ＴＨＥ ＬＡＳＴ ＷＯＬＦ

【４日目】

67

――しくった。完全に間違った。

処刑前の発言を聞いても、斎内紫帆は完全に白だ。ただの村人を処刑してしまった。

この状況はまずい。非常にまずい。

今、残りは七名。この夜のターンで一名襲撃されるから、明日の朝には六名になっている。

そのうち恐らく、人狼が二名と村人が四名。

だが狂人がいた場合、実質的には半々だ。

明日、人狼を吊らなければ確実に負ける。

『あなたは村人です。夜のターンを終了します』

――騎士は生きてるんだろうか。

これでもう四日が過ぎた。襲撃や処刑で死んでいるという可能性もあり得る。

そうであれば、人狼の襲撃に対抗するすべがない。

ただ、最後に斎内紫帆が言っていたように、もし騎士が死んでおり誰も守っていないのなら、占い師が二名生存しているというのはおかしい。

人狼が真っ先に襲撃しているはずなのだから。

騎士は夜、人知れず誰を守っているのだろう。

恐らく真の占い師の可能性が高い、戸上明典か。

真の占い師が生き残ってさえいれば、まだ望みはある。

ただ、形勢は非常に不利だ。このまま行けば負ける。何としても流れを変えないと。

人狼は確実に複数名いる。今回の処刑の不自然さと、票の偏りから考えて間違いない。

なのに、その姿が全く見えてこない。非常に巧妙に隠れ、互いに協力し合っている。

誰が人狼なんだ？

疑うべき相手を疑わないよう仕向け、無実の人間を処刑するよう誘導しているのは誰だ。






















【４日目・終】