守護霊は吸血鬼❤

18

「おっ、おおおお前！！何でお前が俺の部屋にいるんだよ！」

「主あるじが所有物しょゆうぶつのそばにいて何が悪い」

男は醒さめた目で聖を見おろすと、傲然ごうぜんと言い放った。

「主？所有物？何を言って……ていうかどうやって俺の部屋に」

あわあわと唇を動かしながら、聖は昨夜の記憶が蘇ってくるのを感じた。

たしか昨日、何かに呼ばれるようにして学校の裏山に登り、そこで変な子供がいつの間にか変な男の姿になって――。

それから血、血を吸われて……。

はっとして、反射的に首筋に手を当てる。

そこには傷跡の感触はなかったが、かすかに痛みの名残があった。

あの後、動転どうてんしたまま家へ逃げ帰り、食事や風呂もなしに鍵をかけて部屋に閉じこもり、そのまま眠ってしまった。

夢見は悪く不快で、ちっとも眠った気がしなかった。