流れのままだった。
ちなみに、結構な急流だった。
するとそこには知らない天井どころではない、俺にとって超衝撃的な光景があった。
「ゆ、由貴ちゃん?」
由貴ちゃんがぴったり寄り添って眠っていたのだ。しかも、この感触だと裸で。
「そっか。そうだったな」
昨日のことを思い出した。
二人だけの誓いを交わした後、自然な流れで結ばれたのだった。
「……」
夢のような時間だった。間違いなく今までの人生で一番幸せな時間だ。
ホントに夢じゃないよな?
由貴ちゃんのことが大好きで、本気でつきあいたいと思っていた。それが彼氏彼女の関係を遥かに飛び越えていきなり夫婦である。疑問を感じない方がどうかしている。
ただ、心の現実感よりも圧倒的なリアルがある。
腕の中の由貴ちゃんだ。
この温もりだけはフェイクじゃない。この先俺が一番大事にしていかなければならないものだ。
改めて誓おう。
「由貴ちゃん、絶対に幸せにするからな」
「うん」
「え?」
思いがけず返事があった。
気がつかなかったが、由貴ちゃんが目を開けていた。
「起きてたの?」
「ちょうど目が覚めたの」
由貴ちゃんの顔が真っ赤になっている。
「あたしも五味くんのこと幸せにするからね。こんな年増を選んで失敗したーって思われないように」
「それはないよ。俺がどれだけ由貴ちゃんのこと好きだったと思ってんだよ」
「ホントなら嬉しいけど……」
「誓ったじゃん」
「そうなんだけど、何かあたしが無理矢理誓わせたみたいだったから……若くて可愛い娘が現れたら負けちゃうんじゃないかって……」
「……」
何を的外れな心配してんだか。
「そんな心配絶対要らないから。それよりさ、由貴ちゃん、俺の呼び方変えない? 結婚したのに五味くんはないでしょ」
「あ、それもそうね。あたしも五味姓になったんだもんね」
どこかに届け出したわけでもないし、異世界の結婚事情がどうなっているのかも知らないが、これは気分の問題だ。
「えーっと、どうしよう……」
由貴ちゃんは色々悩み始めた。
「俊輔ーーって呼び捨ては何か違う気がするかな……俊、俊くん、俊ちゃん、俊坊……」
できれば最後のはやめて欲しいかな。
「あなた、だとまだちょっと恥ずかしいかも……」
うん。それは俺もちょっと恥ずかしいかな。返しも難しそうだし。
悩んだ挙げ句、無難な線に落ち着いた。
「じゃあ俊くんで」
「了解。俺は由貴ちゃんのままでいいよね?」
「…一回、由貴って呼んで欲しいかも……」
顔を赤らめながらの上目遣いは破壊力満点だった。
「ゆ、由貴」
「はい」
二人して真っ赤になって照れまくる。
「何か、夫婦になったって実感が湧いてきた」
「そうだな。まあ、こんなかっこしてる時点で今更な気もするけど……」
お互い生まれたままの姿で密着してる訳で…ゴニョゴニョ……
「それは言わないの」
由貴に唇を塞がれた。唇で。
そこからは流れのままだった。
ちなみに、結構な急流だった。
0
お気に入りに追加
27
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
【R18】セックス・ダンジョンでハーレム生活
ねんごろ
ファンタジー
僕はアトレント公爵家の次期当主、サイモン・アトレントだ。
我が一族には代々伝わる修行がある。
それに僕も挑戦することになるのだが……
まさか、その行き先がセックス・ダンジョンだったなんて。
【R18】追放される宿命を背負った可哀想な俺、才色兼備のSランク女三人のハーレムパーティーから追放されてしまう ~今更謝ってきても
ヤラナイカー
ファンタジー
◯出し◯ませハメ撮りをかまして用済みだからもう遅い!~
(欲張りすぎて、タイトルがもう遅いまで入らなかったw)
よくある追放物語のパロディーみたいな短編です。
思いついたから書いてしまった。
