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【延長戦】
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ここからじゃ遠い。
それに今は深夜一時すぎ、最も闇の深い頃合いだ。
暗視スコープでもない限り、ここからの狙撃は不可能だ。
今いる二階のバルコニーから飛び降りて、奴らの眼前まで走り込み、射程圏内まで行かなければ難しい。
「奴ら、結構いい武器使ってるけど、さすがに高性能スコープつきのライフルなんて用意してないよねえ」
さっきまでと全く変わらない、どこか人を食ったような笑みで巳継君が言った。
「俺が歩の援護につく。ほかの皆は、その間に管制室を制圧してくれ」
戸上さんが言い、ほかのメンバーが頷いた。
「これを使ってください」
雪妃がポケットから手榴弾を取り出し、俺に渡してきたので目を剥いた。
「お前、これ、どこから」
「さっきそこで拾いました」
「いや、そんな普通に落ちてるものじゃないだろ……」
この状況で相変わらず涼しい顔をしている雪妃は、頼もしいやら恐ろしいやら、よく分からなかった。
そのとき、銃声が耳元で弾けて俺は身をかわした。
廊下を走ってきた衛視の連中が、こちらに向かって一斉射撃してくる。
野村さんと啓作さんの二人が命がけで稼いでくれた時間も、どうやらここまでのようだ。
「行くぞ、歩」
「はい!」
戸上さんと俺はバルコニーから飛び降り、ほかのメンバーは応戦しながら管制室へ向かう。
戦いはまだ始まったばかりだった。
それに今は深夜一時すぎ、最も闇の深い頃合いだ。
暗視スコープでもない限り、ここからの狙撃は不可能だ。
今いる二階のバルコニーから飛び降りて、奴らの眼前まで走り込み、射程圏内まで行かなければ難しい。
「奴ら、結構いい武器使ってるけど、さすがに高性能スコープつきのライフルなんて用意してないよねえ」
さっきまでと全く変わらない、どこか人を食ったような笑みで巳継君が言った。
「俺が歩の援護につく。ほかの皆は、その間に管制室を制圧してくれ」
戸上さんが言い、ほかのメンバーが頷いた。
「これを使ってください」
雪妃がポケットから手榴弾を取り出し、俺に渡してきたので目を剥いた。
「お前、これ、どこから」
「さっきそこで拾いました」
「いや、そんな普通に落ちてるものじゃないだろ……」
この状況で相変わらず涼しい顔をしている雪妃は、頼もしいやら恐ろしいやら、よく分からなかった。
そのとき、銃声が耳元で弾けて俺は身をかわした。
廊下を走ってきた衛視の連中が、こちらに向かって一斉射撃してくる。
野村さんと啓作さんの二人が命がけで稼いでくれた時間も、どうやらここまでのようだ。
「行くぞ、歩」
「はい!」
戸上さんと俺はバルコニーから飛び降り、ほかのメンバーは応戦しながら管制室へ向かう。
戦いはまだ始まったばかりだった。
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