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第一話
大百科と初接吻
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「我が名は《大百科》、騎兵はキテレッツ」
空中の、二本角の騎兵がそう自己紹介する。
「俺は《初接吻》、騎兵はコロス=ケイだよ」
同じく地上で暴れ回る一本角の騎兵がそう告げる。
「馬鹿な、コロス=ケイだと?」
と声をあげるのは、先ほど帝国騎兵ゴンス=ケイに乗っていた搭乗者。
「あー、帝国の騎兵乗りがいたかあ。
そうそう、このコロス=ケイはあんたの国から奪って改造した騎兵だよ?
改造し過ぎて見た目も別モンだし3倍くらいの強さになってるけどね」
と初接吻。
「なかなか面白い機体で改造のしがいがあったぞ」
と大百科。
「さーて、宴の主役はどこかな、っと。
いるんだろ、100連勝の坊ちゃんがさあ?」
🫖 🫖 🫖
地響きのような音にヴィータとミナが振り向くと、闘技場から煙と悲鳴のような声があがっていた。
「行かなきゃ」
ヴィータはそう言って、騎兵タイタンに乗り込もうとする。
「待ってヴィータ。レベル8のあなたが行っても多分無駄死によ」
引き止めるようにそう言うミナ。
「そうかもしれない。でも」
とヴィータは言い、言葉を続ける。
「何もしなかったら大変な事になるって分かってて、それでも何もしないで。
結果その通りになってしまう方が嫌だ!」
「そっか……わかった」
ヴィータの宣言にミナが嬉しそうに言い、
「だったら私も一緒にいく!」
「へっ?」
ヴィータを困惑させるのだった。
🫖 🫖 🫖
ヴィータがミナを連れて祝賀会になった闘技場に着いた時には、そこが祝賀会だったとは信じられないほど滅茶苦茶にされていて。
そして何より、
「ひゃーっはっははは!
弱い、弱すぎだぜ坊ちゃんよお!」
一本角の騎兵にボロボロにされた、かつての無敗の騎士、ゴーダ・ゴウのアンデフィーデットが無惨に地面に転がっていた。
「おんやあ?
そこに見えるは旧世代の異物、ポンコツのタイタン様じゃございませんかあ」
「油断するな初接吻、その機体はかつて我々魔族に辛酸を舐めさせた騎兵だ」
一本角の騎兵の軽口を、二本角の騎兵が嗜める。
「そんなの50年も前の話でしょ?
しかもそこから1000連敗って聞いてるよ?」
「連敗していたのは、戦う理由がなかったからよ!」
ふいにそんな声が、周囲に響き渡る。
「おいミナ!」
とヴィータが驚いて声をあげる。
その声を発したのは、騎兵タイタンにヴィータと同乗していたミナによるものだった。
「はあ?何を血迷った事を。
それじゃ何か?戦う理由があれば、強くなるってのかい」
「ええその通り。
最弱は最強、今がその時よ!」
ミナはそう言い、更に言葉を続ける。
「いるんでしょうミレ姫、いいえミレ!
『鍵』の解放許可を」
「その言葉を待ってましたミナさん!
『鍵の解放許可』します!」
「おいミナ、一体何を……」
困惑するヴィータに、ミナは静かにこう言う。
「ヴィータ、今から起こる事を目にしても私のこと嫌いにならないでね?」
空中の、二本角の騎兵がそう自己紹介する。
「俺は《初接吻》、騎兵はコロス=ケイだよ」
同じく地上で暴れ回る一本角の騎兵がそう告げる。
「馬鹿な、コロス=ケイだと?」
と声をあげるのは、先ほど帝国騎兵ゴンス=ケイに乗っていた搭乗者。
「あー、帝国の騎兵乗りがいたかあ。
そうそう、このコロス=ケイはあんたの国から奪って改造した騎兵だよ?
改造し過ぎて見た目も別モンだし3倍くらいの強さになってるけどね」
と初接吻。
「なかなか面白い機体で改造のしがいがあったぞ」
と大百科。
「さーて、宴の主役はどこかな、っと。
いるんだろ、100連勝の坊ちゃんがさあ?」
🫖 🫖 🫖
地響きのような音にヴィータとミナが振り向くと、闘技場から煙と悲鳴のような声があがっていた。
「行かなきゃ」
ヴィータはそう言って、騎兵タイタンに乗り込もうとする。
「待ってヴィータ。レベル8のあなたが行っても多分無駄死によ」
引き止めるようにそう言うミナ。
「そうかもしれない。でも」
とヴィータは言い、言葉を続ける。
「何もしなかったら大変な事になるって分かってて、それでも何もしないで。
結果その通りになってしまう方が嫌だ!」
「そっか……わかった」
ヴィータの宣言にミナが嬉しそうに言い、
「だったら私も一緒にいく!」
「へっ?」
ヴィータを困惑させるのだった。
🫖 🫖 🫖
ヴィータがミナを連れて祝賀会になった闘技場に着いた時には、そこが祝賀会だったとは信じられないほど滅茶苦茶にされていて。
そして何より、
「ひゃーっはっははは!
弱い、弱すぎだぜ坊ちゃんよお!」
一本角の騎兵にボロボロにされた、かつての無敗の騎士、ゴーダ・ゴウのアンデフィーデットが無惨に地面に転がっていた。
「おんやあ?
そこに見えるは旧世代の異物、ポンコツのタイタン様じゃございませんかあ」
「油断するな初接吻、その機体はかつて我々魔族に辛酸を舐めさせた騎兵だ」
一本角の騎兵の軽口を、二本角の騎兵が嗜める。
「そんなの50年も前の話でしょ?
しかもそこから1000連敗って聞いてるよ?」
「連敗していたのは、戦う理由がなかったからよ!」
ふいにそんな声が、周囲に響き渡る。
「おいミナ!」
とヴィータが驚いて声をあげる。
その声を発したのは、騎兵タイタンにヴィータと同乗していたミナによるものだった。
「はあ?何を血迷った事を。
それじゃ何か?戦う理由があれば、強くなるってのかい」
「ええその通り。
最弱は最強、今がその時よ!」
ミナはそう言い、更に言葉を続ける。
「いるんでしょうミレ姫、いいえミレ!
『鍵』の解放許可を」
「その言葉を待ってましたミナさん!
『鍵の解放許可』します!」
「おいミナ、一体何を……」
困惑するヴィータに、ミナは静かにこう言う。
「ヴィータ、今から起こる事を目にしても私のこと嫌いにならないでね?」
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