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四章 大河に告げる夏の小嵐
34.違和感を思い出す
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行動あるのみ。模索するのみ。
ゼネスは、シャルシュリアの寝室へと急いだ。
扉の前に立ち、深呼吸をした後、ゼネスは少しだけ扉を開けて声をかける。
「シャルシュリア様。入っても宜しいでしょうか?」
「あぁ、入れ」
彼の声は穏やかであり、静けさがある。逃げるように出て行ってしまったのを怒っていないと分かり、ゼネスは安堵した。
「失礼します」
中へ入ると、シャルシュリアは椅子に座り、ニネティスが送ったと思しき報告書を読んでいる最中だ。書庫や酒場に居た時とは違い、結っていた髪を梳き、装飾品は耳飾りのみとなり、緩やかな白の服へと着替えている。
「今日の花を持っていない様だが?」
報告書をテーブルへと置くと、シャルシュリアはゼネスへと顔を向ける。
「い、今から出します」
逃げるように出た理由を問われるかと思っていたゼネスは、慌てて両手に力を集中させる。両手から光が溢れ出し、球体を作り上げる。最初は片手ほどの小さな光の玉であったが、今は大きな西瓜ほどの大きさに成長をした。
ゼネスは頭の中で作り上げる花を想像し、それに合わせて光の玉は形を変形させていく。
光が飛び散り消え去ると、手元には黄、白、赤とチグリジアの花束が残る。三枚の大きな花弁に中央は特徴的な赤い斑模様の花は、一目見るだけで印象に残る強さを持っている。
「どうでしょうか?」
「東北大陸の熱帯地域の花だな。良いと思う」
これまで贈って来た花の中でも、チグリジアは配色や形が一風変わっている。喜んでもらえるか不安だったゼネスだが、シャルシュリアは嫌な顔一つせずに花束を受け取った。
「いつも受け取ってくださいますが、シャルシュリア様はどういった花がお好きですか?」
ゼネスは椅子へと座り、彼に訊いた。
ニネティスの頼みをきっかけに始まった花束だが、もっと喜んでもらえる品を贈りたいと強く思う。
「花瓶に収まる量であれば、特にこだわりはない」
シャルシュリアはそう言うと亡霊を呼び出し、花瓶を持って来るように命令をした。
「今まで通り、ゼネスが選んだ花を持って来てくれ。私は、それを楽しみにしているんだ」
「! あ、ありがとうございます」
選んだ花だからこそ、楽しみにしている。以前の言葉を補強する形となり、ゼネスは再認識する事が出来た。
「ゼネスは東北大陸に行った事があるのか?」
「俺自身はないです。花自体は、母の庭園で見かけたものでして……あそこは、世界中の花があの場所に集まっているんです」
「ほぉ……冥界の楽園に匹敵する美しさだろうな」
微笑むシャルシュリアの耳飾りが揺れ、ゼネスの目線が少しだけ泳いだ。
「はい。多分、そうだと思います」
「多分?」
「綺麗だなーと日々見てはいましたが、ちゃんと見て、違いが分かるようになったのは、アイデンさんと花を摘むようになってからなんです」
花束を渡し始めて5日が過ぎた頃、シャルシュリアへ贈る花の種類を増やしたいとアイデンに相談した。彼はゼネスに、掃除の休憩がてら島で本を読むのを勧めた。
ゼネスは最初の内は、植物学者の本の挿絵から贈る花の候補を選ぶだけだった。しかし、ふと種から花が咲くまでの成長記録を読むうちに、植物の奥深さに関心を持ち始める。
地上では花の名前も、花弁や葉の形も、特に気にしてはいなかった。以前は指折りで数えられる種類しか分からなかったが、読み解くうちに、もっと早くに興味を持っていれば、と悔やむ程にゼネスは面白さを知った。
「当たり前が過ぎれば、興味が湧かなくなるからな。地上に戻った折には、改めて見て回ってはどうだ? 何か神としての知見が得られるかもしれない」
シャルシュリアは、黄色の花瓶を持って来た亡霊へと花束を渡しながら、ゼネスに勧める。
「そうかもしれませんが……」
「何か問題でも?」
シャルシュリアの問いに、ゼネスは少し考える。
「冥界の楽園の花々は、管理されているのですか?」
「あぁ、あれらは生き物だからな。世話と管理は、英雄では務まらないので、私の生み出した番人や花を好む住人が行っている。冥界は本来何も育まない領域ではあったが、私の力を満たす事でそれを可能にした」
