19 / 29
第二章
友達
しおりを挟む
「はぁ、ルクさんどこへ行っちゃったんでしょうか……」
クリネは、ギルドの酒場で溜息をついていた。
あの洗礼という名の恒例行事が終わったあと、ルクに会いたくて急いで観客席から降り、彼の元へ向かった。
すると、
「すみません、クリネさん。今から、エイコスさんから飲みに誘われちゃいましてね……」
ルクにしては珍しく、バツの悪そうな顔をしていた。引き止める訳にも行かず、若干愛想笑いながらも、彼を見送った。
その後、少し経ってから酒場へと赴こうと考えていた。
しかし酒場へ行ってみると、ベロベロに酔ってカウンターに突っ伏している初心者殺しだけがいた。
エイコスはいくら揺さぶっても起きる気配がなく、酒場のマスターも困り果てていた。なんでも、ルクに勧められた新酒を飲みまくったのだと言う。
「若い男性の方が、全て奢ると言っていましたからね。調子に乗ってしまったのでしょう」
とはマスター談だ。
ともあれ、ルクが消えてしまったのに変わりはない。
(……また依頼を受けているのかもしれません。もう少し、待ってみましょう)
クリネは、酒場の席に着いた。ただし、酒臭いエイコスからはちょっと距離を置いて。
「マスター、シャーリーテンプルを」
「かしこまりました」
クリネは、ノンアルの代表格と言えるカクテルを注文した。
レモン、ライムなどの柑橘類にソーダを入れたものをベースとし、更に柘榴の果汁と砂糖で作ったグレナデンというシロップを加えたものだ。
ものによっては、ソーダの代わりにジンジャーエールやコーラを使うらしい。
ノンアルな上に、とても飲みやすいドリンクなので、クリネは気に入っていた。
(でも、待つっていってもどれぐらいかかるのかな…)
正直、ルクが帰ってくるかも分からないのが現状だ。
「どうしよーかなー」
そんな風にクリネが思案していると、
「どうした、そんなシケた面しちゃって」
クリネが振り向くと、そこにはこれまた美少女がいた。
なんと言っても、最も目を引くのは狐族特有の狐耳だろう。髪は、黄金を溶かしたかのような金髪。目は狐らしいつり目ではなく、大きく丸みを帯びている。
レマグ=ロクラタイナ。何を隠そう、スサム区ギルドマスター、アルフレッド=ロクラタイナの孫娘である。
また、彼女の扱う武器が特殊であることも、知名度を押し上げる要因の一つだった。今は完全に仕舞われ、周囲からは見えないようになっているが。
ギルド内では、クリネと二人合わせて「金銀姉妹」というあだ名が広まっていた。
「あ、レマグ。いや、ルクさんを待ってるんだけど、いつ帰ってくるか分からなくてね…」
「またそいつの話かよ。まだ私は会ったことないけど、クリネがそんなに気にするほどの相手なのかい?」
「え、いや、ううんと――――」
言葉に詰まってしまう。
考えてみれば、確かに自分がルクに気を掛ける理由はない。ただ彼が落下(?)してこの世界に来た時に、このベセノムまで連れてきただけなのだから。
一方、ルクがいることで何も変わらないわけではなかった。
「隣にいると安心するというか、なんというか」
「へぇー、そりゃいいね。羨ましいわー」
「そ、そう?」
レマグはニヤニヤしながら、こちらを見ている。何かを考えているのだろうか。
「それよりさ、あの新世代ハード買った?」
レマグは、話題を自分の趣味に変更した。彼女は重度のゲーマーで、黎明期から現代まで、ありとあらゆるゲームをやり尽くしていた。
彼女の言う新世代ハードとは、最近発売された最新フルVRハード「エルンスト」のことだろう。
常識を覆す「時計型」のハードで、ゲーマー界隈では発売開始から、そう日が経っていないにも関わらず絶大な人気を誇っていた。
彼女の左腕にも光るものがあった。
「こいつは、普通の時計の役割もしてくれるのよ。それで、盤の裏側から特殊な針を出して神経に突き刺すのことで、電脳空間に………」
「まぁ、一種のツボみたいなもんだな。これが脳に影響を及ぼし、導入から覚醒までをスムーズかつ速やかに……」
「しかも、同時発売されたソフトウェアがまた凄いんだよ!普通、ソフトがハードに負けちゃって、どっちも人気が出ないってオチなんだけど、今回は………」
申し訳ないことだが、彼女の話など微塵も入ってこなかった。
(ほんとに、何処行っちゃったのかなぁ……)
__________________________________
ルクは、街中を駆けていた。目指すところはただ一つ。あの残虐な殺人事件が起こった場所だ。
酒場から飛び出した時に、エイコスに場所を聞くのを忘れていたことを思い出した。
折角、抜け出せたのに戻る訳にも行かず、どうしようか迷っていたところだった。
「おい、聞いたか?最近この近くのアムナ区の第一繁華街で、事件が起きたってよ」
「ああ、聞いたよ。噂によると裏通り五丁目で起きたとか」
「そうらしいな、なんでも頭を鈍器で一発らしい」
「怖いわねぇ、物騒な世の中になったもんだよ」
「その通りだ。魔導とかいう得体の知れないやつも、俺は嫌いだよ」
市井の噂だった。信憑性は低いものの、今、一番手っ取り早い情報源だろう。
ルクは、頭の中に完全暗記した地図を思い浮かべ、まるで土地勘があるように、スイスイと目的地への最短ルートを走っていく。
ここでいう目的地とは、アムナ区第一繁華街裏通り五丁目だ。噂を鵜呑みしているようだが、もちろん周囲も当たるつもりだった。
火のないところに煙は立たない。いくら噂とはいえ、馬鹿にはできなかった。
さらに、ここまで急ぐのにはとある理由があった。
(聞いた話の威力が本当なら、あれは普通の人じゃない。まるで自分ようだ。もしかしたら、自分と同じ『身体改造』の使い手かもしれない。自分について何か分かるかもしれない!)
