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夜のオフィスに迸る想い
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噂で『ほとんど帰っていない』と聞いたことのある、郡司さんの高級マンション。
大きな窓から都会の夜景が望める寝室に、仄かな月明かりが射し込んでくる。
広いベッドに寄り添って横たわる私と郡司さんを、一条の光が照らし出す。
お互い呼吸を整えている間に、郡司さんは眠ってしまったようだ。
それに気付いてから、どのくらいの時間が経っただろう。
私は顔を上げて、すぐ頭上の郡司さんの顔を見つめた。
驚くほど綺麗な寝顔は、あどけなくて少年のよう。
私が郡司さんの腕の中で、こんな無防備な姿を見ているなんて、まだ信じられない。
気恥ずかしさに駆られて、私は俯いた。
額を郡司さんの肩口にぶつけ、少しだけ身体を丸くする。
あの後――。
郡司さんの家に入ってすぐ、お互い身体に燻っていた熱を放出させるみたいに、ほとんどなし崩しにキスを繰り返した。
ファスナーを下ろすだけのワンピースは簡単に脱がされてしまい、転がるように寝室に入った後は、もうなにも考える余裕もなかった。
ただ、迸る衝動に任せて、夢中になって身体を重ねてしまい、郡司さんとの初めては、荒波に揉まれるようだった。
身体に浮いた汗はすっかり引いて、布団から出ている肩口がちょっとひんやりする。
それでも、郡司さんの腕に囲い込まれている身体はポカポカしている。
彼の体温が伝わるからじゃなく、身体の奥の方に、さっきまでの熱が燃え尽きることなく燻っているから……そんな気がする。
郡司さんの腕をそっとどかして、私は上体を起こした。
私の横で穏やかに眠る彼を見つめるだけで、胸がきゅんと疼く。
無意識にそこに手を当てながら、郡司さんを起こさないように、そっと彼の前髪をどけてみる。
その途端、私の胸に淡く温かい想いが広がった。
彼を見下ろす自分の顔が綻んでいるのを自覚して、私は唇をきゅっと噛みしめた。
別れようと告げたとは言え、忍がまだ連絡してくる中途半端な状態にあることに変わりはない。
それなのに、私は郡司さんを受け入れてしまった。
私は彼に抱かれながら、心の片隅で、チクチクとなにかが痛むのを感じていた。
だけど今、衝動のまま郡司さんと一つになったことを、後悔していない自分がいる。
いや……こんなに温かい想いに溢れるのは、私が素直に嬉しいと思っているせいだ。
今私の胸に広がる心地よくくすぐったい熱。
それは、きっと――。
私はゴクッと唾を飲み、意を決した。
ベッドを軋ませないように、身動きを小さくしてベッドから降りる。
服を探して床に手を這わせると、手に触れたのは郡司さんの白いワイシャツだった。
一瞬躊躇して背後を振り返る。
郡司さんは、相変わらず穏やかな寝息を立てて眠っている。
いわゆる『彼シャツ』はちょっと恥ずかしいけれど、少しの間羽織らせてもらうだけ。
自分にそう言い訳して、私は郡司さんのシャツに袖を通した。
郡司さんの匂いがするシャツは、私には袖も裾も丈が長くて、包み込まれているような感覚に陥る。
急速に胸がドキドキと騒ぎ出し、私は焦ってバッグを手に取り、寝室の向こうのリビングルームに飛び出した。
ドアを背で押し閉め、一度自分を落ち着かせようとして大きく胸を上下させて深呼吸した。
バッグからスマホを取り出し、月明かりが射し込む窓辺に歩いていく。
窓の外に、濃い闇に覆われた都会の夜景を眺めながら、思い切ってスマホを操作した。
画面には、何件も電話やメールの着信履歴が残っていた。
もちろん、全部忍からだ。
現在時刻は午前一時半。
最後の着信履歴は、三十分前の電話。
それを確認して、私は足の爪先に視線を落とした。
忍は返信がないまま東京に来て、私のマンションで待っていたようだ。
合鍵を渡していないから、きっとエントランスで。
私が帰っていないか居留守を使っているかもわからないまま、ずっと……。
無視し続けてしまった罪悪感に襲われ、私は反射的に忍の番号に電話をかけた。
呼び出し音が必要ないほどすぐに、『愛美っ……!?』と応答が返ってくる。
かかってくるのを待っていた。
そんな勢いの忍の声を聞いて、私の胸がズキッと痛んだ。
「……ごめんね。連絡しなくて」
