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第2部

第6話 蘇軾4

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 果たして何が間違い出会ったのだろうか?

 こうして先帝(神宗)の修復・増強された外城(最外郭)の城壁を見上げると、国を守るという想いは同じであったと分かる。

 それが、どうして、あのようなことに? 先帝より安置処分――政治上の重罪犯に対する罰――を受けることになってしまったのか?

 よもや、先帝に過失があったのか? その先帝も今は亡い。

 それとも、やはり、我に間違いがあったのか。その我も今や白髪頭となってしまっておる。

 先帝が自らの誤りに気付き、許された上で中央に呼び戻されたとなれば、まさに一件落着なのであるが。ただ、あくまで太母たいぼ(太皇太后)によってとなれば、心にわだかまりは残る。

 それをはらいたく想い、果たして、何度目、否、何十度目となるか、外城の堀添いの道、柳の植えられたそこを、今また歩く。

 元祐元年に中書舎人ちゅうしょとねりとして召され、それから、再び知州として地方に出ることもあったが、6年後の今、こうして都に戻るを得た。これも変わらぬ太母の恩寵のおかげであるは無論のこと。

 そして都にも新たに喜ばしき風が吹こうとしておった。陛下(哲宗)が皇后を迎え入れられたのだ。
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