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21話 神殿の騎士
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玄関扉に鍵を掛け、ベレクトはベッドへ、フェンは床に敷いたブランケットの上に寝転がる。
「見回りの人達は、誓約の力で来たのか?」
「そう。音の出ない助けを呼ぶ声みたいな力を発して、無意識に人を呼び寄せるんだ。加害者に大きな外傷を与えず、でも目撃者を増やして、社会的に追い詰めるほうが効果あるから」
「αの中には、世間体を気にする奴が多いからな。良い案だと思う」
普段に比べて穏やかなフェンの声音は、まるで子守歌のようにベレクトの心を落ち着かせる。
「見回りの人が事件と言っていたが、何かあったのか?」
「今日の夕方に北の方で発生したと聞いてる。犯人が複数いて、逃亡した可能性があるから、見回りが強化されたんだ。詳しい話は、明日するよ。朝の新聞にも載っているだろうから」
「そうだな……」
安全な場所。危害を加えない人。心から安心感を得たベレクトの体を緩やかな睡魔が次第に包み込み、深い眠りへと誘う。
柔らかな綿へ埋まる様に。冬と春の合間に見える温かな日の光の様に。ベレクトは久しぶりの安眠を得た。
やがて、朝の陽ざしがカーテンの隙間を抜け、ベレクトへ差し込む。
仄かな温かさと眩しさに、瞼が動く。
人の気配に彼の意識は一気に覚醒しい、身構えかけるが、すぐに昨晩の出来事を思い出し、肩の力を抜いた。
ゆっくりと息を吐くと、ベレクトは起き上がった。
まず、椅子の上に綺麗に畳まれたブランケットが置かれているのが、目に入る。さらにテーブルを挟んだ奥で、こちらに背中を向けるフェンは前かがみになっていた。
何があったのかとよく見てみれば、ズボンのウェストバンドを持って、自分の下半身を確認している。
「……おい」
第二の性があってもベレクトは男だ。眠っている間に発生する生理現象が何なのか分かっている。
しかし、目の前で見せられると複雑な心境になる。
「あっ、おはよう」
特に気にする様子もなく、フェンは振り返りベレクトに挨拶をした。
「なにやってんだよ」
「確認してた」
配慮ができ、思考深い様に見えて、どこか抜けている。裏表がない、無邪気、子供っぽいと言うべきか。あの屈託のなさは好ましくもあるが、今は形容しがたい怒りが湧いた。
「昨日の今日で、俺の部屋で何やってんだよ!?」
「仕方ないだろ! 俺だって一応αなんだから! 俺の体も生理現象って起きるんだなって感心するくらい良いだろ!?」
「おまえのことだから、そうだろうと思うけどなぁ!?」
言い合いが始まった矢先、玄関扉のドアノックを叩く音が聞こえた。
新聞の配達員が来たならば、玄関扉横のポストに挿入して帰って行くはずだ。昨晩の見回りの男性達が来るにも、時間が早すぎる。
「俺が出るよ」
一瞬にして髪が黒く染まり、瞼を開けた状態のフェンは、玄関扉の鍵を開けた。
「どなたですかー?」
覗ける程度に扉を開け、誰がいるのか確認する振りを見せる。
玄関前には、白に金の模様が施された鎧と甲冑を装備する長身の男が立っている。
フェンはその気配が誰なのか知っている。即座に扉を閉めようとするが、男は素早く隙間に鉄靴を挟み、それを阻止されてしまう。
「見つけたぞ」
「なんで来てんの!?」
「おまえが昨晩勝手に外出したからだろうが」
フェンはさらに体の体重をかけて閉めようとしたが、鉄靴の次に指ががっちりと扉を掴む。
「扉を壊されたくなければ、無駄な抵抗は辞めろ」
「馬鹿力やめてくれる!?」
明らかな対格差と力量によって、押しても引いても、全体重をかけても扉は全く動かず、閉まる気配は皆無だ。
「く、くそぉ……」
抵抗は虚しく、銀色の髪へと戻ったフェンはあっさりと負けた。
「言うことはあるか?」
「す、すいませんでした」
「せめて誰かに一言いってから行け」
兄と弟の様な、威圧する男の声とは裏腹に、フェンの声音は何処か親しさを感じる。
ベレクトは、その男が装備する鎧について知っている。その鎧は、神殿の選りすぐりの騎士のみが所属できる聖騎士団のものだ。彼らの仕事は主に、皇族と彼らの住む神殿の奥地〈心殻〉の警備だ。
この島の常識として学んだだけでなく、聖皇の生誕祭でのパレードでしか聖騎士は見たことがないので、より印象に残っている。
その聖騎士がここにいると言うことは、つまり。
「おまえは立場上、夜間の外出は固く禁じられている。白衣の医療団に所属し、外殻に赴く許可が下りた時、周囲からあれほど注意を受けたのを忘れたのか」
「ベレクトが危なかったし……」
拗ねた子供が言い訳するようにフェンが言うと、聖騎士はベレクトへと顔を向けた。
「……Ωの彼か」
嫌悪は感じられない。その声には哀れみや同情の感情が含まれている。