ルクがこの地上にわざわざ降りてきたのには、これがひとつあった。
『身体改造』。言葉にすればとても分かりやすいが、実際は複雑怪奇。使っている本人にすら、その正体が分からない。
あの市民の言葉を借りるなら、得体がしれないとも言い換えられる。
(師匠は、いくら聞いても教えてくれなかった)
その代わり、自分の力で見つける義務がお前にはある、と毎度の如く諭されていた。
(今回の事件で、何か分かるかもしれない。そのためにも治維連の奴らに情報を隠蔽される前に早く!)
治維連は事件の概要は公表するものの、細部はプライバシー保護という建前のもと、隠蔽している。
その中に貴重な情報が眠っていないとは言いきれない。むしろ、そちらにある可能性の方が高いと考えていた。
ルクは決意を固めると、より一層蹴る力を強くし、加速した。
クリネは、ギルドの酒場で溜息をついていた。
あの洗礼という名の恒例行事が終わったあと、ルクに会いたくて急いで観客席から降り、彼の元へ向かった。
すると、
「すみません、クリネさん。今から、エイコスさんから飲みに誘われちゃいましてね……」
ルクにしては珍しく、バツの悪そうな顔をしていた。引き止める訳にも行かず、若干愛想笑いながらも、彼を見送った。
その後、少し経ってから酒場へと赴こうと考えていた。
しかし酒場へ行ってみると、ベロベロに酔ってカウンターに突っ伏している初心者殺しだけがいた。
エイコスはいくら揺さぶっても起きる気配がなく、酒場のマスターも困り果てていた。なんでも、ルクに勧められた新酒を飲みまくったのだと言う。
「若い男性の方が、全て奢ると言っていましたからね。調子に乗ってしまったのでしょう」
とはマスター談だ。
ともあれ、ルクが消えてしまったのに変わりはない。
(……また依頼を受けているのかもしれません。もう少し、待ってみましょう)
クリネは、酒場の席に着いた。ただし、酒臭いエイコスからはちょっと距離を置いて。
「マスター、シャーリーテンプルを」
「かしこまりました」
クリネは、ノンアルの代表格と言えるカクテルを注文した。
レモン、ライムなどの柑橘類にソーダを入れたものをベースとし、更に柘榴の果汁と砂糖で作ったグレナデンというシロップを加えたものだ。
ものによっては、ソーダの代わりにジンジャーエールやコーラを使うらしい。
ノンアルな上に、とても飲みやすいドリンクなので、クリネは気に入っていた。
(でも、待つっていってもどれぐらいかかるのかな…)
正直、ルクが帰ってくるかも分からないのが現状だ。
「どうしよーかなー」
そんな風にクリネが思案していると、
「どうした、そんなシケた面しちゃって」
クリネが振り向くと、そこにはこれまた美少女がいた。
なんと言っても、最も目を引くのは狐族特有の狐耳だろう。髪は、黄金を溶かしたかのような金髪。目は狐らしいつり目ではなく、大きく丸みを帯びている。
レマグ=ロクラタイナ。何を隠そう、スサム区ギルドマスター、アルフレッド=ロクラタイナの孫娘である。
また、彼女の扱う武器が特殊であることも、知名度を押し上げる要因の一つだった。今は完全に仕舞われ、周囲からは見えないようになっているが。
ギルド内では、クリネと二人合わせて「金銀姉妹」というあだ名が広まっていた。
「あ、レマグ。いや、ルクさんを待ってるんだけど、いつ帰ってくるか分からなくてね…」
「またそいつの話かよ。まだ私は会ったことないけど、クリネがそんなに気にするほどの相手なのかい?」
「え、いや、ううんと――――」
言葉に詰まってしまう。
考えてみれば、確かに自分がルクに気を掛ける理由はない。ただ彼が落下(?)してこの世界に来た時に、このベセノムまで連れてきただけなのだから。
一方、ルクがいることで何も変わらないわけではなかった。
「隣にいると安心するというか、なんというか」
「へぇー、そりゃいいね。羨ましいわー」
「そ、そう?」
レマグはニヤニヤしながら、こちらを見ている。何かを考えているのだろうか。
「それよりさ、あの新世代ハード買った?」
レマグは、話題を自分の趣味に変更した。彼女は重度のゲーマーで、黎明期から現代まで、ありとあらゆるゲームをやり尽くしていた。
彼女の言う新世代ハードとは、最近発売された最新フルVRハード「エルンスト」のことだろう。
常識を覆す「時計型」のハードで、ゲーマー界隈では発売開始から、そう日が経っていないにも関わらず絶大な人気を誇っていた。
彼女の左腕にも光るものがあった。