ボソッと小さな声でそう告げる私を、彼は急いたように遮る。
『愛美、お前今、どこにいるんだ?』
そう問われて、私は返事に詰まって口を噤んだ。
『俺、今お前のマンションの近くの公園にいるんだ。場所教えてくれたら、そっちに行くから』
「っ、ダメ!」
姿が見えないのに、公園にいるという忍が今どんな行動を取ろうとしているか、手に取るようにわかる気がする。
微かに滑車のような物が軋む音。
きっとブランコに座っていて、今まさに、話しながら立ち上がったのだろう。
『愛美?』
怪訝そうに呼びかける忍の声を聞いて、私は一度ゴクッと喉を鳴らした。
「お願い、忍。もう来ないで。私、別れようって言ったよね」
スマホを持つ手に無意識に力がこもる。
カタカタと震えるのを感じながら、目を伏せ唇を噛みしめた。
電話の向こうの忍から、一瞬息をのむような気配を感じた。
彼は答える言葉を探しているのか、無言でいる。
「今……私のこと好きだって言ってくれた先輩の部屋にいるの」
思い切って掠れた声でそう告げると、忍が大きく息を吸ったような息遣いが聞こえてきた。
『愛美、お前……』
「私も忍のこと、強く詰っちゃいけないのかもしれない。寂しかったからって、近くで私を想ってくれる先輩に、揺れた。踏み込まれても力いっぱい抗えなくなって、いつの間にか心も惹かれてた。……堕ちてた」
心の底から絞り出すように告げる間、忍はずっと黙っていた。
口を閉ざして沈黙になるのが怖くて、私は目線を上げながら次の言葉を探した。
そして。
「っ……」
突然後ろから抱きしめられて、思わず息をのんだ。
一瞬呼吸の仕方を忘れたようにヒクッと喉を鳴らして、そっと肩越しに振り返る。
「ぐん……じさ」
窓の外を見ていた私は、彼が起きて出てきたことも、背後まで近付いてきていたことも、全然気付かなかった。
無意識の呼びかけは、手にしたスマホから、電話の向こうの忍にも伝わってしまったようだ。
『郡司……? 愛美、それってこの間の?』
私に顔を寄せている郡司さんにも、少し強張った忍の声は聞こえたようだ。
郡司さんは小さな吐息で私の耳をくすぐる。
その甘い刺激にビクッと身を竦ませる私から、彼はそっとスマホを取り上げた。
「あっ……!」
「こんばんは、神尾さん」
思わず声をあげて振り仰ぐ私の視線の先で、郡司さんの唇がそういう形に動いた。
大きな窓から都会の夜景が望める寝室に、仄かな月明かりが射し込んでくる。
広いベッドに寄り添って横たわる私と郡司さんを、一条の光が照らし出す。
お互い呼吸を整えている間に、郡司さんは眠ってしまったようだ。
それに気付いてから、どのくらいの時間が経っただろう。
私は顔を上げて、すぐ頭上の郡司さんの顔を見つめた。
驚くほど綺麗な寝顔は、あどけなくて少年のよう。
私が郡司さんの腕の中で、こんな無防備な姿を見ているなんて、まだ信じられない。
気恥ずかしさに駆られて、私は俯いた。
額を郡司さんの肩口にぶつけ、少しだけ身体を丸くする。
あの後――。
郡司さんの家に入ってすぐ、お互い身体に燻っていた熱を放出させるみたいに、ほとんどなし崩しにキスを繰り返した。
ファスナーを下ろすだけのワンピースは簡単に脱がされてしまい、転がるように寝室に入った後は、もうなにも考える余裕もなかった。
ただ、迸る衝動に任せて、夢中になって身体を重ねてしまい、郡司さんとの初めては、荒波に揉まれるようだった。
身体に浮いた汗はすっかり引いて、布団から出ている肩口がちょっとひんやりする。
それでも、郡司さんの腕に囲い込まれている身体はポカポカしている。
彼の体温が伝わるからじゃなく、身体の奥の方に、さっきまでの熱が燃え尽きることなく燻っているから……そんな気がする。
郡司さんの腕をそっとどかして、私は上体を起こした。
私の横で穏やかに眠る彼を見つめるだけで、胸がきゅんと疼く。
無意識にそこに手を当てながら、郡司さんを起こさないように、そっと彼の前髪をどけてみる。
その途端、私の胸に淡く温かい想いが広がった。
彼を見下ろす自分の顔が綻んでいるのを自覚して、私は唇をきゅっと噛みしめた。
別れようと告げたとは言え、忍がまだ連絡してくる中途半端な状態にあることに変わりはない。
それなのに、私は郡司さんを受け入れてしまった。
私は彼に抱かれながら、心の片隅で、チクチクとなにかが痛むのを感じていた。
