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光の聖魔剣
会議の後……
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「どうだった?盟主代理の最初の会議の評価は?」
「良く出来たと思います」
「ありがとう」
彼は少し緊張していたらしく、「はあ……」と、大きく息をする。
「早く盟主が戻って来て欲しいよ、そうすれば……こんな事しなくて済むから」
「一癖二癖ある個性派揃いのメンバーですからね。名誉や肩書きよりも実力者に対して平伏す人材ばかりのメンバーだと、扱いにも苦労するでしょう?」
「まあね、ある意味……猛獣使いになった様な気分だよ。まあ、盟主自身が……じゃじゃ馬見たいなものだから。不揃いでデコボコだらけだけど……その分、一致団結したら相当な実力が発揮されるだろう」
彼は嬉しそうな表情で言う。
「それにしても……予想外だったな」
彼の言葉にマイリアは「え?」と、振り返ってアルファリオを見た。
「何がですか?」
「僕は……てっきり最後の1人はケイレム君か、僕のチームだったロディオ君だと思って居たんだ」
「へえ……そうなのですか?」
「彼には申し訳ないけど……ナレフ君は称号は上だけど、実力的には少し劣る面が見られる。それに、グループの中では今一つパッとしない存在なんだよね」
「まあ……言われてみれば……」
マイリアも頷きなが答える。
「今回の人選、彼は辞退するのだろうと僕は思ってたんだ」
「なるほど……」
アルファリオは会話を終えると、羊皮紙に参加者の名前を記入する為に、羽ペンでサラッと筆を走らせた。
会議が終えたメンバー達は、広間へと降りて来た。
その時、門番をしていた神官が管理人のレネラの元へと駆け付けて来た。
「え……そうなの?」
レネラは、神官から何か話を聞いている様子で、彼女は外へと飛び出して行く。
その一部始終を見て居たナレフと、他のメンバーが不思議そうな表情をしていた。
「何があったんだろうね?」
「変な入隊希望者が来たんじゃないの?先日も酒の匂いをプンプンさせた人が来たらしくて、レネラが門前払いさせたらしいよ。光花って結構金があるらしい……て噂だからね」
「それは言えてる」
アルムが珍しく皆の会話に入った。
「一般のグループ宿舎なら毎月の皆からの出費は銀貨30枚は出すのが相場だよ。でも……銀貨10枚で済まされるなんて、他じゃ考えられないからね……。それに、武器防具だって、盟主にお願いすれば、購入して貰えるんだろ?野良狩りでギリギリの生活している人に取っては、まさに楽園だと思われても仕方ないよ」
彼等は、それを聞いて、以前来たと言われるロティスと言う、男性が金銭目当てだったと気付く、彼が盟主との対話で脱退したのが幸いだったが……それでも盟主は彼を辞めさせるつもりは無かったらしい……と、レネラから皆は聞いていた。以降……盟主は、来れば誰でも入隊を認めてしまうのを、レネラとマイリアが人選した者だけを盟主に合わせる様にさせたのを。彼等は知っていた。
事実、アルファリオが入隊するまでに、数名の入隊希望者が居た。しかし……レネラやマイリアの判断で門前払いとなった。その為……光花は少数精鋭と言う風潮が1人歩きしてしまった。市場では、光花のグループが発足した、数日後……他のギルド集会所で結成されたグループがあり、そのグループのメンバーは30名以上であるのに対して、光花はまだ10数名だった。
その光花のメンバーが魔獣討伐に参加すると前線で活躍する事から、相当な実力が求められるのだろう……と、言う噂が広まっていた。
「誰か新しい人が来ても、副盟主だと、そう簡単に入隊は認められそうに無いんじゃない?」
ナレフがアルムに向かって言う。
「そうだね、僕の元リーダーは、結構色んな事を聞きまくるからね」
そう話していると、レネラが慌てた様子でナレフの方へと走って来た。
「ちょっと、貴方……今、外に貴方の義妹がいるわよ!」
「え……?」
ナレフが呆気に問わられて返事をした瞬間だった。小柄でフード付きの白マントを被った者が、ピョンと子ウサギの様に、彼の体に抱き着いて来た。
