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アフターストーリー
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「ハァ・・」
ベッドメイキングをする2人のメイドを見ながら、何度目かのため息をつく。
2人とも、私のわざとらしいため息が耳に入っているはずなのに、尚も黙々と作業を進めるので、私はとうとう声をかけた。
「ね、少しお願いがあるんだけど」
ピクリ、と片方のメイドが僅かに身を震わせる。
「ちょっとでいいから、お散歩したいのよ。少しの間だし、外套を着込んでいけば平気だわ。」
メイド達は視線を交わすと、硬い表情のままこちらを向いて深く礼をした。
「お嬢様、ご当主様はご在室をお申し付けでございます」
そんなことは知っている。
気にせず、努めて明るい声を出した。
「押し花にする花を探しに行きたいのよ。マーゴットさんへのお手紙に入れたいの。」
「かしこまりました。どのお花でしょう?取って参ります。」
「直接行って、選びたいのよ。」
「・・・」
思わず、口調が強くなる。
「私とあなたたちの秘密にしてくれたら絶対バレないでしょう?万が一、ジェイド様に気づかれても、あなたたちのことを咎めるなんてことさせないって約束するわ。ほんのちょっとだけ、お庭の様子を見てきたいのよ。ね?」
「お嬢様」と再び言い添えられる。
その響きだけで、私の願いを聞き入れるつもりは毛頭ないことがわかってしまう。
「なんなら、図書室に行くだけでもいいわ。」
「・・読みたい本があればお持ちしますので」
「そうじゃなくて・・」
なおも食い下がろうとするその前に、先手を打たれた。
「お力になれず、大変申し訳ありません。」
深く礼をしたまま、顔を上げない彼女らは、主人に忠実なだけだ。
私も諦めざるを得ない。
「・・・いいえ。困らせてしまってごめんなさいね」
礼をして、続きに取り掛かるメイドを眺めながら、私は再びため息をついた。
この部屋に缶詰にされて、間も無く2週間が経とうとしている。
綺麗に整えられていくシーツを眺めがら、私はこの軟禁生活の契機となった出来事を思い返していた。
2ヶ月ほど前のことだ。
この大陸の西端で魔嵐が発生した。
被害としては小規模で済んだそうだが、その魔嵐がもたらしたものが問題だった。
魔嵐が去った後、その周囲で80年ぶりに魔蝗が確認されたのだ。
魔蝗は、体長50センチから1メートルほどの大きなバッタで、植物だけではなく、動物も、もちろん人も、そこにあるもの全てを食べ尽くす。
魔蝗は魔嵐と共に出現し、1-2ヶ月の間に大群化して深刻な被害をもたらす。
過去には、魔蝗の大群により文字通り消滅した国もあるそうだ。
しかも、魔耐性があり風魔法や火魔法などの精霊由来の魔法はほぼ効かない。
唯一効くのは、闇魔法だけだ。
そんなわけで、強大な闇魔法の使い手のいるこの国に、周辺諸国から魔蝗駆除の正式依頼が届いた。
ジェイド様が発つ頃には、すでに魔蝗は爆発的に増えていて、空を真っ黒に染め上げるほどだと聞いていた。
ひと月で戻る、とジェイド様は言い残していたけれど、ひと月で1匹残らず駆除するには無理がある。
私も含めて、この家の誰もがそう思っていたから、それから3週間で帰宅されると報告を受けた時には、何か怪我でもしたのかと肝を冷やしたが、ジェイド様は魔蝗を殲滅し、早くに帰ってきただけだった。
その日、夜遅く、急ぎ玄関まで出迎えに行くと、彼は嬉しそうに目を細めた。
怪我もなさそうでホッとする。
「お帰りなさいませ」
「ただいま。」
