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8章 若き灯は塔を駆ける
123話 そのために生かされる一族
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ゲームと現実では違うのは当然だとしても、グランディス皇国にはそれほど悪いイメージは無い。大きな港があり貿易が盛んで、芸術の都など町ごとの特色が強かった。グランの村のように、こちらにも隠れ里が幾つかあって、ヒント無しに見つけた事もあり印象に強く残っている。
「詳しく教えてくださる?」
「グランディスは、実は多様な人種の国家なんですよ」
アンジェラさんの返答に、さらに驚いた。
「あら、初耳ね」
「それはそうでしょう。教皇や裏組織のボス等、様々な形で潜伏していますからねぇ」
敬語を使っていたアンジェラさんだが、若干崩れ始めた。
今は〈妖精〉の通称で一括りにされているが、沢山の人種が存在する。ゲームではエンディング後にはそれぞれの人種名に徐々に置き換わると設定がある。ファン向けの設定資料集には、5種類の名前が記載されている。エルフ、ドワーフはその代表例だ。イリシュタリア王国も昔から住んでいるが、少数派。鉱山の鉱夫、鍛冶師や宮廷魔術師等、専門職にいる場合が多く、貴重な人材として貴族が彼等を囲っているので、町中ではあまり見かけない。リュカオンやアンジェラさんのように混血の人の方が見かける位だ。
多人種国家なら、純血主義の組織が存在するのだろう。混血の人にとっては、王国の方が住みやすそうだ。
「グランディス皇家の力が傾いているとは、耳にしたことが無いわ。何かあるのかしら」
「表向きの権力自体は弱まっていませんよ。でも、グランディス皇家が同じ過ちを繰り返さないよう、各組織と機関が監視しています。今の皇家は800年前の皇子の直系では無いから、意味あるのか分かりませんけどね」
珍しくアンジェラさんは鼻で笑った。
皇子と姫は未婚だった。2人の間には子供はいなかった。皇子は一人息子だったので、彼の死後、当時の皇帝の妹と侯爵の間に生まれた子供が、養子に出された。
そこまでは歴史で学んだが、皇子の過ちなんて話は聞いた事が無い。
「皇子は二つの国を救った英雄ではないのですか?」
私も興味が湧いて、訊いた。
「最終的にはね。でも、皇子は覇道を進んだって話があるでしょ? 否応なしに相手を殺し続けた事もあったらしくて、中にはそのせいで同盟が破棄されちゃったり、組織が潰れちゃったりで、大変だったみたい」
組織と言うのは、腐敗の温床となり悪い方向へ働く場合もある。しかし町の安全や維持、物資を確保したりと良い面も存在している。
「敵を問答無用で切り殺し続けたと残酷さが語られていましたが、外道な行為もしていたのですか?」
「こっちも似た感じだけど、声が大きい奴らがね……鉄や火薬を贈り合う約束していたら、皇子のせいで頓挫したとか……完成前の仮説の住居を壊されたとか、食い物荒らされたとか、被害訴えるわりに怪しいのが湧いているんだ。どこからどこまでが彼のせいだよって思う話が溢れてる。いまだに長命種の中には、被害者に賠償しろと訴える奴までいる」
裏取引を企てていたら、皇子が介入してきた。
人身売買のために戦争難民用の住宅を建てていたら、皇子に破壊された。
食べ物は……窃盗団や難民だけでなく、魔物の可能性も少なからずある。
情報が錯綜し、明日は我が身の時代だ。冷静な判断をする余裕と真偽を追求する時間なんて無い。皆言いたい放題だったのだろう。
「有名な人を悪役に仕立てて、責任転嫁して罪から逃れようとしたり、金を貰おうとしている輩がいるんですね。それで長命種の権力者の方々が、皇族を監視すると名目を立てる事で、虚偽の被害を訴える彼等を黙らせている……ってことですか?」
「その面もある。こっちより風化は遅いせいで、歴史偽造も横行し易くて面倒な事になってる」
