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御前試合
友達が増えました
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「ジュディ様、応対してまいります。ご準備を。」
ゲルトさんが足早にドアに向かう。
「もうっ!」
悔しげに肩を怒らせてテラス席から室内に戻っていくジュディ様に、私も続いた。
「ジュディ様?あの、一体誰が」
私が言い切る前にドアが大きく開いて、近衛が入り、声を張る。
「第一王子、エルバート殿下が御成りです!」
告げられた来訪者の名前があまりに現実離れしていて、私は耳を疑った。
その瞬間、深々とカーテンシーをするジュディ様。
これが侯爵令嬢の瞬発力というものだろうか。
慌てて倣い、ジュディ様の後方でカーテンシーをして息を殺す。
王族に謁見するなんて、デビュタントの時以来だ。
エルバート第一王子殿下。
言わずと知れた直系王族。
継承権第一位。
確か、わたしより1つ年上だったはず。
コツ、コツ、コツ、という靴音が止まる。
「久しぶりだね、ジュディ。」
「第一王子殿下にお目にかかります。」
「そういう堅苦しいのはやめて、顔を上げておくれ。」
一拍の間の後、ジュディ様が背を伸ばす気配がした。
「ああ、やっとジュディに会いに来れた。よく顔を見せて欲しい」
「王子殿下、本日は何か御用件がおありでしょうか」
「君を驚かせたくて、ね。ジュディ、前みたいに名前で呼んでくれていいんだよ?」
「まぁ。畏れ多いですわ、王子殿下。驚きました。これでよろしいですね。それでは」
「サプライズ成功だね。」
この数歩先に、第一王子殿下がいらっしゃる。
カーテンシーをしたまま、極度の緊張に身を硬くしていた私がふと感じた違和感は、噛み合わない会話のせいだけではない。
(この声・・・どこかで・・)
その違和感の正体に気づいた時、冷や汗がどっと噴き出す。
そう遠くない記憶。
あの時、彼と何を話したか。
「ああ、レイリアさん。君も久しぶりだね。顔をあげておくれ」
「・・なんでレイリアのことをご存知ですの」
それまで王子殿下に何の感情も見せなかったジュディ様が剣呑としたけれど、私はそれどころではない。
恐る恐る御顔を拝して、一瞬、意識が遠のいた。
意味ありげに細められた、黒曜の瞳。
今は眩い金の御髪だが、ルチアと名乗っていた時は黒髪だったはず。
「約束、覚えてるよね?私が身元を明かしたら、友達になってくれるんだろう?」
鏡を見ていなくてもわかる。
私は今、人生で一番ひどい顔色をしている。
「名乗るのが遅れてしまったが、挨拶しよう。エルバート ジルシアド クライセン デュエ バルトだ。これで、私達は友達だね?」
ジュディと共通の友人が出来て嬉しいよ、と微笑む王子殿下。
「・・・どういうことなの、レイリア」
どういうことなんでしょうか。ジュディ様。
私にできたのは、軽く睨みつけてくるジュディ様に、涙目でふるふると首を振る事だけだった。
準備されていた昼食に、殿下の差し入れが加わる。
ふわっふわの白いパンにたっぷりの生クリーム、そして挟まれているメロンやブルーベリー。
「ジュディの好きなフルーツサンドイッチにしたんだ。」
「御心遣い、感謝いたします。」
微笑んでそう言って、目の前のフルーツサンドイッチを無視して、マルグリット侯爵家が準備したチキンサンドを手に取るジュディ様。
こういう忖度しない所はジュディ様なのだけれど、さっきから、ジュディ様がやけにおとなしい。
普通の澄ましたご令嬢という感じで、ジュディ様らしさがないと言うか、一線を引いているというか・・
「レイリアさんも、どうぞ」
「・・恐れ入ります」
それにしても、私はなぜ、王子殿下と昼食を囲んでいるんだろう。
非日常というのは、こうも急に訪れるものなのだろうか。
メロン入りのフルーツサンドイッチを手に持つと、それだけで生クリームがパンの間からはみ出そうになるので力加減が難しい。
口元まで持ってきて、躊躇いがちに食むと、口の中がしっとりとした白パンと濃厚な生クリームで満たされた
噛む度にメロンの果汁が溢れ出る。
陶然とするほどの美味しさだ。
「どうかな。気に入った?」
「お、おいひいです!」
「ほら、ジュディ。君の好きな桃のサンドイッチもあるからね。レイリアさんからもジュディに勧めてもらえるかな?」