一緒に暮らし始めてから、こんなに長い間離れたことはなかったせいで、なんだか照れてしまって、家令に外套を渡す彼を真っ直ぐに見れない。
「薬はちゃんと欠かさず飲んでた?」
「ええ」
そう私が答えているのに、ジェイド様は家令が頷くまで目を離さない。
急に身を屈めて、ジェイド様の顔が近づいたかと思うと、その赤い瞳にじっと見つめられた。
彼の瞳に、ポカンとした間抜けな顔が映る。
「よし」と彼は呟くと私の頭を撫でた。
「体調も良さそうだね。先に部屋に戻っておいで。」
その言葉でハッとする。
そうだった。
照れてる場合じゃなかった。今夜はー
「ロゼッタ、会いたかった・・」
湯浴みを終えたジェイド様は、部屋に入るなり私を抱きしめた。
チュッ、チュッ、と髪に口付けるジェイド様をやんわりと手で押し返しながら、私は努めて自然な笑顔で提案した。
「ジェイド様、長旅の後でお疲れでしょう?今日はお部屋でゆっくりなさったら?」
「ロゼッタを楽しみに帰ってきたのに、ご褒美を取り上げるつもりなの?」
「意地悪だね」と、上機嫌に呟く彼がここで引くとは思えないが、かと言ってこのまま流されるわけにもいかない。
何か気を逸らさなければ。
「そうだわ!ジェイド様、私、魔蝗駆除のお話を聴きたいわ」
「やだよ・・」
構わず尋ねる。
「魔蝗って鮮やかな黄色だと聞きました。本当にそう?」
優しく唇を吸われた。
「・・節足動物のことなんてどうでもいいよ。」
口付けが途切れなくなり、息が乱れる。
彼の手つきが怪しくなってきて、私は益々焦った。
「・・私の、部屋だと・・・魔力回復に・・ならないしお疲れが取れないでしょう?たくさん・・魔力を使っ・・・・から・・今日1日はゆっくり自分のお部屋で・・」
口付けに邪魔されながらも説得を続けるが、完全にその気になっている彼にはもう何を言っても無駄だった。
彼の手がそろそろとネグリジェの裾を上げ始めたのに気づき、手を握って止めると、彼は私の拒絶がお遊びでないことにようやく気付いたようだ。
焦れたように細める瞳にはすでに熱が灯っていて、ルビー色は更に赤く、煌めいていた。
「なんでだめなの?今日はダメな日じゃないでしょう?」
「ジェイド様」
「僕はただロゼッタを愛したいだけなのに。・・それとも、まさか体調が悪いの?」
「それはないです」
私の体調の変化を最も恐れている彼に余計な心配をかけさせたくなくて、即座に否定したのがいけなかった。
彼の声が一段低くなる。
「体調が悪いわけじゃないなら・・どんな理由で?」
ああ、私の馬鹿・・
少し風邪をひいている位言えばよかった。
「ロゼッタ」
彼の硬い声に失敗を悟り、仕方なく私は一歩離れた。
「・・ジェイド様、お願いがあります」
「なに?」
彼が警戒して眉間に皺を寄せる。
「少しの間、夜の方はお休みさせてください」
「・・・理由は?」
キリキリと睨みつけるようなその赤い瞳に、さまざまな感情が浮かんでは消える。
不安、疑心、怯え、そして恐れ。
きっと、彼の想像はあらぬ方向に行ってしまっているに違いない。
このまま理由を伝えずに、納得してもらおうと思っていたのに、それを見て心が揺れる。
ある程度自分の中で確信できてからと思っていたのだ。
憶測で言って、徒に、彼の胸の内を掻き回したくない。
・・どうすべきか考えている間の沈黙を、彼がどう受け取ったのか。
彼の目つきがどんどん鋭くなっていく。
私は観念して口を開いた。
「まだ、あまり・・言いたくなかったんですが」
彼は黙って私に続きを促す。
「もしかしたら私の思い違いかもしれないし。だから、話半分で聞いて欲しいんですけれど」
彼がどんな反応をするのか、予測がつかない。