だけど今、衝動のまま郡司さんと一つになったことを、後悔していない自分がいる。
いや……こんなに温かい想いに溢れるのは、私が素直に嬉しいと思っているせいだ。
今私の胸に広がる心地よくくすぐったい熱。
それは、きっと――。
私はゴクッと唾を飲み、意を決した。
ベッドを軋ませないように、身動きを小さくしてベッドから降りる。
服を探して床に手を這わせると、手に触れたのは郡司さんの白いワイシャツだった。
一瞬躊躇して背後を振り返る。
郡司さんは、相変わらず穏やかな寝息を立てて眠っている。
いわゆる『彼シャツ』はちょっと恥ずかしいけれど、少しの間羽織らせてもらうだけ。
自分にそう言い訳して、私は郡司さんのシャツに袖を通した。
郡司さんの匂いがするシャツは、私には袖も裾も丈が長くて、包み込まれているような感覚に陥る。
急速に胸がドキドキと騒ぎ出し、私は焦ってバッグを手に取り、寝室の向こうのリビングルームに飛び出した。
ドアを背で押し閉め、一度自分を落ち着かせようとして大きく胸を上下させて深呼吸した。
バッグからスマホを取り出し、月明かりが射し込む窓辺に歩いていく。
窓の外に、濃い闇に覆われた都会の夜景を眺めながら、思い切ってスマホを操作した。
画面には、何件も電話やメールの着信履歴が残っていた。
もちろん、全部忍からだ。
現在時刻は午前一時半。
最後の着信履歴は、三十分前の電話。
それを確認して、私は足の爪先に視線を落とした。
忍は返信がないまま東京に来て、私のマンションで待っていたようだ。
合鍵を渡していないから、きっとエントランスで。
私が帰っていないか居留守を使っているかもわからないまま、ずっと……。
無視し続けてしまった罪悪感に襲われ、私は反射的に忍の番号に電話をかけた。
呼び出し音が必要ないほどすぐに、『愛美っ……!?』と応答が返ってくる。
かかってくるのを待っていた。
そんな勢いの忍の声を聞いて、私の胸がズキッと痛んだ。
「……ごめんね。連絡しなくて」
ボソッと小さな声でそう告げる私を、彼は急いたように遮る。
『愛美、お前今、どこにいるんだ?』
そう問われて、私は返事に詰まって口を噤んだ。
『俺、今お前のマンションの近くの公園にいるんだ。場所教えてくれたら、そっちに行くから』
「っ、ダメ!」
姿が見えないのに、公園にいるという忍が今どんな行動を取ろうとしているか、手に取るようにわかる気がする。
微かに滑車のような物が軋む音。
きっとブランコに座っていて、今まさに、話しながら立ち上がったのだろう。
『愛美?』
怪訝そうに呼びかける忍の声を聞いて、私は一度ゴクッと喉を鳴らした。
「お願い、忍。もう来ないで。私、別れようって言ったよね」
スマホを持つ手に無意識に力がこもる。
カタカタと震えるのを感じながら、目を伏せ唇を噛みしめた。
電話の向こうの忍から、一瞬息をのむような気配を感じた。
彼は答える言葉を探しているのか、無言でいる。
「今……私のこと好きだって言ってくれた先輩の部屋にいるの」
思い切って掠れた声でそう告げると、忍が大きく息を吸ったような息遣いが聞こえてきた。
『愛美、お前……』
「私も忍のこと、強く詰っちゃいけないのかもしれない。寂しかったからって、近くで私を想ってくれる先輩に、揺れた。踏み込まれても力いっぱい抗えなくなって、いつの間にか心も惹かれてた。……堕ちてた」
心の底から絞り出すように告げる間、忍はずっと黙っていた。
口を閉ざして沈黙になるのが怖くて、私は目線を上げながら次の言葉を探した。
そして。
「っ……」
突然後ろから抱きしめられて、思わず息をのんだ。
一瞬呼吸の仕方を忘れたようにヒクッと喉を鳴らして、そっと肩越しに振り返る。
「ぐん……じさ」
窓の外を見ていた私は、彼が起きて出てきたことも、背後まで近付いてきていたことも、全然気付かなかった。
無意識の呼びかけは、手にしたスマホから、電話の向こうの忍にも伝わってしまったようだ。
『郡司……? 愛美、それってこの間の?』
私に顔を寄せている郡司さんにも、少し強張った忍の声は聞こえたようだ。
郡司さんは小さな吐息で私の耳をくすぐる。
その甘い刺激にビクッと身を竦ませる私から、彼はそっとスマホを取り上げた。
「あっ……!」
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