ゲームの設定では、長命種の中でも寿命の最長が600歳だ。アンジェラさんの言い回しからして、町や村に200歳や150歳の人が居て当然のようだ。
それがグランディス皇国では常識。人種によって、成人する年齢すら違うのかも。
ゲームではクエスト位しか接点が無かったので、驚かされる。
「皇家には存続してもらう必要がある。聖剣の復活のためにも守らないといけないんだ」
「聖剣の復活?」
「柄はあるが、剣身の部分が問題でね。戦いの結果、妖精王は封印された。つまりは封印が解ける日が来る。その時、皇家の血筋に宿る魔力が、剣身を復活させるかもしれない。だから、守る必要がある」
精霊王の力と生きとし生きるもの達によって作り出された聖なる剣。皇子と妖精王が相打ちになる形で戦いは終わり、姫によって彼の故郷へと返還された。
ゲーム上では宝物庫に厳重に保管され、特定の条件をクリアするとその姿を見る事が出来る。錆びついた金色の柄だったのをよく覚えている。予想外に素朴な形をしていたが、あれが私の持つ朝焼けの杖のように休眠の状態であるのだとしたら、何かをきっかけに動き出す可能性を秘めている。
妖精王、負の想念の巨大な塊そのものを切り殺せる唯一の存在だとすれば、何が何でも守らなければならない。
「守るためには、危険を回避させることが必要だ。だから、裏では長命種達による元老院と教会によって政治が執り行われ、皇族は傀儡に近い形になってる」
お飾りの皇帝、か。民衆の前で皇帝のふりをする楽な仕事に思えるが、選択の自由も試行錯誤も、何もできず生涯言いなりだ。これは確かに飼い殺しと言える。
「本当はもっと色んな事があるけど、その皇子の護衛を注意深く見てみると良いよ。ニアギスが君に付いてるだろうから、彼に訊いてみて。表向きは2人であったとしても、絶対に5、6人の長命種が隠れている」
イリシュタリアの王家にも複数の護衛が、厳重に守っている。隠れている人も合わせればかなりの数のはず。けれど皇帝の場合、首輪に繋がれた縄を持つ人なのだろう。
長命種と私達の人種とでは価値観に多少の差はあるだろうし、相当ややこしそうだな……
なんとなく、皇子が反抗する理由が分かった気がした。
「詳しく教えてくださる?」
「グランディスは、実は多様な人種の国家なんですよ」
アンジェラさんの返答に、さらに驚いた。
「あら、初耳ね」
「それはそうでしょう。教皇や裏組織のボス等、様々な形で潜伏していますからねぇ」
敬語を使っていたアンジェラさんだが、若干崩れ始めた。
今は〈妖精〉の通称で一括りにされているが、沢山の人種が存在する。ゲームではエンディング後にはそれぞれの人種名に徐々に置き換わると設定がある。ファン向けの設定資料集には、5種類の名前が記載されている。エルフ、ドワーフはその代表例だ。イリシュタリア王国も昔から住んでいるが、少数派。鉱山の鉱夫、鍛冶師や宮廷魔術師等、専門職にいる場合が多く、貴重な人材として貴族が彼等を囲っているので、町中ではあまり見かけない。リュカオンやアンジェラさんのように混血の人の方が見かける位だ。
多人種国家なら、純血主義の組織が存在するのだろう。混血の人にとっては、王国の方が住みやすそうだ。
「グランディス皇家の力が傾いているとは、耳にしたことが無いわ。何かあるのかしら」
「表向きの権力自体は弱まっていませんよ。でも、グランディス皇家が同じ過ちを繰り返さないよう、各組織と機関が監視しています。今の皇家は800年前の皇子の直系では無いから、意味あるのか分かりませんけどね」
珍しくアンジェラさんは鼻で笑った。
皇子と姫は未婚だった。2人の間には子供はいなかった。皇子は一人息子だったので、彼の死後、当時の皇帝の妹と侯爵の間に生まれた子供が、養子に出された。
そこまでは歴史で学んだが、皇子の過ちなんて話は聞いた事が無い。
「皇子は二つの国を救った英雄ではないのですか?」