「枯れた植物はどうなさっていますか? 俺が回収した落ち葉と違って、見た事がありません」
「川から流れてくる死体同様に枯れた茎や根は消えるが、葉は肥料等の加工に使うと住人が言うので残してある。それもあり、楽園では咲いている花しか存在していないが、落ち葉はある奇妙な状態となった。ただし、私の魔術の造物である草園の草原は例外だ」
落ち葉を小さな虫などの生物に分解させ、腐葉土として畑の堆肥にする。アイデンに読ませてもらった本に書かれていた内容を思い出し、ゼネスは納得をする。
「シャルシュリア様の力のお陰で、冥界は豊かになっているのですね」
「今はそうだが、私が冥界の王になったばかりの頃は、何もなかった。花壇1つ作るにも、エーデとその弟妹に頼み、地上からその材料と花の種を取り寄せてもらう程だった」
「へぇ……魔獣達は外から入れたと聞いていましたが、植物もそうだったんですね」
以前のイシリスとの会話が繋がりを持つことに、ゼネスは興味深く思う。
「……イシリスとも仲が良いのか」
シャルシュリアはそう言い、ほんの僅かだが表情が崩れた様にゼネスは思えた。
「えっ、はい。魔物について話したりしています。何か、まずかったですか?」
「いいや。彼女は私とは余り話したがらないので、気になっただけだ」
イシリス達の誕生は、シャルシュリアが冥界の王になった後だ。身近で成長を見守ってきたこともあり上司と部下だけでなく、父親と娘の複雑な関係も含まれているのが示唆される。
「それで、豊穣の女神の庭園に行けない理由はなんだ? 先程の話と関係があるのか?」
花瓶に活けられたチグリジアが、テーブルに傍らに置かれる。
どうして今訊かれたのか分からないゼネスをよそに、シャルシュリアは話を戻した。
「はい……母の庭園と神殿周辺は冬であっても雪に覆われず、花がずっと咲いているんです。誰が手入れするわけでも無く、夏だろうと冬の花が咲き、秋に枯れる植物が青々と葉を茂らせています」
豊穣の女神メネシアの神殿を中心に広がる万年花咲き誇る庭園。一年を通して温暖であり、美しい場所だ。太陽輝く蒼天の元に広がる緑豊かな領域は、飢えなく、乾きなく、豊かな大地でたわわに実る果実を食んで暮らす日々は、まさに人間の理想だ。
「母の権能によって、世界中の花が集まっているのだから、当然でしょう。人間の夢見る理想郷や聖地として、信仰されているのだと今では理解できます。母が間違っているとは言いませんが、今の俺にはどうも合わない気がして……」
植物は、大地から芽を出し、太陽の光と雨の恵みを糧に葉や茎を伸ばす。そして蕾を付け、開花し、種を結ぶ。やがて枯れ落ちれば、再び日の射し始めた大地から、別の植物の芽が顔を出す。枯葉は虫などの小さな生き物達の餌となり、大地の糧となる。その虫を餌とする小鳥を大きな鳥が食らい、命の循環が生まれる。
地上の世界は、常に変化が繰り返すように行われている。
けれど庭園には全くなく、花は咲くばかりだ。
冥界の楽園であっても植物は枯れるとなれば、より一層異質さが際立つ。
特に興味も持たず気にしていなかった昔と違い、知識を得たゼネスが母の神殿へと戻れば、その違和感に落ち着いて暮らす事は出来ないだろう。
「きちんと見てから判断した方が良いぞ。想像と現実とでは、大きな差が生まれるからな」
「そうですね。俺も見落としている部分は沢山ありそうですし、一度は母の元へ帰ります。それでも合わないようだったら、神殿の外へ出ます」
本当は世話係が居て、日頃から枯れた花を処理していたのを気づかなかっただけかもしれない。憶測だけでものは言いきれず、シャルシュリアの言葉にゼネスは肯定した。
長年暮らしていた豊穣の女神の神殿に愛着が無いわけではない。けれど、冥界で過ごすうちに一人でも行動できると自信がついた。
離れがたい気持ちが残るなら、渡り鳥の様に旅立ち、時期によって帰るのも良いだろう。
「その為にもまずは剣の捜索だな。地上は雪深くまだ動きがみられない。川に関してエーデ達の報告では……」
シャルシュリアはテーブルに置いた報告書を再び手に取り、ゼネスに説明をする。
柔らかな光に、白い肌が照らされている。知性宿る金の瞳は文字を追って僅かに動き、顔を小さく傾けた際に流れ落ちる銀の髪を細く長い指が掬い取る。
