女子高生占い師の事件簿

凪子

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【1】ハーモニクス アストロジー

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「ふらふらしてるじゃない。しょうがないなあ、送っていくよ」

「いいって、大丈夫だから」

玄関口で、恵果と律が微笑ましいやりとりをしている。

美蘭はそれに耳をすませていた。

「毎回思うんだけど、普通、男と女逆じゃない?」

「うるせぇ。平気だっつってるだろ」

「はいはい。じゃ、美蘭さん。ちょっと行ってきますね。戸締りよろしく」

律の邪険じゃけんな態度を受け流し、恵果は靴をはきかえた。

美蘭は二人の後姿にひらひらと手を振る。

そしてドアに内側から鍵をすると、背を向けたまま低い声で言った。

「起きてたでしょ」

ソファーで眠りこけていたはずの比呂が、ゆっくりと目を開いた。
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