大好きな彼の婚約者の座を譲るため、ワガママを言って嫌われようと思います。

「私、アマンド様と愛し合っているの。レイリア、本当にごめんなさい。罪深いことだとわかってる。でも、レイリアは彼を愛していないでしょう?どうかお願い。婚約者の座を私に譲ってほしいの」

親友のメイベルから涙ながらにそう告げられて、私が一番最初に思ったのは、「ああ、やっぱり」。

婚約者のアマンド様とは、ここ1年ほど余所余所しい関係が続いていたから。

2人が想い合っているのなら、お邪魔虫になんてなりたくない。

心が別の人にあるのなら、結婚なんてしたくない。

そんなわけで、穏便に婚約解消してもらうために、我儘になってナチュラルに嫌われようと思います!

でも本当は…



これは、彼の仕事の邪魔にならないように、自分を抑えてきたヒロインが、我儘に振る舞ううちに溺愛されてしまう物語。



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