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快感整体治療飯店

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「あー、いてててて……」

 パソコンに向かいながら、腰をとんとん叩く。

 ここ一週間、いやここ数年腰痛がひどい。
 このところ、余計にひどくなったのだ。

 あー…うー…、と痛みに唸っていると、後輩の島崎が声をかけてきた。

「幸坂さん、つらそうですね…!」

「つらいなんてもんじゃないよ…南の島にでも行ってのんびりしたい…いや、温泉に…」

「そうすか…それじゃ…あ、いや…どうしよっかなー」

 何かもったいぶっている島崎に幸坂はピンと来た。
 そういえば、この後輩も半年前まで腰痛にうんうん言っていたのだ。それが最近じゃ頗る軽快そうで、痛みなんて忘れたようだ。

「島崎~!!」

「はいはい!教えますって!!」

 その日の午後、幸坂は早引けして島崎に教えられた店に行った。

 その店は一見ただの中華料理店だった。昼も過ぎたのに、七、八あるテーブルの半分は埋まっている。

 Tシャツ、ハーフパンツの上に、エプロンをかけた少年のウエイターがやって来た。

「いらっしゃいませ。お一人ですか?お好きなお席へ…」

「いや、食事は済んでいるんだ。実は腰痛がひどくて…」  

 少年はああ、と納得した様子で、店の奥へ案内してくれた。

 ドアを開けた場所に、施術室があった。中央に高さのある寝台が置かれた白を基調にした部屋だ。

 そこに、白く長い髭を生やした、白衣を着た老人がいた。

「お爺ちゃん、患者さん」

 一言だけ言い置いて、少年はそそくさと店の方に戻った。

「そこに寝る」

 幸坂は老人に言われた通り寝台にうつ伏せに寝た。

「あの…腰が…」

「ウンウン、黙る。今、診る」

 そこから、施術が始まった。揺さぶられたり、押されたり、それは幸坂が今まで受けてきたマッサージと特に代わり映えのないものに感じられた。

 三十分の施術が終わった後も、それほど効果を実感できなかった。

 こんなものかとがっかりしていると、老人が言った。

「仕上げ、階段上がる。二階ね。二階」

「仕上げ??」

「二階行く。二階!」

 施術室から出て、見つけた階段を上って二階に上がると、一つドアがあった。

 足音を聞きつけたのか、そのドアが開いて、先程のウエイターの少年が中から手招きした。

「こっちです」

「はあ」

 部屋に入ると、大きなベッドが部屋をふさいでいた。

「ええ?」

「服を脱いで下さい。ちょっと驚くとは思いますが、ちゃんと効きますので」

 そう、言いながら、少年は自分も服を無造作に脱ぎ捨てて、下着も下ろしてべっどの脇に置いてあるかごの中に放った。

 幸坂もそれにならう。オイルマッサージでもするのだろうか。だが、少年まで脱ぐ必要が?

「ベッドに上がって下さい」

「ああ…」

 言われた通りにベッドに上がる。すると、少年も共にベッドに上がり、体を近づけてきて、キスをしてきた。

「ん…あの…」

「これは施術とは関係ないのですが…」

 その手は幸坂の股間に伸びてきて、ペニスを握りするすると扱いている。

「うはぁ…あう!」

「こうしないと施術に進めませんので…」

「は、はあ…」

 何のご褒美だろうか。少年は近くでよく見ると、端正な顔立ちをしている。目はぱっちりと大きく、唇はふっくらしてとても色っぽい。

 幸坂のものが充分に硬く大きくなると、少年は四つん這いになり、尻を幸坂に向けた。

「挿れて…挿れて、うんと突いてください…」

 少年のアナルはピンク色で瑞々しく、ひくひくと幸坂のものを誘っているようだ。

 幸坂はたまらなくなって、少年の細い腰をつかみ、アナルに挿入すると、腰を前後にピストンし始めた。

 初めてのアナルセックスだったが、吸い込まれるようで、挿入は容易だった。

「ウウ~~……ッッ!」

「ん…っ♡ん…っ♡ん…っ♡あなたは上手です…♡その調子…」

 バックでたっぷり楽しむと、少年は体位を変更した。

 仰向けになり、膝を抱え脚を開いて幸坂を誘う。

「来て…♡挿れて…そう、膝をついて、手を僕の両脇について…あ…っ♡あぁん♡突いてぇ…いっぱい…♡」

「あぁぁ…っ!くっ…」

 幸坂は猛烈に腰をピストンした。先程から不思議なことに、腰は痛くないのだ。セックスの快感がそれを上回っているせいだろうか。

 少年のアナルは、入り口が締め付け、中はもちもちと幸坂のものに絡みつくようであまりに気持ちよく、突くたびに上がる喘ぎは、切なげで愛らしく、幸坂の劣情をいっそうかきたてる。

「あぁん♡あ…っ♡そのまま…あん♡イキそ…っ♡」

「ウウ~~~~ッッ!」

「あぁ…♡あん♡あん♡ん…んん…♡」

 少年のペニスの先端から、精液がトロリ…とこぼれた。甘イキというやつだろうか。そのペニスは萎えない。

「んん…♡」

 ピクピクと肩を震わせる様は、かわいく、いやらしい。

「はあ…はあ…あなたは、腰を折り曲げて…僕を抱きしめるみたいに…そのまま…突いて…」

「ああ…はぁ…っ!」

「あぁ…あぁ…♡あなたは上手です…あん…♡」

「イキそうだよ…!」

「イッて…♡イッていいですよ…♡あぁん♡」

「ウウ~~ッッ!!」

 幸坂は力を振り絞り、少年のアナルをえぐり続け、中でドクッ、ドクッ、と射精した。

「ああっ!気持ちいい……っ!」

「ン……ッ♡はう……」

 激しくセックスしたのに、幸坂は疲労感どころか、力がみなぎっているのを感じた。

 少年は幸坂の下で、はあ、はあ…と、乱れた呼吸を整えるのに口をぱくぱくさせている。

「ああ…はあ…腰痛は…どうですか…?」

「ああ!なんだろう!すっかり軽いよ…!痛みの芯がスルッと抜けたみたい」

「よかったです…ンン…♡」

 事後の艶めいた少年の姿に、幸坂はまたむらむらしてきたが、施術はこれで終わりらしい。

 代金二万五千円を支払い、幸坂は帰途についた。本当に全く痛みがない。

 なるほど、島崎のやつめ。教えるのを渋ったのは、そういうことかと幸坂は得心がいった。

 あの、きれいな顔立ちの少年による気持ちのいい施術をあまり広めたくないのだ。

 それから、幸坂の腰痛はすっかりよくなった。

 だが、またあの店に患者として行きたくて、無理な仕事に精を出す日々を送っている。
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