間に入るのが難しいベレクトはベッドから立ち上がり、2人の会話を黙って聞くことにした。
「詰め所で話は聴いている。αによる加害およびストーカー行為ならば、まずは役場や施設に繋げるのが先決だった」
「そうだけど、避難所以外は大体腰が重いでしょ。Ωへの意識改革だって、まだまだ年月が浅いんだ。まともな対応をして貰えるか、怪しいんだよ」
第二の性に関する意識改革。先代の聖皇が計画を立て、現聖皇が実施し始めたものだ。その特性から人権を軽視されやすいΩ。労働の使い捨ての駒のように扱いを受けるβ。選民意識と能力の劣悪に苦しむα。そして、男性と女性。全てを平等にするのは困難だ。故に、それぞれの特性を理解し、知識を共有し、能力を評価し、対等な立場を築けるように教育や研修を行う。
ベレクトが薬剤師に就職できたのも、その意識改革の成果の1つとも言えるが、全てが順調に進んではいない。
つい半年前のこと。ストーカー被害を役所に相談し、詰め所に助けを求め、たらい回しにあったΩがいた。避難所へ向かおうとしたが、加害者であるαは激昂し、町中でΩを刺し、大怪我を負わせる事件が発生した。Ωの性被害は日常茶飯事であり、注意も逮捕もイタチごっこだからと軽視した結果である。
人の性格、特性は千差万別だ。性差別はあまりにも根深く、改善は数世紀先とさえ言われている。
「だから誓約か。おまえの誓約がどれほどの意味を持つのか、分かっているのか?」
「親父だって、今の俺みたいに利用していた時期があるって聞いた。ベレクトが安全に過ごせるなら、誓約の1つや2つ結んだっていいだろ」
「彼を特別扱いするのは結構だが、その〈親父〉殿が会いたがっている」
「えっ」
フェンは顔を引きつらせる。
「これまで黙っていてやったのだから、これを機におまえと誓約をしたΩに会ってみたい、と仰られていた」
「だ、だから、貴方達が来たのか」
「陛下のご命令だ。今回ばかりは、おまえに拒否権は無いぞ」
「俺は股の間が大変なことになってるし、ベレクトは寝間着のままなんだけど……」
「それを理由に、彼とここから逃げるつもりだろう?」
フェンは大きくため息を吐くと、ベレクトへと歩み寄る。
「ごめん」
「……さっきの会話から、おおよそ察した。おまえにも立場があるんだ。仕方ない」
「本当にごめん。俺の名前の下、神殿でのベレクトの安全は保障するから」
ガチャガチャと金属がぶつかりこすれ合う音が、こちらへと向かってくるのが聴こえてくる。
「トゥルーザ様。馬車の準備ができました」
部下が長身の聖騎士へと報告をする。
「フェルエンデ。Ω殿。神殿へ向かうとしよう」
2人は大人しく従い、アパートの前に準備された豪奢な馬車へと乗り込んだ。
「見回りの人達は、誓約の力で来たのか?」
「そう。音の出ない助けを呼ぶ声みたいな力を発して、無意識に人を呼び寄せるんだ。加害者に大きな外傷を与えず、でも目撃者を増やして、社会的に追い詰めるほうが効果あるから」
「αの中には、世間体を気にする奴が多いからな。良い案だと思う」
普段に比べて穏やかなフェンの声音は、まるで子守歌のようにベレクトの心を落ち着かせる。
「見回りの人が事件と言っていたが、何かあったのか?」
「今日の夕方に北の方で発生したと聞いてる。犯人が複数いて、逃亡した可能性があるから、見回りが強化されたんだ。詳しい話は、明日するよ。朝の新聞にも載っているだろうから」
「そうだな……」
安全な場所。危害を加えない人。心から安心感を得たベレクトの体を緩やかな睡魔が次第に包み込み、深い眠りへと誘う。
柔らかな綿へ埋まる様に。冬と春の合間に見える温かな日の光の様に。ベレクトは久しぶりの安眠を得た。
やがて、朝の陽ざしがカーテンの隙間を抜け、ベレクトへ差し込む。
仄かな温かさと眩しさに、瞼が動く。
人の気配に彼の意識は一気に覚醒しい、身構えかけるが、すぐに昨晩の出来事を思い出し、肩の力を抜いた。
ゆっくりと息を吐くと、ベレクトは起き上がった。
まず、椅子の上に綺麗に畳まれたブランケットが置かれているのが、目に入る。さらにテーブルを挟んだ奥で、こちらに背中を向けるフェンは前かがみになっていた。
何があったのかとよく見てみれば、ズボンのウェストバンドを持って、自分の下半身を確認している。
「……おい」
第二の性があってもベレクトは男だ。眠っている間に発生する生理現象が何なのか分かっている。
しかし、目の前で見せられると複雑な心境になる。
「あっ、おはよう」
特に気にする様子もなく、フェンは振り返りベレクトに挨拶をした。
「なにやってんだよ」
「確認してた」
配慮ができ、思考深い様に見えて、どこか抜けている。裏表がない、無邪気、子供っぽいと言うべきか。あの屈託のなさは好ましくもあるが、今は形容しがたい怒りが湧いた。
「昨日の今日で、俺の部屋で何やってんだよ!?」