うんうん頷いて、そっぽを向くジュディ様の袖を軽く引っ張った。
「ジュディ様!ジュディ様!」
「餌付けされてるんじゃないわよ。」
チラリと横目で見やり、小声で嗜めたジュディ様は尚、とうもろこしのフランに手を伸ばす。
後ろから、殿下の側仕えの方が、毒味を終えた食事を並べ始める。
「殿下、お召し上がりください。」
「ああ、ようやくだ。頂こう。」
お毒味が終わり、殿下もとうもろこしのフランを手に取った。
「早くしないと、試合に間に合わないからね。ディフィートの初戦は一緒に観ていこうかな。いいだろう?ジュディ。」
「それはいかがでしょうか。当家の観覧席に殿下がいらしたら、誤解を招きますわ。エンデンの姫君が気にされるやもしれませんし」
まだ婚約者のいない第一王子殿下に、最近エンデンのお姫様との婚約話が持ち上がっているというのは割と有名な話だ。
立太子も間も無くだろうから、エンデンのお姫様で確定じゃないか、というのが大方の予想だ。
「なぜ、エンデンが出てくるの?」
「間も無く婚約される、と風の噂で聞いただけですわ」
「ジュディがいるのに?」
ピタッと動きを止めたジュディ様が顔を上げる。
「ご冗談を」
「冗談?」
「過去にはそんな話もあったかもしれませんが、その話は流れた筈です。」
新情報に私は目を丸くする。
(過去にはって・・いや、ジュディ様は侯爵家だしそんなこともあるだろうけど・・って、え?これって私が聞いていい話・・?)
内心の動揺をなんとかおさめながらも、どうしても聴くことに集中してしまう。
「・・・」
何も言い返さず、凪いだ笑みを返す王子殿下。
ジュディ様が眉を顰める。
「・・流れた、でしょう?」
それには答えずニコッと笑って、殿下はフルーツサンドイッチを手に取った。
「それなら私が一緒に観覧席にいても構わないよね。それに、どうせ観客は観覧席まで見てないよ」
殿下が、唐突にクルッと振り返り私を見た。
「レイリアさん、私も一緒に応援していいかな?」
(えーっと・・・)
眦を釣り上げてこちらを見るジュディ様から、すごい圧を感じる。
「その・・私は」
頷いても地獄。断っても地獄。
「・・・はぃ、もちろんです」
心の中で何度もジュディ様に謝りながら、私は涙目で思った。
(王族に断るなんて・・ムリ)
ゲルトさんが足早にドアに向かう。
「もうっ!」
悔しげに肩を怒らせてテラス席から室内に戻っていくジュディ様に、私も続いた。
「ジュディ様?あの、一体誰が」
私が言い切る前にドアが大きく開いて、近衛が入り、声を張る。
「第一王子、エルバート殿下が御成りです!」
告げられた来訪者の名前があまりに現実離れしていて、私は耳を疑った。
その瞬間、深々とカーテンシーをするジュディ様。
これが侯爵令嬢の瞬発力というものだろうか。
慌てて倣い、ジュディ様の後方でカーテンシーをして息を殺す。
王族に謁見するなんて、デビュタントの時以来だ。
エルバート第一王子殿下。
言わずと知れた直系王族。
継承権第一位。
確か、わたしより1つ年上だったはず。
コツ、コツ、コツ、という靴音が止まる。
「久しぶりだね、ジュディ。」
「第一王子殿下にお目にかかります。」
「そういう堅苦しいのはやめて、顔を上げておくれ。」
一拍の間の後、ジュディ様が背を伸ばす気配がした。
「ああ、やっとジュディに会いに来れた。よく顔を見せて欲しい」
「王子殿下、本日は何か御用件がおありでしょうか」
「君を驚かせたくて、ね。ジュディ、前みたいに名前で呼んでくれていいんだよ?」
「まぁ。畏れ多いですわ、王子殿下。驚きました。これでよろしいですね。それでは」
「サプライズ成功だね。」
この数歩先に、第一王子殿下がいらっしゃる。
カーテンシーをしたまま、極度の緊張に身を硬くしていた私がふと感じた違和感は、噛み合わない会話のせいだけではない。
(この声・・・どこかで・・)
その違和感の正体に気づいた時、冷や汗がどっと噴き出す。
そう遠くない記憶。
あの時、彼と何を話したか。
「ああ、レイリアさん。君も久しぶりだね。顔をあげておくれ」
「・・なんでレイリアのことをご存知ですの」
それまで王子殿下に何の感情も見せなかったジュディ様が剣呑としたけれど、私はそれどころではない。
恐る恐る御顔を拝して、一瞬、意識が遠のいた。