私も興味が湧いて、訊いた。
「最終的にはね。でも、皇子は覇道を進んだって話があるでしょ? 否応なしに相手を殺し続けた事もあったらしくて、中にはそのせいで同盟が破棄されちゃったり、組織が潰れちゃったりで、大変だったみたい」
組織と言うのは、腐敗の温床となり悪い方向へ働く場合もある。しかし町の安全や維持、物資を確保したりと良い面も存在している。
「敵を問答無用で切り殺し続けたと残酷さが語られていましたが、外道な行為もしていたのですか?」
「こっちも似た感じだけど、声が大きい奴らがね……鉄や火薬を贈り合う約束していたら、皇子のせいで頓挫したとか……完成前の仮説の住居を壊されたとか、食い物荒らされたとか、被害訴えるわりに怪しいのが湧いているんだ。どこからどこまでが彼のせいだよって思う話が溢れてる。いまだに長命種の中には、被害者に賠償しろと訴える奴までいる」
裏取引を企てていたら、皇子が介入してきた。
人身売買のために戦争難民用の住宅を建てていたら、皇子に破壊された。
食べ物は……窃盗団や難民だけでなく、魔物の可能性も少なからずある。
情報が錯綜し、明日は我が身の時代だ。冷静な判断をする余裕と真偽を追求する時間なんて無い。皆言いたい放題だったのだろう。
「有名な人を悪役に仕立てて、責任転嫁して罪から逃れようとしたり、金を貰おうとしている輩がいるんですね。それで長命種の権力者の方々が、皇族を監視すると名目を立てる事で、虚偽の被害を訴える彼等を黙らせている……ってことですか?」
「その面もある。こっちより風化は遅いせいで、歴史偽造も横行し易くて面倒な事になってる」
ゲームの設定では、長命種の中でも寿命の最長が600歳だ。アンジェラさんの言い回しからして、町や村に200歳や150歳の人が居て当然のようだ。
それがグランディス皇国では常識。人種によって、成人する年齢すら違うのかも。
ゲームではクエスト位しか接点が無かったので、驚かされる。
「皇家には存続してもらう必要がある。聖剣の復活のためにも守らないといけないんだ」
「聖剣の復活?」
「柄はあるが、剣身の部分が問題でね。戦いの結果、妖精王は封印された。つまりは封印が解ける日が来る。その時、皇家の血筋に宿る魔力が、剣身を復活させるかもしれない。だから、守る必要がある」
精霊王の力と生きとし生きるもの達によって作り出された聖なる剣。皇子と妖精王が相打ちになる形で戦いは終わり、姫によって彼の故郷へと返還された。
ゲーム上では宝物庫に厳重に保管され、特定の条件をクリアするとその姿を見る事が出来る。錆びついた金色の柄だったのをよく覚えている。予想外に素朴な形をしていたが、あれが私の持つ朝焼けの杖のように休眠の状態であるのだとしたら、何かをきっかけに動き出す可能性を秘めている。
妖精王、負の想念の巨大な塊そのものを切り殺せる唯一の存在だとすれば、何が何でも守らなければならない。
「守るためには、危険を回避させることが必要だ。だから、裏では長命種達による元老院と教会によって政治が執り行われ、皇族は傀儡に近い形になってる」
お飾りの皇帝、か。民衆の前で皇帝のふりをする楽な仕事に思えるが、選択の自由も試行錯誤も、何もできず生涯言いなりだ。これは確かに飼い殺しと言える。
「本当はもっと色んな事があるけど、その皇子の護衛を注意深く見てみると良いよ。ニアギスが君に付いてるだろうから、彼に訊いてみて。表向きは2人であったとしても、絶対に5、6人の長命種が隠れている」
イリシュタリアの王家にも複数の護衛が、厳重に守っている。隠れている人も合わせればかなりの数のはず。けれど皇帝の場合、首輪に繋がれた縄を持つ人なのだろう。
長命種と私達の人種とでは価値観に多少の差はあるだろうし、相当ややこしそうだな……
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