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42 雑談に興じる少年たち!
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「それで、その後四回もしたの?スゲー元気だな…」
レイジュが、たっぷり肉の挟まれたタパスチーを食べながら、呆れたように言った。
俺が足枷をつけられてるから、俺のベッドの周りにリクとレイジュと、あとなぜか知らない少年たちが何人か来て、料理番に作ってもらったご馳走をぱくつきながら駄弁っているのである。
「だって!魔法薬を使われたんだよ!あれ、すげえ強力だから…」
「わかってる、わかってる。オレも使われたこといっぱいあるもん。そうじゃなくて、シノ様が元気だって話」
「あ、そう…そうだよね…」
確かに、絶倫である。
リクはぽーっとなっている。そんなに…?すごい…と、呟いて胸を抑えてため息をつく。
少年たちの一人が、話しかけてきた。
「ねえ、元の世界にはそういう薬ないの~?」
「ないよ!赤マムシドリンクとか、そういう精力剤的なものはあるけど…いや、違法な麻薬でそんなんあるのかな…とにかくあんなのはない…」
「え~?つまんない」
「でも、なんかこっちにないエッチなものはないの?」
どうして、そういう話ばかりなんだ…。
「…ある。すげーのがある!」
「何~?どんなもの~?」
「あのーあれ…エッチしてるところを撮影して、後で見たり出来るし…」
「さつえい?」
「撮影っていうのは……とにかく、エッチなところを後から何回でも見られるの。なんて言うんだろう…エッチな絵が動く…いや…うーん…」
「見世物小屋にあるエロ影絵みたいなやつ?」
ヨノイと行った見世物小屋にもそんなのがあったな…。オルゴールみたいに手回しすると、二体の人形の腰がへこへこ動くやつ…。
「そ…それのもっとすごいやつかな…」
「ふーん。ほかには?」
考えてみたら、この世界に来て初めてそういうことをした俺に、そんないろいろな性知識ない。
「すごいもの…電動…いや動かさなくても勝手に動くちんこのおもちゃが…」
「何のためにそんなものが…」
そうだった…。この世界では性欲は二人以上で発散するのがよしとされるのだ。そういうの紹介しても意味ない。
「すまん。そんな面白いものはない…」
「ふーん。元の世界に恋人いた?」
「いない…」
「そーなんだ~。じゃあ、別に帰らなくてもいいね。シノ様のところにいれば、ご飯も食べられるし、雨風をしのげる暖かいベッドで寝られるし」
「で、でも、そんなの一時だけだろ…君たちだって、年齢を重ねれば…ほかに売られたりするんじゃ…」
金持ちが人を売り買いするのはふつうのことだとレイジュが言った。成長してしまえば、もっと年齢が高い美青年が好みの金持ちに売り渡してしまうんじゃないのか。
「おれ、シノ様のとこでずーっと一緒に働くもん。相手にはされなくなるかもしれないけど…。だから、勉強してるし!」
「わかんないよ~。ハヤセはまだ、たまにシノ様に抱かれてるみたい」
「ハヤセはいいなあ」
シノはいくつも会社を経営して、工場もたくさん持っているらしい。ここを”卒業”した少年たちは、そこで働くようになるらしい。手厚いことだ。
「俺はとにかく、元の世界には…帰り…たい…家族も…いるし…」
俺には、父、母、姉、それから祖母もいた。幼馴染もいとこも友人も。けれど、なんとなく言い淀んだ。
「その前に、ここを出て、会いたい人もいるし…」
「フーン」
「でも、そんなものつけられてちゃね~…」
足枷か。これはもう、根気強くシノを説得するしかない。
繋がれている鎖は結構長く、ぎりぎり手洗いまでは行ける長さになっている。食事は運んでもらえるし、風呂に行けないことを除けば、不便はないと言っていいのだろう。