意味ありげに細められた、黒曜の瞳。
今は眩い金の御髪だが、ルチアと名乗っていた時は黒髪だったはず。
「約束、覚えてるよね?私が身元を明かしたら、友達になってくれるんだろう?」
鏡を見ていなくてもわかる。
私は今、人生で一番ひどい顔色をしている。
「名乗るのが遅れてしまったが、挨拶しよう。エルバート ジルシアド クライセン デュエ バルトだ。これで、私達は友達だね?」
ジュディと共通の友人が出来て嬉しいよ、と微笑む王子殿下。
「・・・どういうことなの、レイリア」
どういうことなんでしょうか。ジュディ様。
私にできたのは、軽く睨みつけてくるジュディ様に、涙目でふるふると首を振る事だけだった。
準備されていた昼食に、殿下の差し入れが加わる。
ふわっふわの白いパンにたっぷりの生クリーム、そして挟まれているメロンやブルーベリー。
「ジュディの好きなフルーツサンドイッチにしたんだ。」
「御心遣い、感謝いたします。」
微笑んでそう言って、目の前のフルーツサンドイッチを無視して、マルグリット侯爵家が準備したチキンサンドを手に取るジュディ様。
こういう忖度しない所はジュディ様なのだけれど、さっきから、ジュディ様がやけにおとなしい。
普通の澄ましたご令嬢という感じで、ジュディ様らしさがないと言うか、一線を引いているというか・・
「レイリアさんも、どうぞ」
「・・恐れ入ります」
それにしても、私はなぜ、王子殿下と昼食を囲んでいるんだろう。
非日常というのは、こうも急に訪れるものなのだろうか。
メロン入りのフルーツサンドイッチを手に持つと、それだけで生クリームがパンの間からはみ出そうになるので力加減が難しい。
口元まで持ってきて、躊躇いがちに食むと、口の中がしっとりとした白パンと濃厚な生クリームで満たされた
噛む度にメロンの果汁が溢れ出る。
陶然とするほどの美味しさだ。
「どうかな。気に入った?」
「お、おいひいです!」
「ほら、ジュディ。君の好きな桃のサンドイッチもあるからね。レイリアさんからもジュディに勧めてもらえるかな?」
うんうん頷いて、そっぽを向くジュディ様の袖を軽く引っ張った。
「ジュディ様!ジュディ様!」
「餌付けされてるんじゃないわよ。」
チラリと横目で見やり、小声で嗜めたジュディ様は尚、とうもろこしのフランに手を伸ばす。
後ろから、殿下の側仕えの方が、毒味を終えた食事を並べ始める。
「殿下、お召し上がりください。」
「ああ、ようやくだ。頂こう。」
お毒味が終わり、殿下もとうもろこしのフランを手に取った。
「早くしないと、試合に間に合わないからね。ディフィートの初戦は一緒に観ていこうかな。いいだろう?ジュディ。」
「それはいかがでしょうか。当家の観覧席に殿下がいらしたら、誤解を招きますわ。エンデンの姫君が気にされるやもしれませんし」
まだ婚約者のいない第一王子殿下に、最近エンデンのお姫様との婚約話が持ち上がっているというのは割と有名な話だ。
立太子も間も無くだろうから、エンデンのお姫様で確定じゃないか、というのが大方の予想だ。
「なぜ、エンデンが出てくるの?」
「間も無く婚約される、と風の噂で聞いただけですわ」
「ジュディがいるのに?」
ピタッと動きを止めたジュディ様が顔を上げる。
「ご冗談を」
「冗談?」
「過去にはそんな話もあったかもしれませんが、その話は流れた筈です。」
新情報に私は目を丸くする。
(過去にはって・・いや、ジュディ様は侯爵家だしそんなこともあるだろうけど・・って、え?これって私が聞いていい話・・?)
内心の動揺をなんとかおさめながらも、どうしても聴くことに集中してしまう。
「・・・」
何も言い返さず、凪いだ笑みを返す王子殿下。
ジュディ様が眉を顰める。
「・・流れた、でしょう?」
それには答えずニコッと笑って、殿下はフルーツサンドイッチを手に取った。
「それなら私が一緒に観覧席にいても構わないよね。それに、どうせ観客は観覧席まで見てないよ」
殿下が、唐突にクルッと振り返り私を見た。
「レイリアさん、私も一緒に応援していいかな?」
(えーっと・・・)
眦を釣り上げてこちらを見るジュディ様から、すごい圧を感じる。
「その・・私は」
頷いても地獄。断っても地獄。
「・・・はぃ、もちろんです」
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