もし、ここが帰る場所であったなら。
ゼネスはシャルシュリアの言葉に耳を傾けながら、淡く想う。
ゼネスは、シャルシュリアの寝室へと急いだ。
扉の前に立ち、深呼吸をした後、ゼネスは少しだけ扉を開けて声をかける。
「シャルシュリア様。入っても宜しいでしょうか?」
「あぁ、入れ」
彼の声は穏やかであり、静けさがある。逃げるように出て行ってしまったのを怒っていないと分かり、ゼネスは安堵した。
「失礼します」
中へ入ると、シャルシュリアは椅子に座り、ニネティスが送ったと思しき報告書を読んでいる最中だ。書庫や酒場に居た時とは違い、結っていた髪を梳き、装飾品は耳飾りのみとなり、緩やかな白の服へと着替えている。
「今日の花を持っていない様だが?」
報告書をテーブルへと置くと、シャルシュリアはゼネスへと顔を向ける。
「い、今から出します」
逃げるように出た理由を問われるかと思っていたゼネスは、慌てて両手に力を集中させる。両手から光が溢れ出し、球体を作り上げる。最初は片手ほどの小さな光の玉であったが、今は大きな西瓜ほどの大きさに成長をした。
ゼネスは頭の中で作り上げる花を想像し、それに合わせて光の玉は形を変形させていく。
光が飛び散り消え去ると、手元には黄、白、赤とチグリジアの花束が残る。三枚の大きな花弁に中央は特徴的な赤い斑模様の花は、一目見るだけで印象に残る強さを持っている。
「どうでしょうか?」
「東北大陸の熱帯地域の花だな。良いと思う」
これまで贈って来た花の中でも、チグリジアは配色や形が一風変わっている。喜んでもらえるか不安だったゼネスだが、シャルシュリアは嫌な顔一つせずに花束を受け取った。
「いつも受け取ってくださいますが、シャルシュリア様はどういった花がお好きですか?」
ゼネスは椅子へと座り、彼に訊いた。
ニネティスの頼みをきっかけに始まった花束だが、もっと喜んでもらえる品を贈りたいと強く思う。
「花瓶に収まる量であれば、特にこだわりはない」
シャルシュリアはそう言うと亡霊を呼び出し、花瓶を持って来るように命令をした。
「今まで通り、ゼネスが選んだ花を持って来てくれ。私は、それを楽しみにしているんだ」
「! あ、ありがとうございます」
選んだ花だからこそ、楽しみにしている。以前の言葉を補強する形となり、ゼネスは再認識する事が出来た。
「ゼネスは東北大陸に行った事があるのか?」
「俺自身はないです。花自体は、母の庭園で見かけたものでして……あそこは、世界中の花があの場所に集まっているんです」
「ほぉ……冥界の楽園に匹敵する美しさだろうな」
微笑むシャルシュリアの耳飾りが揺れ、ゼネスの目線が少しだけ泳いだ。
「はい。多分、そうだと思います」
「多分?」
「綺麗だなーと日々見てはいましたが、ちゃんと見て、違いが分かるようになったのは、アイデンさんと花を摘むようになってからなんです」
花束を渡し始めて5日が過ぎた頃、シャルシュリアへ贈る花の種類を増やしたいとアイデンに相談した。彼はゼネスに、掃除の休憩がてら島で本を読むのを勧めた。
ゼネスは最初の内は、植物学者の本の挿絵から贈る花の候補を選ぶだけだった。しかし、ふと種から花が咲くまでの成長記録を読むうちに、植物の奥深さに関心を持ち始める。
地上では花の名前も、花弁や葉の形も、特に気にしてはいなかった。以前は指折りで数えられる種類しか分からなかったが、読み解くうちに、もっと早くに興味を持っていれば、と悔やむ程にゼネスは面白さを知った。
「当たり前が過ぎれば、興味が湧かなくなるからな。地上に戻った折には、改めて見て回ってはどうだ? 何か神としての知見が得られるかもしれない」
シャルシュリアは、黄色の花瓶を持って来た亡霊へと花束を渡しながら、ゼネスに勧める。
「そうかもしれませんが……」
「何か問題でも?」
シャルシュリアの問いに、ゼネスは少し考える。
「冥界の楽園の花々は、管理されているのですか?」
「あぁ、あれらは生き物だからな。世話と管理は、英雄では務まらないので、私の生み出した番人や花を好む住人が行っている。冥界は本来何も育まない領域ではあったが、私の力を満たす事でそれを可能にした」
「枯れた植物はどうなさっていますか? 俺が回収した落ち葉と違って、見た事がありません」