だから私も、覚悟を決める必要があった。
重苦しい空気の中、すぅ、と胸に息を吸い込み、ひと息に言い切る。
「妊娠、したかもしれません」
ベッドメイキングをする2人のメイドを見ながら、何度目かのため息をつく。
2人とも、私のわざとらしいため息が耳に入っているはずなのに、尚も黙々と作業を進めるので、私はとうとう声をかけた。
「ね、少しお願いがあるんだけど」
ピクリ、と片方のメイドが僅かに身を震わせる。
「ちょっとでいいから、お散歩したいのよ。少しの間だし、外套を着込んでいけば平気だわ。」
メイド達は視線を交わすと、硬い表情のままこちらを向いて深く礼をした。
「お嬢様、ご当主様はご在室をお申し付けでございます」
そんなことは知っている。
気にせず、努めて明るい声を出した。
「押し花にする花を探しに行きたいのよ。マーゴットさんへのお手紙に入れたいの。」
「かしこまりました。どのお花でしょう?取って参ります。」
「直接行って、選びたいのよ。」
「・・・」
思わず、口調が強くなる。
「私とあなたたちの秘密にしてくれたら絶対バレないでしょう?万が一、ジェイド様に気づかれても、あなたたちのことを咎めるなんてことさせないって約束するわ。ほんのちょっとだけ、お庭の様子を見てきたいのよ。ね?」
「お嬢様」と再び言い添えられる。
その響きだけで、私の願いを聞き入れるつもりは毛頭ないことがわかってしまう。
「なんなら、図書室に行くだけでもいいわ。」
「・・読みたい本があればお持ちしますので」
「そうじゃなくて・・」
なおも食い下がろうとするその前に、先手を打たれた。
「お力になれず、大変申し訳ありません。」
深く礼をしたまま、顔を上げない彼女らは、主人に忠実なだけだ。
私も諦めざるを得ない。
「・・・いいえ。困らせてしまってごめんなさいね」
礼をして、続きに取り掛かるメイドを眺めながら、私は再びため息をついた。
この部屋に缶詰にされて、間も無く2週間が経とうとしている。
綺麗に整えられていくシーツを眺めがら、私はこの軟禁生活の契機となった出来事を思い返していた。
2ヶ月ほど前のことだ。
この大陸の西端で魔嵐が発生した。
被害としては小規模で済んだそうだが、その魔嵐がもたらしたものが問題だった。
魔嵐が去った後、その周囲で80年ぶりに魔蝗が確認されたのだ。
魔蝗は、体長50センチから1メートルほどの大きなバッタで、植物だけではなく、動物も、もちろん人も、そこにあるもの全てを食べ尽くす。
魔蝗は魔嵐と共に出現し、1-2ヶ月の間に大群化して深刻な被害をもたらす。
過去には、魔蝗の大群により文字通り消滅した国もあるそうだ。
しかも、魔耐性があり風魔法や火魔法などの精霊由来の魔法はほぼ効かない。
唯一効くのは、闇魔法だけだ。
そんなわけで、強大な闇魔法の使い手のいるこの国に、周辺諸国から魔蝗駆除の正式依頼が届いた。
ジェイド様が発つ頃には、すでに魔蝗は爆発的に増えていて、空を真っ黒に染め上げるほどだと聞いていた。
ひと月で戻る、とジェイド様は言い残していたけれど、ひと月で1匹残らず駆除するには無理がある。
私も含めて、この家の誰もがそう思っていたから、それから3週間で帰宅されると報告を受けた時には、何か怪我でもしたのかと肝を冷やしたが、ジェイド様は魔蝗を殲滅し、早くに帰ってきただけだった。
その日、夜遅く、急ぎ玄関まで出迎えに行くと、彼は嬉しそうに目を細めた。
怪我もなさそうでホッとする。
「お帰りなさいませ」
「ただいま。」
一緒に暮らし始めてから、こんなに長い間離れたことはなかったせいで、なんだか照れてしまって、家令に外套を渡す彼を真っ直ぐに見れない。
