THE LAST WOLF

凪子

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【1日目】

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とうとう刻限こくげんがやってきた。

八時五十分ぴったりに礼儀正しくドアがノックされて、俺は立ち上がった。

心臓がばくばくいって、体中の血が沸騰ふっとうしそうだった。

ドアを開けると、やってきた衛視えいしに連れられて、俺は長い廊下を歩いて会場へ向かった。

三人の衛視は全て男で、一人は俺の前を歩き、残りの二人は俺の脇を挟むようにして無言で歩いていく。

やがて人一人通れるだけの小さな扉の前に連れてこられ、

「ここでお待ちください。時間になれば扉が開きます」

質問も挨拶も一切受け付けないという態度で衛視は言った。

俺が返事する前に、彼らは視界からいなくなる。

白い扉の前に立ち尽くし、俺はそれを軽く手で押してみた。鍵がかかっているらしく、開かない。

しばらくすると自動的に内側からドアが開き、

『参加者の皆様、ご入室ください』

と、機械的な声が言った。

女の声、ボーカロイドにしゃべらせたような声だ。
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