女子高生占い師の事件簿

凪子

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【5】イベントチャート

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「ついてくるなよ」

理人はおざなりに言ったが、声からは明らかに怒気が消えている。

「だって、謝りたかったんだもん。何も知らないくせに、偉そうなことばっかり言っちゃったから」

すまなさそうに頭を下げる加奈子を見て、理人は眉をひそめた。

「お前に謝られる筋合いはないね」

加奈子はむっと頬を膨らませた。だが、すぐに笑う。

「あんたって、意外にいい奴だったんだね」

「意外には余計だろ」

理人は手に握られたストラップを見つめ、それをポケットに押し込んだ。

「あいつ……あの占い師、ああしろ、こうしろって言わないんだな。ラッキーカラーとか、方角とか」

加奈子は元気よく頷いた。

「そうよ。言ったでしょ?恵果ちゃんの占いは、当たるとか外れるとかの次元を超えてるの」

「恐れ入ったよ」

「ね、さっき言ったよね。恵果ちゃんが怖くないかって」

理人は立ち止まり、加奈子の歩調に合わせる。

追いつきながら、加奈子は理人の隣で微笑んだ。

「怖くないよ。だって恵果ちゃんの占いも、恵果ちゃん自身も、いつだって優しいもの」
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