「お兄ちゃん!」
「はあ?」
周囲が呆気に取られながら声を揃えて驚いた。
「良く出来たと思います」
「ありがとう」
彼は少し緊張していたらしく、「はあ……」と、大きく息をする。
「早く盟主が戻って来て欲しいよ、そうすれば……こんな事しなくて済むから」
「一癖二癖ある個性派揃いのメンバーですからね。名誉や肩書きよりも実力者に対して平伏す人材ばかりのメンバーだと、扱いにも苦労するでしょう?」
「まあね、ある意味……猛獣使いになった様な気分だよ。まあ、盟主自身が……じゃじゃ馬見たいなものだから。不揃いでデコボコだらけだけど……その分、一致団結したら相当な実力が発揮されるだろう」
彼は嬉しそうな表情で言う。
「それにしても……予想外だったな」
彼の言葉にマイリアは「え?」と、振り返ってアルファリオを見た。
「何がですか?」
「僕は……てっきり最後の1人はケイレム君か、僕のチームだったロディオ君だと思って居たんだ」
「へえ……そうなのですか?」
「彼には申し訳ないけど……ナレフ君は称号は上だけど、実力的には少し劣る面が見られる。それに、グループの中では今一つパッとしない存在なんだよね」
「まあ……言われてみれば……」
マイリアも頷きなが答える。
「今回の人選、彼は辞退するのだろうと僕は思ってたんだ」
「なるほど……」
アルファリオは会話を終えると、羊皮紙に参加者の名前を記入する為に、羽ペンでサラッと筆を走らせた。
会議が終えたメンバー達は、広間へと降りて来た。
その時、門番をしていた神官が管理人のレネラの元へと駆け付けて来た。
「え……そうなの?」
レネラは、神官から何か話を聞いている様子で、彼女は外へと飛び出して行く。
その一部始終を見て居たナレフと、他のメンバーが不思議そうな表情をしていた。
「何があったんだろうね?」
「変な入隊希望者が来たんじゃないの?先日も酒の匂いをプンプンさせた人が来たらしくて、レネラが門前払いさせたらしいよ。光花って結構金があるらしい……て噂だからね」
「それは言えてる」
アルムが珍しく皆の会話に入った。
「一般のグループ宿舎なら毎月の皆からの出費は銀貨30枚は出すのが相場だよ。でも……銀貨10枚で済まされるなんて、他じゃ考えられないからね……。それに、武器防具だって、盟主にお願いすれば、購入して貰えるんだろ?野良狩りでギリギリの生活している人に取っては、まさに楽園だと思われても仕方ないよ」
彼等は、それを聞いて、以前来たと言われるロティスと言う、男性が金銭目当てだったと気付く、彼が盟主との対話で脱退したのが幸いだったが……それでも盟主は彼を辞めさせるつもりは無かったらしい……と、レネラから皆は聞いていた。以降……盟主は、来れば誰でも入隊を認めてしまうのを、レネラとマイリアが人選した者だけを盟主に合わせる様にさせたのを。彼等は知っていた。
事実、アルファリオが入隊するまでに、数名の入隊希望者が居た。しかし……レネラやマイリアの判断で門前払いとなった。その為……光花は少数精鋭と言う風潮が1人歩きしてしまった。市場では、光花のグループが発足した、数日後……他のギルド集会所で結成されたグループがあり、そのグループのメンバーは30名以上であるのに対して、光花はまだ10数名だった。
その光花のメンバーが魔獣討伐に参加すると前線で活躍する事から、相当な実力が求められるのだろう……と、言う噂が広まっていた。
「誰か新しい人が来ても、副盟主だと、そう簡単に入隊は認められそうに無いんじゃない?」
ナレフがアルムに向かって言う。
「そうだね、僕の元リーダーは、結構色んな事を聞きまくるからね」
そう話していると、レネラが慌てた様子でナレフの方へと走って来た。
「ちょっと、貴方……今、外に貴方の義妹がいるわよ!」
「え……?」
ナレフが呆気に問わられて返事をした瞬間だった。小柄でフード付きの白マントを被った者が、ピョンと子ウサギの様に、彼の体に抱き着いて来た。
「お兄ちゃん!」
「はあ?」
周囲が呆気に取られながら声を揃えて驚いた。
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