「薬はちゃんと欠かさず飲んでた?」
「ええ」
そう私が答えているのに、ジェイド様は家令が頷くまで目を離さない。
急に身を屈めて、ジェイド様の顔が近づいたかと思うと、その赤い瞳にじっと見つめられた。
彼の瞳に、ポカンとした間抜けな顔が映る。
「よし」と彼は呟くと私の頭を撫でた。
「体調も良さそうだね。先に部屋に戻っておいで。」
その言葉でハッとする。
そうだった。
照れてる場合じゃなかった。今夜はー
「ロゼッタ、会いたかった・・」
湯浴みを終えたジェイド様は、部屋に入るなり私を抱きしめた。
チュッ、チュッ、と髪に口付けるジェイド様をやんわりと手で押し返しながら、私は努めて自然な笑顔で提案した。
「ジェイド様、長旅の後でお疲れでしょう?今日はお部屋でゆっくりなさったら?」
「ロゼッタを楽しみに帰ってきたのに、ご褒美を取り上げるつもりなの?」
「意地悪だね」と、上機嫌に呟く彼がここで引くとは思えないが、かと言ってこのまま流されるわけにもいかない。
何か気を逸らさなければ。
「そうだわ!ジェイド様、私、魔蝗駆除のお話を聴きたいわ」
「やだよ・・」
構わず尋ねる。
「魔蝗って鮮やかな黄色だと聞きました。本当にそう?」
優しく唇を吸われた。
「・・節足動物のことなんてどうでもいいよ。」
口付けが途切れなくなり、息が乱れる。
彼の手つきが怪しくなってきて、私は益々焦った。
「・・私の、部屋だと・・・魔力回復に・・ならないしお疲れが取れないでしょう?たくさん・・魔力を使っ・・・・から・・今日1日はゆっくり自分のお部屋で・・」
口付けに邪魔されながらも説得を続けるが、完全にその気になっている彼にはもう何を言っても無駄だった。
彼の手がそろそろとネグリジェの裾を上げ始めたのに気づき、手を握って止めると、彼は私の拒絶がお遊びでないことにようやく気付いたようだ。
焦れたように細める瞳にはすでに熱が灯っていて、ルビー色は更に赤く、煌めいていた。
「なんでだめなの?今日はダメな日じゃないでしょう?」
「ジェイド様」
「僕はただロゼッタを愛したいだけなのに。・・それとも、まさか体調が悪いの?」
「それはないです」
私の体調の変化を最も恐れている彼に余計な心配をかけさせたくなくて、即座に否定したのがいけなかった。
彼の声が一段低くなる。
「体調が悪いわけじゃないなら・・どんな理由で?」
ああ、私の馬鹿・・
少し風邪をひいている位言えばよかった。
「ロゼッタ」
彼の硬い声に失敗を悟り、仕方なく私は一歩離れた。
「・・ジェイド様、お願いがあります」
「なに?」
彼が警戒して眉間に皺を寄せる。
「少しの間、夜の方はお休みさせてください」
「・・・理由は?」
キリキリと睨みつけるようなその赤い瞳に、さまざまな感情が浮かんでは消える。
不安、疑心、怯え、そして恐れ。
きっと、彼の想像はあらぬ方向に行ってしまっているに違いない。
このまま理由を伝えずに、納得してもらおうと思っていたのに、それを見て心が揺れる。
ある程度自分の中で確信できてからと思っていたのだ。
憶測で言って、徒に、彼の胸の内を掻き回したくない。
・・どうすべきか考えている間の沈黙を、彼がどう受け取ったのか。
彼の目つきがどんどん鋭くなっていく。
私は観念して口を開いた。
「まだ、あまり・・言いたくなかったんですが」
彼は黙って私に続きを促す。
「もしかしたら私の思い違いかもしれないし。だから、話半分で聞いて欲しいんですけれど」
彼がどんな反応をするのか、予測がつかない。
だから私も、覚悟を決める必要があった。
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