Sランク女騎士のアイシャ、Sランク女魔術師のイレーナ、Sランク聖女のセレスティナのハーレムパーティーから、Aランク|荷物持ち《ポーター》のおっさん、サトシが追放されるだけのお話です。
R18付けてますが、エッチと感じるかどうかは読む人によるかもしれません。
【完結済み】正義のヒロインレッドバスターカレン。凌辱リョナ処刑。たまに和姦されちゃいます♪
屠龍
ファンタジー
レッドバスターカレンは正義の変身ヒロインである。
彼女は普段は学生の雛月カレンとして勉学に励みながら、亡き父親の残したアイテム。
ホープペンダントの力でレッドバスターカレンとなって悪の組織ダークネスシャドーに立ち向かう正義の味方。
悪の組織ダークネスシャドーに通常兵器は通用しない。
彼女こそ人類最後の希望の光だった。
ダークネスシャドーが現れた時、颯爽と登場し幾多の怪人と戦闘員を倒していく。
その日も月夜のビル街を襲った戦闘員と怪人をいつものように颯爽と現れなぎ倒していく筈だった。
正義の変身ヒロインを徹底的に凌辱しリョナして処刑しますが最後はハッピーエンドです(なんのこっちゃ)
リョナと処刑シーンがありますので苦手な方は閲覧をお控えください。
2023 7/4に最終話投稿後、完結作品になります。
アルファポリス ハーメルン Pixivに同時投稿しています
【R18】セーラー美少女戦士アクア 誘拐強姦調教姦落 そして……
瀬緋 令祖灼
ファンタジー
月野市は日本の小さな地方都市。
ここには異次元の狭間があり時折ゲートが開き、異次元から怪人がやってくる。
この町を守るのがセーラー美少女戦士の役目であり高校生水野美紀は高校生活を送りつつ、セーラー美少女戦士の一員であるアクアとして、日々怪人と戦い撃退していた。
しかし、長くセーラー美少女戦士をしているため浮いた話の一つも無く、さみしいと感じるようになっていた。
そんなとき、彼女の通う学校が怪人に襲撃されてしまう。
すぐに迎撃に向かうが怪人の強さは圧倒的で、アクアは倒されて異世界にある怪人のアジトへ連れ去られて仕舞う。
そこで行われたのは度重なる戦いと負けた後に待っている恥ずかしい調教の日々だった。
それでもアクアは果敢に挑み、脱出の隙を窺い、挑戦する。
しかし、何回も負けて調教されている間にアクアに変化が。
ピクシブと、なろうのノクターンでも連載しています
*Rー18 強姦 拘束 レイプ グロ表現あり
【R18】僕の筆おろし日記(高校生の僕は親友の家で彼の母親と倫ならぬ禁断の行為を…初体験の相手は美しい人妻だった)
幻田恋人
恋愛
夏休みも終盤に入って、僕は親友の家で一緒に宿題をする事になった。
でも、その家には僕が以前から大人の女性として憧れていた親友の母親で、とても魅力的な人妻の小百合がいた。
親友のいない家の中で僕と小百合の二人だけの時間が始まる。
童貞の僕は小百合の美しさに圧倒され、次第に彼女との濃厚な大人の関係に陥っていく。
許されるはずのない、男子高校生の僕と親友の母親との倫を外れた禁断の愛欲の行為が親友の家で展開されていく…
僕はもう我慢の限界を超えてしまった… 早く小百合さんの中に…
冤罪をかけられ、彼女まで寝取られた俺。潔白が証明され、皆は後悔しても戻れない事を知ったらしい
一本橋
恋愛
痴漢という犯罪者のレッテルを張られた鈴木正俊は、周りの信用を失った。
しかし、その実態は私人逮捕による冤罪だった。
家族をはじめ、友人やクラスメイトまでもが見限り、ひとり孤独へとなってしまう。
そんな正俊を慰めようと現れた彼女だったが、そこへ私人逮捕の首謀者である“山本”の姿が。
そこで、唯一の頼みだった彼女にさえも裏切られていたことを知ることになる。
……絶望し、身を投げようとする正俊だったが、そこに学校一の美少女と呼ばれている幼馴染みが現れて──
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる