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まあ、総括すると――『盗人猛々しい』とはこのことよね。
さんざん私やクイーンズ家に敵対行為を働いておいて、いけしゃあしゃあと援助を迫るんだから、怒っていいのか呆れていいのか分からない。
とりあえず、金輪際関わりたくない。
「あのときローラにも伝えたが、俺はアンナが今までクイーンズ家に相応しいだけの扱いを受けてきたとは思えない。その上、本来では必要なかった流産の費用もかかった。だからこそ、この場で改めて、はっきり言っておく。
ローラ、お前にはアンナのための見舞金を支払う義務がある」
アレックスのトチ狂った発言にも慣れてきて、今さら驚かなかった。
ユリウスも頭のところで指をくるくる回している。
……うん。完全にイッちゃってるね。
「ロベルト叔父様は、アンナのお父様でしょう?なぜ叔父様がお見舞金を支払って差し上げないのですか?」
アレックスと話しても仕方ないので、私はロベルト叔父様のほうを向いて言った。
すると叔父様の額に、大量の汗が浮かび始めた。
「ん?いやー……本来そういったことは、父親である僕の仕事だというのは分かっているんだが……。娘を嫁に行かせるとなると、支度金やら家財道具やら、そういったことで予想以上に物入りになるんだよ」
つまり直訳すると、『金がない』ということだろう。
確かに、美食家で酒好き・女好きと来れば、散財しまくっててもおかしくはない。
それでもロベルト様は、クイーンズ領の西側一帯を領地としてもらっていて、年間で土地代だけでもかなりの収益があるはずだけどね。
「あのー、アレックス様。ご自分が何をおっしゃっているか分かっておられますか?ローラ様は、今回の件で巨額の慰謝料をナイト家に請求されてもおかしくないんですよ?それを、あろうことかアンナ嬢にお金を支払えというのは、理にかなわないを通り越して滑稽ですらあるんですが」
そうそう。ユリウスの発言は至極もっともだ。
……ていうか、アレックス、こんなんで本当に伯爵が務まるんだろうか。
もはや無関係とはいえ、ナイト領の人々が心配になってくる。
さんざん私やクイーンズ家に敵対行為を働いておいて、いけしゃあしゃあと援助を迫るんだから、怒っていいのか呆れていいのか分からない。
とりあえず、金輪際関わりたくない。
「あのときローラにも伝えたが、俺はアンナが今までクイーンズ家に相応しいだけの扱いを受けてきたとは思えない。その上、本来では必要なかった流産の費用もかかった。だからこそ、この場で改めて、はっきり言っておく。
ローラ、お前にはアンナのための見舞金を支払う義務がある」
アレックスのトチ狂った発言にも慣れてきて、今さら驚かなかった。
ユリウスも頭のところで指をくるくる回している。
……うん。完全にイッちゃってるね。
「ロベルト叔父様は、アンナのお父様でしょう?なぜ叔父様がお見舞金を支払って差し上げないのですか?」
アレックスと話しても仕方ないので、私はロベルト叔父様のほうを向いて言った。
すると叔父様の額に、大量の汗が浮かび始めた。
「ん?いやー……本来そういったことは、父親である僕の仕事だというのは分かっているんだが……。娘を嫁に行かせるとなると、支度金やら家財道具やら、そういったことで予想以上に物入りになるんだよ」
つまり直訳すると、『金がない』ということだろう。
確かに、美食家で酒好き・女好きと来れば、散財しまくっててもおかしくはない。
それでもロベルト様は、クイーンズ領の西側一帯を領地としてもらっていて、年間で土地代だけでもかなりの収益があるはずだけどね。
「あのー、アレックス様。ご自分が何をおっしゃっているか分かっておられますか?ローラ様は、今回の件で巨額の慰謝料をナイト家に請求されてもおかしくないんですよ?それを、あろうことかアンナ嬢にお金を支払えというのは、理にかなわないを通り越して滑稽ですらあるんですが」
そうそう。ユリウスの発言は至極もっともだ。
……ていうか、アレックス、こんなんで本当に伯爵が務まるんだろうか。
もはや無関係とはいえ、ナイト領の人々が心配になってくる。
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