「仕方ないだろ! 俺だって一応αなんだから! 俺の体も生理現象って起きるんだなって感心するくらい良いだろ!?」
「おまえのことだから、そうだろうと思うけどなぁ!?」
言い合いが始まった矢先、玄関扉のドアノックを叩く音が聞こえた。
新聞の配達員が来たならば、玄関扉横のポストに挿入して帰って行くはずだ。昨晩の見回りの男性達が来るにも、時間が早すぎる。
「俺が出るよ」
一瞬にして髪が黒く染まり、瞼を開けた状態のフェンは、玄関扉の鍵を開けた。
「どなたですかー?」
覗ける程度に扉を開け、誰がいるのか確認する振りを見せる。
玄関前には、白に金の模様が施された鎧と甲冑を装備する長身の男が立っている。
フェンはその気配が誰なのか知っている。即座に扉を閉めようとするが、男は素早く隙間に鉄靴を挟み、それを阻止されてしまう。
「見つけたぞ」
「なんで来てんの!?」
「おまえが昨晩勝手に外出したからだろうが」
フェンはさらに体の体重をかけて閉めようとしたが、鉄靴の次に指ががっちりと扉を掴む。
「扉を壊されたくなければ、無駄な抵抗は辞めろ」
「馬鹿力やめてくれる!?」
明らかな対格差と力量によって、押しても引いても、全体重をかけても扉は全く動かず、閉まる気配は皆無だ。
「く、くそぉ……」
抵抗は虚しく、銀色の髪へと戻ったフェンはあっさりと負けた。
「言うことはあるか?」
「す、すいませんでした」
「せめて誰かに一言いってから行け」
兄と弟の様な、威圧する男の声とは裏腹に、フェンの声音は何処か親しさを感じる。
ベレクトは、その男が装備する鎧について知っている。その鎧は、神殿の選りすぐりの騎士のみが所属できる聖騎士団のものだ。彼らの仕事は主に、皇族と彼らの住む神殿の奥地〈心殻〉の警備だ。
この島の常識として学んだだけでなく、聖皇の生誕祭でのパレードでしか聖騎士は見たことがないので、より印象に残っている。
その聖騎士がここにいると言うことは、つまり。
「おまえは立場上、夜間の外出は固く禁じられている。白衣の医療団に所属し、外殻に赴く許可が下りた時、周囲からあれほど注意を受けたのを忘れたのか」
「ベレクトが危なかったし……」
拗ねた子供が言い訳するようにフェンが言うと、聖騎士はベレクトへと顔を向けた。
「……Ωの彼か」
嫌悪は感じられない。その声には哀れみや同情の感情が含まれている。
間に入るのが難しいベレクトはベッドから立ち上がり、2人の会話を黙って聞くことにした。
「詰め所で話は聴いている。αによる加害およびストーカー行為ならば、まずは役場や施設に繋げるのが先決だった」
「そうだけど、避難所以外は大体腰が重いでしょ。Ωへの意識改革だって、まだまだ年月が浅いんだ。まともな対応をして貰えるか、怪しいんだよ」
第二の性に関する意識改革。先代の聖皇が計画を立て、現聖皇が実施し始めたものだ。その特性から人権を軽視されやすいΩ。労働の使い捨ての駒のように扱いを受けるβ。選民意識と能力の劣悪に苦しむα。そして、男性と女性。全てを平等にするのは困難だ。故に、それぞれの特性を理解し、知識を共有し、能力を評価し、対等な立場を築けるように教育や研修を行う。
ベレクトが薬剤師に就職できたのも、その意識改革の成果の1つとも言えるが、全てが順調に進んではいない。
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人の性格、特性は千差万別だ。性差別はあまりにも根深く、改善は数世紀先とさえ言われている。
「だから誓約か。おまえの誓約がどれほどの意味を持つのか、分かっているのか?」
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「彼を特別扱いするのは結構だが、その〈親父〉殿が会いたがっている」
「えっ」
フェンは顔を引きつらせる。
「これまで黙っていてやったのだから、これを機におまえと誓約をしたΩに会ってみたい、と仰られていた」
「だ、だから、貴方達が来たのか」
「陛下のご命令だ。今回ばかりは、おまえに拒否権は無いぞ」
「俺は股の間が大変なことになってるし、ベレクトは寝間着のままなんだけど……」
「それを理由に、彼とここから逃げるつもりだろう?」
フェンは大きくため息を吐くと、ベレクトへと歩み寄る。
「ごめん」
「……さっきの会話から、おおよそ察した。おまえにも立場があるんだ。仕方ない」
「本当にごめん。俺の名前の下、神殿でのベレクトの安全は保障するから」
ガチャガチャと金属がぶつかりこすれ合う音が、こちらへと向かってくるのが聴こえてくる。
「トゥルーザ様。馬車の準備ができました」
部下が長身の聖騎士へと報告をする。
「フェルエンデ。Ω殿。神殿へ向かうとしよう」
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