「川から流れてくる死体同様に枯れた茎や根は消えるが、葉は肥料等の加工に使うと住人が言うので残してある。それもあり、楽園では咲いている花しか存在していないが、落ち葉はある奇妙な状態となった。ただし、私の魔術の造物である草園の草原は例外だ」
落ち葉を小さな虫などの生物に分解させ、腐葉土として畑の堆肥にする。アイデンに読ませてもらった本に書かれていた内容を思い出し、ゼネスは納得をする。
「シャルシュリア様の力のお陰で、冥界は豊かになっているのですね」
「今はそうだが、私が冥界の王になったばかりの頃は、何もなかった。花壇1つ作るにも、エーデとその弟妹に頼み、地上からその材料と花の種を取り寄せてもらう程だった」
「へぇ……魔獣達は外から入れたと聞いていましたが、植物もそうだったんですね」
以前のイシリスとの会話が繋がりを持つことに、ゼネスは興味深く思う。
「……イシリスとも仲が良いのか」
シャルシュリアはそう言い、ほんの僅かだが表情が崩れた様にゼネスは思えた。
「えっ、はい。魔物について話したりしています。何か、まずかったですか?」
「いいや。彼女は私とは余り話したがらないので、気になっただけだ」
イシリス達の誕生は、シャルシュリアが冥界の王になった後だ。身近で成長を見守ってきたこともあり上司と部下だけでなく、父親と娘の複雑な関係も含まれているのが示唆される。
「それで、豊穣の女神の庭園に行けない理由はなんだ? 先程の話と関係があるのか?」
花瓶に活けられたチグリジアが、テーブルに傍らに置かれる。
どうして今訊かれたのか分からないゼネスをよそに、シャルシュリアは話を戻した。
「はい……母の庭園と神殿周辺は冬であっても雪に覆われず、花がずっと咲いているんです。誰が手入れするわけでも無く、夏だろうと冬の花が咲き、秋に枯れる植物が青々と葉を茂らせています」
豊穣の女神メネシアの神殿を中心に広がる万年花咲き誇る庭園。一年を通して温暖であり、美しい場所だ。太陽輝く蒼天の元に広がる緑豊かな領域は、飢えなく、乾きなく、豊かな大地でたわわに実る果実を食んで暮らす日々は、まさに人間の理想だ。
「母の権能によって、世界中の花が集まっているのだから、当然でしょう。人間の夢見る理想郷や聖地として、信仰されているのだと今では理解できます。母が間違っているとは言いませんが、今の俺にはどうも合わない気がして……」
植物は、大地から芽を出し、太陽の光と雨の恵みを糧に葉や茎を伸ばす。そして蕾を付け、開花し、種を結ぶ。やがて枯れ落ちれば、再び日の射し始めた大地から、別の植物の芽が顔を出す。枯葉は虫などの小さな生き物達の餌となり、大地の糧となる。その虫を餌とする小鳥を大きな鳥が食らい、命の循環が生まれる。
地上の世界は、常に変化が繰り返すように行われている。
けれど庭園には全くなく、花は咲くばかりだ。
冥界の楽園であっても植物は枯れるとなれば、より一層異質さが際立つ。
特に興味も持たず気にしていなかった昔と違い、知識を得たゼネスが母の神殿へと戻れば、その違和感に落ち着いて暮らす事は出来ないだろう。
「きちんと見てから判断した方が良いぞ。想像と現実とでは、大きな差が生まれるからな」
「そうですね。俺も見落としている部分は沢山ありそうですし、一度は母の元へ帰ります。それでも合わないようだったら、神殿の外へ出ます」
本当は世話係が居て、日頃から枯れた花を処理していたのを気づかなかっただけかもしれない。憶測だけでものは言いきれず、シャルシュリアの言葉にゼネスは肯定した。
長年暮らしていた豊穣の女神の神殿に愛着が無いわけではない。けれど、冥界で過ごすうちに一人でも行動できると自信がついた。
離れがたい気持ちが残るなら、渡り鳥の様に旅立ち、時期によって帰るのも良いだろう。
「その為にもまずは剣の捜索だな。地上は雪深くまだ動きがみられない。川に関してエーデ達の報告では……」
シャルシュリアはテーブルに置いた報告書を再び手に取り、ゼネスに説明をする。
柔らかな光に、白い肌が照らされている。知性宿る金の瞳は文字を追って僅かに動き、顔を小さく傾けた際に流れ落ちる銀の髪を細く長い指が掬い取る。
もし、ここが帰る場所であったなら。
ゼネスはシャルシュリアの言葉に耳を傾けながら、淡く想う。
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