だけど、精神的な圧迫感がすごい。重い金属の足枷は擦れて、小さな痛みも時々伝えてくる。
それ以外は、のんびりとした朝餉だった。
レイジュが、たっぷり肉の挟まれたタパスチーを食べながら、呆れたように言った。
俺が足枷をつけられてるから、俺のベッドの周りにリクとレイジュと、あとなぜか知らない少年たちが何人か来て、料理番に作ってもらったご馳走をぱくつきながら駄弁っているのである。
「だって!魔法薬を使われたんだよ!あれ、すげえ強力だから…」
「わかってる、わかってる。オレも使われたこといっぱいあるもん。そうじゃなくて、シノ様が元気だって話」
「あ、そう…そうだよね…」
確かに、絶倫である。
リクはぽーっとなっている。そんなに…?すごい…と、呟いて胸を抑えてため息をつく。
少年たちの一人が、話しかけてきた。
「ねえ、元の世界にはそういう薬ないの~?」
「ないよ!赤マムシドリンクとか、そういう精力剤的なものはあるけど…いや、違法な麻薬でそんなんあるのかな…とにかくあんなのはない…」
「え~?つまんない」
「でも、なんかこっちにないエッチなものはないの?」
どうして、そういう話ばかりなんだ…。
「…ある。すげーのがある!」
「何~?どんなもの~?」
「あのーあれ…エッチしてるところを撮影して、後で見たり出来るし…」
「さつえい?」
「撮影っていうのは……とにかく、エッチなところを後から何回でも見られるの。なんて言うんだろう…エッチな絵が動く…いや…うーん…」
「見世物小屋にあるエロ影絵みたいなやつ?」
ヨノイと行った見世物小屋にもそんなのがあったな…。オルゴールみたいに手回しすると、二体の人形の腰がへこへこ動くやつ…。
「そ…それのもっとすごいやつかな…」
「ふーん。ほかには?」
考えてみたら、この世界に来て初めてそういうことをした俺に、そんないろいろな性知識ない。
「すごいもの…電動…いや動かさなくても勝手に動くちんこのおもちゃが…」
「何のためにそんなものが…」
そうだった…。この世界では性欲は二人以上で発散するのがよしとされるのだ。そういうの紹介しても意味ない。
「すまん。そんな面白いものはない…」
「ふーん。元の世界に恋人いた?」
「いない…」
「そーなんだ~。じゃあ、別に帰らなくてもいいね。シノ様のところにいれば、ご飯も食べられるし、雨風をしのげる暖かいベッドで寝られるし」
「で、でも、そんなの一時だけだろ…君たちだって、年齢を重ねれば…ほかに売られたりするんじゃ…」
金持ちが人を売り買いするのはふつうのことだとレイジュが言った。成長してしまえば、もっと年齢が高い美青年が好みの金持ちに売り渡してしまうんじゃないのか。
「おれ、シノ様のとこでずーっと一緒に働くもん。相手にはされなくなるかもしれないけど…。だから、勉強してるし!」
「わかんないよ~。ハヤセはまだ、たまにシノ様に抱かれてるみたい」
「ハヤセはいいなあ」
シノはいくつも会社を経営して、工場もたくさん持っているらしい。ここを”卒業”した少年たちは、そこで働くようになるらしい。手厚いことだ。
「俺はとにかく、元の世界には…帰り…たい…家族も…いるし…」
俺には、父、母、姉、それから祖母もいた。幼馴染もいとこも友人も。けれど、なんとなく言い淀んだ。
「その前に、ここを出て、会いたい人もいるし…」
「フーン」
「でも、そんなものつけられてちゃね~…」
足枷か。これはもう、根気強くシノを説得するしかない。
繋がれている鎖は結構長く、ぎりぎり手洗いまでは行ける長さになっている。食事は運んでもらえるし、風呂に行けないことを除けば、不便はないと言っていいのだろう。
だけど、精神的な圧迫感がすごい。重い金属の足枷は擦れて、小さな痛みも時々伝えてくる。
それ以外は、のんびりとした朝餉だった。
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