「こいつは、普通の時計の役割もしてくれるのよ。それで、盤の裏側から特殊な針を出して神経に突き刺すのことで、電脳空間に………」
「まぁ、一種のツボみたいなもんだな。これが脳に影響を及ぼし、導入から覚醒までをスムーズかつ速やかに……」
「しかも、同時発売されたソフトウェアがまた凄いんだよ!普通、ソフトがハードに負けちゃって、どっちも人気が出ないってオチなんだけど、今回は………」
申し訳ないことだが、彼女の話など微塵も入ってこなかった。
(ほんとに、何処行っちゃったのかなぁ……)
__________________________________
ルクは、街中を駆けていた。目指すところはただ一つ。あの残虐な殺人事件が起こった場所だ。
酒場から飛び出した時に、エイコスに場所を聞くのを忘れていたことを思い出した。
折角、抜け出せたのに戻る訳にも行かず、どうしようか迷っていたところだった。
「おい、聞いたか?最近この近くのアムナ区の第一繁華街で、事件が起きたってよ」
「ああ、聞いたよ。噂によると裏通り五丁目で起きたとか」
「そうらしいな、なんでも頭を鈍器で一発らしい」
「怖いわねぇ、物騒な世の中になったもんだよ」
「その通りだ。魔導とかいう得体の知れないやつも、俺は嫌いだよ」
市井の噂だった。信憑性は低いものの、今、一番手っ取り早い情報源だろう。
ルクは、頭の中に完全暗記した地図を思い浮かべ、まるで土地勘があるように、スイスイと目的地への最短ルートを走っていく。
ここでいう目的地とは、アムナ区第一繁華街裏通り五丁目だ。噂を鵜呑みしているようだが、もちろん周囲も当たるつもりだった。
火のないところに煙は立たない。いくら噂とはいえ、馬鹿にはできなかった。
さらに、ここまで急ぐのにはとある理由があった。
(聞いた話の威力が本当なら、あれは普通の人じゃない。まるで自分ようだ。もしかしたら、自分と同じ『身体改造』の使い手かもしれない。自分について何か分かるかもしれない!)
ルクがこの地上にわざわざ降りてきたのには、これがひとつあった。
『身体改造』。言葉にすればとても分かりやすいが、実際は複雑怪奇。使っている本人にすら、その正体が分からない。
あの市民の言葉を借りるなら、得体がしれないとも言い換えられる。
(師匠は、いくら聞いても教えてくれなかった)
その代わり、自分の力で見つける義務がお前にはある、と毎度の如く諭されていた。
(今回の事件で、何か分かるかもしれない。そのためにも治維連の奴らに情報を隠蔽される前に早く!)
治維連は事件の概要は公表するものの、細部はプライバシー保護という建前のもと、隠蔽している。
その中に貴重な情報が眠っていないとは言いきれない。むしろ、そちらにある可能性の方が高いと考えていた。
ルクは決意を固めると、より一層蹴る力を強くし、加速した。
0
お気に入りに追加
5
あなたにおすすめの小説
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
(完結)私は家政婦だったのですか?(全5話)
青空一夏
恋愛
夫の母親を5年介護していた私に子供はいない。お義母様が亡くなってすぐに夫に告げられた言葉は「わたしには6歳になる子供がいるんだよ。だから離婚してくれ」だった。
ありがちなテーマをさくっと書きたくて、短いお話しにしてみました。
さくっと因果応報物語です。ショートショートの全5話。1話ごとの字数には偏りがあります。3話目が多分1番長いかも。
青空異世界のゆるふわ設定ご都合主義です。現代的表現や現代的感覚、現代的機器など出てくる場合あります。貴族がいるヨーロッパ風の社会ですが、作者独自の世界です。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
別れてくれない夫は、私を愛していない
abang
恋愛
「私と別れて下さい」
「嫌だ、君と別れる気はない」
誕生パーティー、結婚記念日、大切な約束の日まで……
彼の大切な幼馴染の「セレン」はいつも彼を連れ去ってしまう。
「ごめん、セレンが怪我をしたらしい」
「セレンが熱が出たと……」
そんなに大切ならば、彼女を妻にすれば良かったのでは?
ふと過ぎったその考えに私の妻としての限界に気付いた。
その日から始まる、私を愛さない夫と愛してるからこそ限界な妻の離婚攻防戦。
「あなた、お願いだから別れて頂戴」
「絶対に、別れない」
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる