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22 スローに抱いてくれ!
しおりを挟む「ん…ふ…ん…」
サユが俺のガウンをはだけて、首筋と鎖骨に、ゆっくりキスを落とす。
「んん…」
俺が首に回していた手を離して、サユの下腹に手を伸ばそうとするとやんわりと止められ、サユの手で両耳の横にぬい留められる。
「これ…何…?」
「ゆっくり、しよう」
「んん…ゆっくり…?」
「そう…、はあ……」
サユの苦しげな表情がセクシーだと思った。
手が俺の胸を愛撫する。わき腹やへそとだんだん降りてくる。とてもゆっくりと。
「んー…っんん…ゆっくり過ぎない…?」
「長く時間をかけて…すると、すごく、よくなるって…」
「だ、誰に聞いたの?」
「ん…賞金稼ぎ仲間…」
サユの手は中心を避けて、太ももに伸びて撫でさすった。
「はあ…んん…♡」
サユに触れたくて、シャツのボタンを外す。それは止められなかった。俺がサユのシャツを脱がすと、サユもいったん愛撫の手を止めて、ズボンと下着を脱ぎ捨てた。俺も下着を脱ぐ。
再び、もどかしいキスと愛撫が始まる。お互いもう、性器は勃ちあがっている。
「ん…もう…んん…♡」
「んん…」
長く、壊れ物を扱うように丁寧な愛撫が続き、サユが俺に舌を入れるキスをしながら、潤滑剤を手に取った。
昨晩も、何度も繋がったから、柔らかいはずだ。だけど、アナルをほぐすのも、サユは丁寧に時間をかける。
「はあ…♡んあ…♡だめ…なんか…あん…♡」
体に熱がこもって、ぐるぐる渦を巻いているような感覚。
「んん…♡早く……」
早く、繋がりたい。サユのペニスに深く貫かれたかった。
快感を耐えていると、指が抜かれて、代わりにもっと質量のあるものがあてがわれた。
「早く……」
挿入もゆっくりだった。
「あ…あ…♡」
サユにしがみついて、汗ばんだ肌と肌をぴったり合わせて、その質量を受け入れる。
「あう…♡ヤバい…んあっ…♡気持ち…いい…♡気持ちいい…♡」
「はあー…んん…」
「サユ…あっ…んん…♡」
ゆっくり、ゆっくりと入って来たそれが、かなり奥まで届いて、全部入った、と思った。
「んん…♡入った?…全部…はあ…」
「うん…」
サユは動かない。耐えきれず俺が動こうとすると、押さえ込まれた。
「だめ…」
「んん…♡ん…っ♡ひどい…ううー…」
「もう少し…このまま…」
「はあ…っ♡もう…充分だから…」
サユもつらそうなのに、動いてくれない。
「はあ…♡んん…♡ああ…」
キスをねだると、してくれるがサユは動かない。
どれだけ、結合したまま抱き合ってじっとしていただろうか。
快感の波が何度も押し寄せて、行き場をなくして淀みに沈む。
「ん…♡ああ…♡あっ…♡」
「はあ…っ…もう…いいかな…」
「んー…!ほんと?うう~…♡もう…無理…っ」
「ん…動くから…」
サユが動き出す。
「あっ…♡あっ…♡すごい…んああ…っ♡」
激しい快感に襲われる。
サユが俺の口元を舐めた。よだれを垂らしていたらしい。目元も舐められる。
「んん…はあっ…しょっぱい…」
と、サユが言った。涙も出ていたようだ。
サユも相当、耐えていたらしい。乱暴なくらい激しく突かれる。でも、それがよかった。
「ん…♡あんっ♡ん…っ♡」
「タクト、気持ちいい…?」
「んんっ♡すごい…すごく、いいよ…っ♡気持ちいい…っ♡」
「俺も…気持ちいい…んん…タクト…タクト」
「んっ♡んっ…♡な…何…」
「タクト…俺を…俺のこと……」
「んんっ♡」
サユが言葉に迷ったように、少しの間だけ無言になる。
「俺のこと、覚えててくれる…?ずっと…」
「んっ♡うん…!覚えてるよ…ずっと、覚えてる…」
「はあ…ああ…」
突かれて揺さぶられて、全身が溶け合ってしまいそうな気さえする。
昇りつめて、達しそうになった。
「あっ♡あん…っ♡あ、気持ち、いい…っ♡ああ、イキ、イキそう…っ♡」
「うん…はあっ…ああっ…」
「ああ、だめ…♡あ、あ…っ♡」
サユに強くしがみついて、俺は達した。
「あう…♡ああ、あ…♡」
体中に甘い痺れが広がって、頭の中が白くなる。全身を痙攣させて、深い快感に酔う。
「う、んん…♡んん…っ♡」
「はあっ…ああ…ああ…」
サユも俺をきつく抱いて、絶頂に達した。
「あ…く…ううっ…ああ…」
「あ…ん…♡すごい…んん…っ♡」
溶けてしまいたい。頭の中が快感を貪ることでいっぱいになっていた。
快感がいつもより長く続いた。
サユもそうだったと思う。いつまでも、離れがたかった。
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